〜STORY 70 5月19日 七 〜
「はいゆ〜ちゃん!あ〜ん♡」
「あ、あ〜ん【パクッ…モムモム】う、うん。美味しい……」
「良かった〜♡じゃあもう一口〜♡」
飛香は杏仁豆腐を一口サイズにくり抜き優希の口元に近づけ食べさせようとしている
そんな二人を晴菜と璃玖は妬ましそうにそして羨ましそうに後方から眺めていた
飛香と晴菜の優希を巡る勝負が始まって最初の勝負はシンプルに【ジャンケンに勝った方が優希にあ〜んをしてあげれる】となり飛香が勝利した
「うぅ……あの時私がグーを出していれば今頃〜!」
「お嬢様は幼い頃からジャンケンが弱かったですからね〜。お嬢様が勝った所なんてお嬢様に媚を売る大人達くらいしか見た事ないですよ」
「なんですって!?どういうことなのかちゃんと説明なさい小鳥遊さん!!!」
知らなかった事実をあっさり口にする小鳥遊に晴菜は小鳥遊の襟を掴むとブンブンゆすり説明を要求するが小鳥遊はあんまんを口一杯に頬張り耳を塞いで晴菜を無視していた
「ゆ〜ちゃんは小さい頃から甘いもの大好きだったから二人で甘いもの食べに行ったよね」
「そうそう!椿さん達に内緒で行って食べに行って帰ってから怒られるのルーティーンになってたよね。懐かしいなぁ〜」
一度遠くの店に行ってしまい帰るのが20時過ぎになってしまい心配が頂点に達した椿は気を失ってしまい優希と再会したのは病院のベットの上だった
それ以来椿は優希に発信器を仕込むようになったのだが当の本人はいまだにその事実を知らない
知っているのは晴菜や飛香に奏音、葵に紫織に璃玖のみである
「うぅ〜!そもそも武田君が参戦しなかったら勝ってましたわ!!」
晴菜は横に座る璃玖に指差しながら言い訳を並べる
と言うのも何故か璃玖ジャンケンに加わってしまい晴菜は早々に負けてしまったのだ
「何言ってるんだい?僕が参戦して勝っていたら皆が平和になったんだよ?さも僕のせいで…みたいに言わないでほしいな」
と言ってる璃玖は当初勝っていたら杏仁豆腐ではなくラブラブのカップル以外が飲んだら罰ゲームになってしまうほどの巨大なカップルジュースを頼む予定だった
パイナップルやメロンなどがカップに添えられておりストローは大きなハートマークを形成しており離れで注文したカップルは写真を撮ったりキスをしたりと見てる方が恥ずかしくなるほどイチャついていた
それから20分程飛香は今日までの鬱憤を晴らすかのように優希に甘えに甘え尽くしたのだが店を出る際先程のカップルの光景を見てしまい選択するメニューをミスしてしまったと激しく後悔し店の出口で地団駄を踏んでいた
そんな飛香に晴菜と璃玖は内心大笑いをしていた
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