〜STORY 67 5月19日 四 〜
「ん〜!!美味し〜!!」
優希は次に運ばれてきた北京ダックを一口して美味しさのあまり感激の声をあげる
パリパリに焼かれたアヒルの肉に甘辛の甜麺醤の風味が肉の旨味を引き立てる
龍泉庵に入って1時間が経ち最初は店の雰囲気に緊張して硬くなっていたのだが運ばれてくる料理の美味しさに徐々に緊張が解れていき今では最初の緊張も嘘のように会話も弾む
「流石眞田さんおすすめのお店ね。出てくる料理が全て美味しいからついつい食べ過ぎちゃうわ〜」
最初は反対すらしていた友梨も肉厚の焼売を一口して頬を染め満面の笑みを浮かべる
友梨の横に並べられている皿の量は優希や璃玖が食べた量以上に積み重なっていた
「滝川さんって結構食べるんだね……細いからそんなイメージ無かったし少し意外だったよ…」
「ほ、細いって…あんまし私の身体をジロジロ見ないでよ!この変態!!変態!!」
食べた量に関心してつい友梨の身体を弛緩してしまったのが不幸を呼び友梨は身体を隠すように身を捻ると散々優希に罵詈雑言な言葉を述べた
「あら、優希様に見ていただくなんて光栄な限りではありませんの。さぁ、優希様。私の身体を存分にご堪能くださいませ」
晴菜は席を立つと優希の側まで行くと自身に身をつけている衣服のボタンに手をかけ始めた
「さ、眞田さん!?ここお店の中って事分かってるわよね!?って北条くんはマジマジと眞田さんの身体を見ようとしてるんじゃないわよ!!」
「み、見てなんてヘブし!!」
目を逸らしてみないようにしていたのだが顔中真っ赤にしていた事で見ていたと判定された優希は友梨から放たれた拳をもろに受けてしまった
「あたたた…理不尽すぎる……ティッシュティッシュっと」
少し鼻から血が出てきた為、ティッシュを探すも見当たらなかった
本来椿がこれでもかとバックに入れていくのだが今日の校外学習に行かせるつもりがなかったので今日は何も持ってきていなかった
「失礼いたします。お客様こちらをご使用ください【スッ】」
扉が開き青いチャイナドレスを纏ったウェイトレスがおしぼりを持って入ってきた
スラリとしたボディーラインに出るところはちゃんと出ており正直言ってかなりエロい
思春期の男子なら一度は眺めてみたいと思ってもおかしくはない
「あ、ありがとうございます(す、凄い!こういうお店の人だとコスプレとは違うなぁ〜)」
ウェイトレスは優希が座っている視線より低くしゃがみ込みおしぼりを渡してくれるのだが体勢が片膝立ちとなっているのが妙に艶かしくついつい見入ってしまう
「……変態」
「……なるほど。チャイナドレスは優希様に大変有効なのですわね。勉強になりますわ」
後ろからの視線が背中にグサグサ刺さるが怖くて見れない優希は助けを求めるように璃玖の方に視線を向けると璃玖は天津飯を嗜んでおり全くこちらをみていなかった
「ふふ……私のドレスがそんなに気になるのですか?…もし良ければ触ってもらっても大丈夫ですよ?【ポフッ】」
「え?……ふえぇぇ!?」
ウェイトレスは優希の手を掴むと自身の胸を揉ませる
ツルツルとしたドレスの生地なのに優希の手はマシュマロを触っている感覚だった
「ちょ、店員さん何してるんですか!?そんな事されましても私達そんなにお金持ってませんよ!?」
「早く手を離してくださいません?優希様が困っておりますので」
突然の出来事に目をぐるぐると回す友梨と明らかに不機嫌になリ優希とウェイターを引き剥がそうとする晴菜
「………///【ドキドキ】」
胸に触れていた手を見つめる優希は顔を真っ赤にしていた
鼓動が高鳴り、店内のBGMがよく聞こえてはいなかった
「ふふ…私のおっぱいの感触はどうだった?ゆ〜ちゃん♡」
顔が隠れるほど長いウィッグを外すとそこには幼馴染の飛香が現れた
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