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〜STORY 53 5月3日 伍 〜

「先程はお恥ずかしいところを優希様(あるじさま)にお見せしてしまい誠に申し訳ございませんでした」


紫織と晴菜を引き離す為優希は晴菜を連れて一目散に図書室へと向かうとその最中晴菜は優希に引っ張られたまま優希に謝罪する


「あぁ、あの事なら全然気にしなくていいよ。まぁ…僕としては紫織さんとは少し仲良くしてほしいけどね?」


優希は晴菜の顔を見てみると晴菜は顔を少し赤く染めむくれたような顔つきをしていた

晴菜自身もさっきのは少しはしたなかったと自覚しているようだ

晴菜の気持ちを察した優希もこれ以上とやかく追求する気は毛頭ないのでこれ以上は何も言わなかった


「…そうですわね、あまり気乗りはしませんが優希様(あるじさま)のご命令となれば(わたくし)は従いますわ」


晴菜は内心少し嫌なのだろうか顔を引き攣ったまま答えた

本心は嫌でもそのもっと奥にある優希への揺るぎない気持ちの前では逆らう事もできなければ逆らう気もなかった

それが本心だと晴菜も知っているからだ


「あらあら、二人とも揃っておいでとは仲がよろしいようでなによりです。では今日の作業を始めましょうか」


図書室へ入ると顧問の山中先生がすぐ後から入ってきてパンっと手を叩くと作業内容を伝えられた

今日の作業は図書室にある資料並びに本の在庫確認と状態の確認

図書室の本は入荷とともにデータにまとめられているので在庫確認をして何がないのかがすぐにわかるようになっている

少し前まではデータをバックアップしたりせず点検の際に確認するだけだったのだが生徒が大好きな漫画や小説が盗まれたりなどの被害が多発したので当時の生徒が総出でデータ化したらしい


「全部の本だと相当の数になるんじゃないですか?」


「そうねぇ〜この図書室は結構広いから1〜2万冊はあるんじゃないかしら?」


頬に手を置いて答える山中先生

晴菜は手を上げて山中先生に質問をする


「して、この膨大な数の在庫買う人となると1日そこらでは到底終わらないと思いますが〜、(わたくし)優希様(あるじさま)の二人だけの作業でしょうか?」


そんな晴菜の瞳はとてもキラキラと輝いていたので隣に座る優希はやる気あるなと感心していた


「流石にあなた達だけにやらせるわけじゃないですよ?すでに他の生徒達にもお願いしていましたのであなた達には小説のや行から最後までと図鑑をお願いしますね?」


山中先生の言葉に晴菜の先程まで輝いていた瞳が一瞬のうちに失われてしまった

晴菜としては今日で終わらず後日優希ともう一度二人きりで作業したかったのだが


「……【チラッ】」


山中先生に指示された量を確認すると合計で小説の棚二個半だった

しかも図鑑などは通常の本の倍以上の大きさなのでその分本数が減っている

作業時間は2時間近くあるので余裕で今日終わらせることが可能なのであった


「それじゃあお願いね。私は職員室にいますので終わったら声かけてくださいね」


山中先生が手を振って図書室を出ると数秒沈黙が流れた


「それじゃ始めようか。僕が本を取り出して名前読み上げるから晴菜さんは記録お願いしてもいいかな?」


「承知しました優希様(あるじさま)。(あぁ、重たいものを持たせないよう自ら雑用を買って出る優希様あるじさま♡なんてお優しいのでしょう……)」


内心自分が買って出てあわよくば自分のパンツを見て貰い赤面して欲しかったと思っていた晴菜だったがこれはこれでいいらしい


「え〜とこれは【山田遊介】の《ガチ鬼ごっこ》かな」


「はい、【山田遊介】の《ガチ鬼ごっこ》ですわね?」


作業は優希と晴菜の完璧な連携により1時間ほどで終わらせることができた

晴菜は若干不服そうな顔をしていた


「お疲れ様晴菜さん。帰りにマスタードーナツに寄っていかない?」


優希の誘いに晴菜の顔付きがパーッと晴れた


「本当ですか!?行きます行きます!!優希様(あるじさま)のご命令とならばどこまでも着いて行きます!!」


「あははっ、それじゃあ行こっか」


晴菜のテンションに苦笑しつつも心地いい何かを感じた


読んでいただき誠にありがとうございました!


もし良かったら高評価、ブックマーク頂けたら幸いです!


あと感想や作品についての意見など頂けたら作品力向上に繋がるので是非お願いします!!


では次回もお楽しみに!!

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