〜STORY 52 5月3日 四 〜
「お初にお目に掛かりますわ。私優希様のクラスメートで優希様の未来の妻になります【眞田晴菜】と申しますの。どうぞ良しなに」
スカートの裾を持ち軽く持ち上げると晴菜は優雅に紫織に挨拶をすると優希は「いつ見ても綺麗だなぁ……」と見とれていた
「…ふぅ〜ん。優希君はこんな子が好みなのかなぁ?【ジロッ】」
「ち、ちがっ…!いや、そういんじゃないんですが……」
「あっ、私ね、優希君とは一緒のバイトしている3年の【有馬紫織】って言うの。よろしくね、眞田さん」
「有馬先輩ですわね?なんてお美しい方なのでしょう。流石優希様のお知り合いの方ですわ。どうぞよろしくお願いします」
紫織は含みのある視線を優希に向けると優希は首を振って否定をしようとするもどこかごまかすような言い方をしてしまったためか紫織の視線は変わることはなかった
それどころか自分の意見を肯定してもらい嬉しかった晴菜の顔は晴れやかだった為、紫織の顔はだんだんと強張っていった
「ふ〜ん。そっか〜……そうなんだ〜…【ピクピク】」
「し、紫織さん?め、眼が!紫織さんの眼がすごく怖くなってます!!」
「何言っているの優希君?私が大切な後輩である優希君に対して怖い視線を向けるわけ無いじゃないの」
そんな紫織の眼は怖いというより表情は笑っているのに眼が笑っていないのが一層怖さを引き立てていた
「まぁまぁ、有馬先輩。優希様が先輩のこわ〜い顔を見てとても怯えていらっしゃいますわよ?優希様が可哀想ですから今すぐその顔を下げてください」
優希の背に手を添え肩に頬ずりしながら隠れながら紫織に訴えかける
「【ビキィ!】眞田さん?さっきからやけに優希君にベタベタとしているようだけど少しは優希君に遠慮して距離をあけたほうがいいのではないかな?500m位さ…」
額に筋を浮かべながら優希にくっついている晴菜に詰め寄ると晴菜はそれを避けるかのように優希の背に隠れた
「あらあら…もしかしすると有馬先輩はご存知ないのでしょうか?優希様はそんな罪深き私に対しても仏様のように寛大に受け入れてくれますのよ?それに私は将来の妻として片時も離れたくはありませんの」
優希の背中越しから話しペラペラと優希を語る晴菜だがその行為が一層紫織の怒気を向上させる事を晴菜は知らない
「あの…晴菜さん?別にくっついたりするのはいいんだけどさ、将来の妻とかはあまり…言いふらさないほうがいいと思う…よ?」
「優希君?まさかその子を庇うつもりなのかしら?君の事を【あるじ様】なんてトンチンカンなこと言っている子なのよ?変だとは思わないかしら?」
晴菜を庇おうとする優希に少しイラついた紫織は晴菜に対し少し愚痴を漏らす
すると晴菜は優希の背中から出ると紫織に耳元まで近づき
「……優希様に愛してもらえてないくせに【ボソッ】」
優希に聞こえない位の声量で最大級の反撃の一打を放った
「【ビキィ!!】なんですって?」
青筋が濃くさらに増え一触即発の状態となり今にも始まりそうな雰囲気の中でチャイムが優希達のいる廊下に鳴り響いた
「は、晴菜さん!委員会に遅れちゃうから急ごうか!!それと紫織さん!!今度何か奢りますからそれじゃ〜〜〜!!!!!!」
晴菜の手を引っ張りその場から全速力で撤退を図る優希に晴菜と紫織は全く言葉が出なかった
その場で一人きりとなり立ち尽くす紫織は優希と晴菜が通った跡を数秒見た後
「ふふっ…上等よ。誰にも渡したりなんかしないんだから」
そういってその場から離れていった
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