表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/266

〜STORY 8 4月6日 弍〜

秋といえば食欲の秋ですね!!


秋刀魚にキノコに柿と美味しいものがたくさんですね!!


あっやばい。ジム行かないとまた太ってしまうww

「じゃあ椿さん。行ってくるよ。」


慌しい朝食を済ませて優希は学校へ向かう

慣れ親しんだ紺色の制服を身に纏い、毎日の登下校で少し傷み汚れたローファーを履き


「ゆ〜くんいっ……てらっしゃーーーーい!!!!」


そして玄関での見送りをダイレクトに決めてくる椿さん


「あの椿さん?この状態だと学校行けないからはな……」


「ゆ〜くん?車には気をつけるのよ?あと、ゆ〜くんは可愛いんだから色気を使ってゆ〜感をたぶらかしてくる女には着いていっちゃだめよ?それといくら仲がいいからって飛香ちゃんのお願い聞いちゃだめよ?それからそれから……」


椿さんは僕を後ろからまるで離さないとばかりに強く抱きしめる


「もう、だからあまりお兄ちゃんを困らせちゃだめよママ?」


後方にいた奏音はやれやれと言わんばかりの露骨な表情を浮かべながら僕を抱きしめてくる椿さんを後ろから引き剥がす


「ああん!……もう!奏音ちゃんのけち!」


僕から引き剥がされた椿さんは頬をパンパンに膨らませてそっぽを向いた


「あはは、いつもありがとね奏音。助かったよ」


一つ下しか違わないが奏音は僕より全然頼りになる

そこは少し悔しかったりする


「ううん、平気だよ!それに明日からは一緒に登校するわけだから私がちゃんとお兄ちゃんの面倒見てあげるからね!」


奏音は頬を染め軽く照れながらも満足そうに顔をほこらばせた

奏音は今日の午後から入学式を行い、明日から僕や飛香と一緒に通学をする


「まぁ……奏音ちゃんが付いてくれるなら安心ね。お願いね奏音ちゃん。ゆ〜くんを守ってあげて?」


椿さんは奏音の手を深く握りお願いをする


「任せてママ!お兄ちゃんに群がるハエは私が排除してあげるからね!」


決意や眼差しを浮かべ奏音と椿さんは熱く誓っていた


「……まぁ、取り敢えず行ってくるからね。」


僕があれこれ言ってもこの二人はまともに話を聞いてくれないので、僕は逃げるように玄関の戸を開けた


「ゆ〜ちゃん!おっはよ〜!!」


玄関の戸を開けると飛香が待っててくれた

その笑顔は太陽の光と同じように輝いて見え、少しドキッとしてしまった


「うん、おはよう飛香。いつも待たせちゃってごめんね?少し待ったでしょ?」


「ううん!全然待ってないし何よりゆ〜ちゃんが私の事心配してるだけで私嬉しいもん!!」


「……ありがと飛香。それじゃいこっか!」


「うん!」


四月になったとはいえまだ肌寒い

マフラーや手袋をする程でもないため、防寒が難しい

飛香の顔や手を見てるとほんのり赤くなってる

きっと長時間待っててくれたはずだ

それを苦にせず、笑顔で待っててくれる幼馴染に僕は彼女と同じように笑顔で応えるのだった



「確か今日ってゆ〜ちゃんもバイトの日だよね?」


「うん。四時からだけど飛香は?」


「私も四時からだよ!えへへ!一緒だね!」


「そっか、じゃあ一緒にいこっか。」


僕と飛香は駅前の喫茶店【シリウス】で一緒にバイトしている

最初は椿さんに大反対されてたが、椿さんに美味しい紅茶を飲ましてあげたいと言ったらOKを出してもらえた


「でも、まさか飛香と一緒のバイトになるとは思わなかったなぁ〜。すごい偶然だよね」


僕が【シリウス】でバイトを始めて二週間くらいで飛香もアルバイトとして入ってきたのにはびっくりした


「…………そうね!すごい偶然だよね!」


間が空いてたのはちょっと気になるが深く考えても意味ないので考えないことにした


「(ゆ〜ちゃんがどこでバイトしてるかは事前にチェックしておいたんだけどね〜♪それにウェイター姿のゆ〜ちゃんったら超可愛いからゆ〜ちゃんの格好見るだけでお腹一杯♡)


飛香の脳内にウェイター姿の優希が映し出され、キラキラと輝いて見えていた


「……か?…………あすか?」


「ふぇ…………ヒァッ!!」



反応が無かった為優希は飛香の目の前で肩をゆすり、名前を問いかけていると、自分の世界に飛んで行っていた飛香の意識は間近の優希に驚き、顔を真っ赤にして飛び上がった


「大丈夫?なんか顔が赤くなってるよ?」


「だ、だだ、大丈夫大丈夫!ちょっとび、びっくりしただけだから!あ、あはは」


パタパタと手を小刻みに振って飛香は苦笑いを浮かべる


「そっか、それより少し急ごうか。遅刻するのは嫌だからね」


「う、うん。」


バックを担ぎ、学校への道を進む優希を飛香は小走りに追った


「(でも……さっき心配してくれたゆ〜ちゃんの笑顔可愛かったなぁ…………やっぱり大好きだ。)


飛香の頬が再び赤く染まり、優希はまだ恥ずかしがってるのだろうかと首を傾げていたが、その紅潮が恥ずかしいからではなく、飛香の胸のときめきだとは飛香本人しか知らない

読んでいただきまことに有難うございます!!


もし良ければ評価や感想、ブックマーク登録をよろしくお願いします!!


読んでくださった皆様に感謝を込めて!!【I wish everyone happiness!!】

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=992342980&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ