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〜STORY 31 4月15日 参 〜

「はい、お兄ちゃん。あ〜ん♡」


「あ、あ〜ん【パクっ】……お、美味しいよ。ありがとう奏音」


「うふふ。よかったぁ〜♡ あ、お兄ちゃんのもちょっとちょ〜だい♡」


奏音と優希は奏苑通りへ移動した奏音と優希は学生に人気のクレープ屋に立ち寄っていた

因みに奏音は人気一番の【つぶつぶ苺とバナナカスタード】優希はシンプルな【チョコバナナカスタード】を選択した


「ん〜♡お兄ちゃんのも美味し〜♡無限に食べれちゃいそう!!」


「あはは…流石に無限は無理なんじゃ無いかな?」


「何言ってるのお兄ちゃん!女の子にとって甘い甘いスイーツは別腹でいくらでも食べれちゃうんだから!!ほらっお兄ちゃん!あ〜ん♡」


「あ、あ〜ん///」


奏音から貰った【つぶつぶ苺とバナナカスタード】は苺のさわやかな酸味が濃厚なカスタードクリームにマッチしてとても美味しいのだが、人気のクレープ屋という事もあって女子校生や女性客が大勢いる

当然こちらに視線が向けられる上、アーンなどというカップルの王道ともなれば黄色い声も増えてしまう為、奏音はともかく優希は先程から頭から湯気が出てしまうほど恥ずかしがっていた


「か、奏音?そろそろ服の方行かない?」


「え?まだ食べきってないからもう少し待ってよ。私食べ歩きってあまり好きじゃ無いからさ」


そのまま奏音はクレープを食べ終わるまで片時もそこから離れずにクレープを満喫した

その間優希は周囲からの好奇な視線に晒されるのだった


「……ねぇ?そろそろストレスで頭がどうにかなってしまいそうなんだけど」


「……我慢してくださいと言いたいのですが流石にこれは(わたくし)にも応えますね」


クレープ店から少し離れた自販機の後ろで晴菜と飛香は二人の行動を監視をしていた

本来飛香は放課後に優希が妹の奏音と出かける話を聞き自分も付いて行こうとしたのだが横にいた晴菜に止められ現在共に行動をしている


「大体何であんたと一緒にゆ〜ちゃんの尾行をしなきゃいけないのよ。本当だったらゆ〜ちゃんと一緒にクレープを食べているのは私だったのに……」


優希様(あるじさま)から本日は妹の奏音様と二人きりで出かけたいと言付かっておりますので今回(わたくし)は御二方の護衛兼監視をすることになっています。」


「ふん!どうせ護衛なんて飾っているだけで本当はあんたがゆ〜ちゃんのストーカーをしたいだけなんじゃないの?」


「失敬な。(わたくし)は貴女が優希様(あるじさま)へ接近させないようにしているだけですわ!!」


売り言葉に買い言葉と徐々にヒートアップしていく二人

当初の尾行というワードはどこかに消え去ってしまった

当然噂は拡散されついにはクレープ店にいる奏音の耳に入っている


「(何かしらあるとは思っていたけどあの女。やっぱりつけていたようね。でも飛香ちゃんと喧嘩しているみたいだしこれはチャンスかも!)」

「【パクパクもむもむ……ごっくん】待たせてごめんねお兄ちゃん。それじゃお店の方に向かおっか!【ガシッ】」


「えっ!?もう食べ終わったの……って!?か、奏音!あまり引っ張るなよ」


「いいから着いてくる!!」


「は、はいい!!」


奏音は手に持っていたクレープをすぐに平らげて立ち上がると優希を連れてその場から一目散に離れていった

手を繋いで頬を赤く染めたままその場を急いで離れる二人は微笑ましく思ったのかその日店を訪れた女子高生や女性客はクレープ店を後にする際幸せそうな表情をしたまま帰っていったらしいと店員はのちに語ったらしい


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