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〜STORY 7 4月6日 壱〜

朝はどうしても寝ぼけていて意識がはっきりしませんよね

安心してください!!

この一家にそんな平穏ありませんから!!

チチッ……チチッ……

「…………んぅっ……。」


外から聞こえる鳥の囀りがアラームの代わりとなり、優希は自室のベットの上で眼を覚ます


四月になったとはいえまだまだ冬の寒さが残ってしまい未だに寝るときには毛布を使用しないと寒くて起きてしまうため毛布に掛け布団の二段重ねを強いられている


時刻は六時半過ぎとまだ寝てても余裕の時間だが優希はいつもこの時間に起きている


明日の準備は寝る前に必ず済ませ制服もハンガーにかけていつでも着替えれるようにしているがそれでも優希は早めに起きなければいけない理由があった


「………………【ガバッ】」


優希は自分に掛かっている毛布と掛け布団を剥がした


「んんぅ〜……ゆ〜くん♡……」


そこには優希の腕を抱き枕にしながら添い寝をしている椿がいた


「…………椿さん……また勝手に入ってるよ……。」


いつ入ってくるのか分からないが椿は毎日と言っていいほど優希のベットに潜り込み優希が起きると必ず添い寝をしている


いくら注意してもあっけらかんとしてまた次の日にも潜り込んでいた為一度優希も少し怒った事があるが、大泣きしてしまい、結果優希が添い寝をOKするまで1時間以上も泣いてしまい現在に至るのだった


「ほら、椿さん起きて。僕着替えるから一度出て行ってよ。」


「んん〜……」


椿を軽く揺すってみるが起きようとしない

それどころか更にぎゅっと強く抱きしめてくる為、椿の豊満な胸が腕を包んでくる


「ん〜、困ったなぁ。これじゃまた遅刻ギリギリになっちゃうよ。ほら起きてよ椿さん!!」


「んんぅ〜……チュぅ〜……」


寝言なのか起きてるのか分からないが確実にチュウと聞こえた

椿さんの顔を見てみると唇が少しだけ突き出ていた


「(これ、絶対起きてるよなぁ〜。でもいつまでもこのままじゃ本当に遅刻しちゃうし……)」


余裕を持って起きたとはいえこのまま添い寝されてたら本当に時間がなくなってしまう

そう思った優希は意を決して椿の顔に自分の顔を近づける


近づけるたびに椿も近づけるように見えるが気にせず近づける

あと数センチ、あと数センチ近づくだけで優希と椿の唇が触れるというところで優希はその軌道を少しずらし、結果椿の頬に優希の唇が触れるのだった


「ああ〜ん!もうゆ〜ちゃん!なんで唇じゃなくてほっぺなの〜!!?」


椿はムクッと起き上がり、優希に詰め寄る

パンパンに膨れ上がった表情からプンプンと擬音が表現されるように膨れっ面となる


「やっぱり狸寝入りしてるじゃん。いい加減起きないと遅刻しちゃうから早く出てって。」


「そ、そんな……ゆ〜くんが……私のゆ〜くんが……私に……私に出て行ってなんて……私捨てられるのね!?」


「……着替えるから出て行ってって言ったつもりなんだけど!?」


この世の終わりのような表情を浮かべ、ベットに蹲る椿を優希は額をかきながら弁明するのであった



「……で、お兄ちゃんはずっとベットの中でママとイチャイチャしてたのね?」


「だから誤解なんだってば!!」


リビングに降りると奏音は先に朝食を食べていた

椿さんと二人でしかも腕に抱きつかれながら降りてきたためか、奏音の表情がとても冷ややかとなっていた

そんな奏音の前の席に座って朝食を摂る メニューはトーストにハムエッグにココアといたってシンプルな物だが味は絶品だ


「そうよ〜ゆ〜くんったら大胆なんだから♡」


片や僕の隣に座って頬を染め、腰をくねりながら照れている椿さん

僕の横で添い寝していたにも関わらず朝食をちゃんと用意しておくさまは流石と言えるが褒めるとまた拘束されかねないのであえて言わない優希だった


「はぁ……ママ?お兄ちゃんが大好きなのはもうしょうがないけど、あまりお兄ちゃんを困らせちゃダメだよ?」


溜息をつきながら奏音は椿さんに警告をしてくれる

まぁ……効いた試しがないからあまり無意味かもしれないけど


「はいは〜い。ほらっ、ゆ〜くん!あ〜〜ん♡」


「「少しは話聞いてよ!!!」」


兄妹二人して見事ハモってしまった


こうしていつも通りの1日の始まりを過ごす優希だった




もう少ししたらこのくそ暑い季節から解放されますね!!

皆さん熱中症には十分注意しましょう!!


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