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~STORY 255 8月27日 ⑥~ 

「かはっ…!」


脇腹に突き刺さったカッターナイフ

優希は口に溜まった血を吐きながら嗚咽する


「うふふ、ねぇ痛い優希くん?カッターの刃が優希くんのお腹にズンズン入っていくよ?苦しい?きつい?血もドンドン出てくるよ?鉄の香りがぷんぷん匂ってくるよ?」


優希にカッターナイフを突き刺しながら紫織は吐き出した優希の血を舐め取り恍惚な表情を浮かべながら優希の頭を撫でながら口元の血を更に舐めとった

恍惚な表情を浮かべていると言ってもその瞳には一点の光を感じ取れない

見る人からしたら無表情とも取れるそんな紫織からはさっきがビシビシと伝わってくる


「でもね?優希くんが苦しいのは優希くんが悪いんだよ?私以外の女の子とイチャイチャしちゃうんだもん。そんなの…そんなの…許すわけないもん」


「くあぁ!?ああああああああああ!!!!!??」


紫織は脇腹に突き刺したカッターをそのままにもう二本新たなカッターナイフを用意すると優希の肩と背中に突き刺し何度も何度も抜き差しを繰り返した

優希はあまりの痛みに悲鳴を上げようとするもその口は紫織の口で塞がれてしまい、更衣室から一切漏れずにいた為、誰も助けに来ない


「キゥぅぅ……!!!?」


苦しみと痛みでどうにかなりそうな意識をなんとか踏ん張りながら保ちながら優希は紫織の顔を睨み付ける

しかし痛みで怒りよりも辛そうにしか見えない


「あはははははははは!そんなきつそうな顔しても許してあ〜げない!!まぁ?今すぐあの女達全員と別れて私だけを愛してくれるって言うなら〜許してあげなくもないよ〜?優希くんにそんなこと出来るとは思わないけどね〜」


外に漏れようとも一切気にせず紫織は高笑いをする

優希は目の前にいる紫織が優しく優希と接してくれていた紫織と同一人物には到底見えなかった


「(あ……なん……か……い……しき……うす……)」


「ほらほら〜?もう意識も薄くなってきてるんじゃないの〜?ほら〜?行ってごらんなさい〜?今すぐあの子達と別れますって!!」


紫織は優希の口元をベロベロと舐めまわしながら更に紫織は優希に晴菜達との関係を断つよう進める

優希はパクパクと口を必死に動かせると紫織の問いに答えた


「い……い…や……で……s」


「ふ〜ん【ごりゅ!】」


優希の返事に紫織は突き刺していた三本のカッターナイフを更に奥へ奥へと突き刺した


「くあぁぁぁぁぁ!!?」


「あはははは!!痛いよね?痛いよね?でも私のこの胸の苦しみに比べたらそんな刃物の痛みなんてカスにも劣らないわよ!」


紫織は突き刺したカッターナイフを抉りながら更に優希を苦しめる

既に優希と紫織の足元には優希から流れた血で血溜まりが形成される程優希は出血していた


「!!…………!!?(も…う……こえ……が……)」


立っているのか支えられているのかも分からなくなってしまった

パクパクと動かすも口からは声が一切発せられない

目の前の紫織の顔も歪んで映っている


「助けを呼ぼうったって呼ばせないしもう優希くんも助けを呼べる気力なんて残ってないでしょ?もうこのまま死んじゃって私だけの優希くんになっちゃいなよ!そうした未来永劫ず〜〜〜〜っと私が愛してあげるからね!!」


紫織はそう優希の首元に更にもう一本カッターナイフを突きつける刃を首に突きつけると優希の首から赤い一線が浮かび上がってくる



「(あ…ぁ……も…う……みん……なには………せめ……さいご……あい……)」


優希は薄れゆく意識の最中、優希の脳内には自分が愛した女性達の顔と彼女達の思い出が駆け巡るように再生される

まるで、二度と見られなくなるかのように……


「安心してね優希くん。これからは私がず〜っとお世話しててあげるからね♡」


ピクリとも動かなくなってしまった優希の頭を優しく撫で優希の唇を吸い上げながらキスをした紫織は優希を用意していたカバンの中に詰め込むと更衣室の裏口から消えていった

次回完結

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