~STORY 236 8月21日 ①~
朝日に照らされた寝室のベッドでスヤスヤと眠る晴菜
一方の優希は対照的にうなされていた……
「スゥ…スゥ……」
「んっ…ふぅ…!……んんぅ!」
石垣島の朝日が照らされる寝室で晴菜はスヤスヤと眠っていた
昨夜も沢山愛しあったこととそのまま優希の腕に抱きついて眠ったことももあって晴菜は幸せそうな表情のまま眠っている中、隣の優希は反比例しているように苦しそうな表情でうなされていた
「【ゴソゴソ…】んちゅ…はむぅ…んん……んむぅ…」
いや、うなされているというよりも誰かに襲われているとしか思えないほど優希のかけ布団が盛り上がってる上に優希の股部分から動きながらいじっている音が聞こえていた
「って!!何してるんですか礼さん!!!【ガバァ!】」
「ふふ、おはようございます旦那様。昨夜はとてもお楽しみでしたようで何よりです。穢れなきお姫様のお味はいかがでしたか?」
勢いよく引き剥がすと優希の秘部を手に持ち咥える礼が真っ裸でいた
「いかがでしたかって…そりゃ最高でしたけど…。って服!服!!何で僕の布団に潜り込んでいるだけじゃなくなんで何も着てないんですか!」
「朝這いです」
優希の問いに礼はドヤ顔で答えて見せた
「夜這いですみたいに言わないでください!そもそも朝這いなんてワードは聞いたことないです!!」
「そうですね…………じゃあ朝のご奉仕ということで」
「……何でじゃあもう奉仕でいいやみたいな感じなんですか。」
正直礼からしたら取ってでもいいのだろう
からかい好きな礼のことだから今回のこれも面白そうだからやったと言いそうだ
「因みにこちらも配信中ですがご覧になられますか?」
「嘘でしょ本当ですか!?いやこんなこと配信していいんですか!?アカウントBANされますよ!?っていうかこんな映像配信されたら僕もう生きていけないですよ!!」
礼の爆弾発言に優希は一気に顔を青ざめて掛け布団を頭に覆って隠した
いつから撮っているか定かではないがもし本当なら最悪自殺ものだ
それくらい今のネット社会は冷たいものだ
名前も知らない人からの辛辣なコメントで芸能人が自殺してしまうなど、あり得ないとは言えない時代だ
「ご安心ください。そうなりましたら眞田家が全力で優希様の援助を致しますので」
「従者の礼さんがそんなこと決める権限はないと思いますが……」
しかし礼なら出来そうと思えてしまうのが不思議でならない
「とまぁ、冗談はここまでにして本当は朝食のご用意が出来ましたので御二方をお越しに参上いたしました。」
こほんと咳払いをした礼は一瞬のうちに普段着ている執事服に身を纏いながら優希に頭を下げた
朝食と聞いて優希はスンスンと匂いを嗅ぐといい匂いが漂ってきた
「そ、そうなんですか?ただ単に僕らを揶揄いに来ただけかと思いましたよ…」
「まぁ、私のことを随分ご理解頂けていらっしゃるようで光栄です旦那様。…私も旦那様のハーレムにお加されるのですか?」
礼は優希の顎をクイッとあげがら真剣なようで揶揄っているという答えが難しい表情を浮かべながら問いかける
「そ、そういうわけには……」
「【ギュム】ふふふ、いい度胸じゃありませんの礼さん。私とやり合おうと言うのならこの眞田晴菜。全力で叩き潰して差し上げますわ【ニッコリ】」
頬を赤く染めながら優希は否定しようとすると言葉が詰まってしまう
女性と多く関わったとしてもいきなりの不意打ちはまだまだ慣れはしない
狼狽する優希の背後で目を光らせながら晴菜は優希の背中に思い切り抱きついた
「は、晴菜さん!?い、いつから起きて…」
「優希様が布団を捲ったあたりからですわ」
「ほぼ最初からじゃん!!」
それならこの従者の魔の手から助けて欲しかった
「あらあらお嬢様ったら随分大胆でいらっしゃいますこと…。昨日までのヘタレはどちらへ行ってしまったのやら【くすくす】」
「えぇ今まで御心配をおかけまして礼さんには大変感謝しておりますがもうその必要はありませんわ!!優希様と結ばれて幸福度MAXの私に最早怖いものなどありませんわ!!」
くすくすと笑う礼に晴菜はドンと胸を張りながら答える
勇ましくて素敵なのだがいかんせん裸なのもあってかその勇ましさが三割減であった
「いい傾向ですお嬢様。まぁ、とりあえずは朝食に致しましょう。下で支度を致しますのでお二方はお着替えください【バタン】」
しかしそんな晴菜の姿を見て何か思うところがあったのか礼はあっさりとその場を引いて部屋から出て行ってしまった
「はぁ…全く、礼さんには毎度揶揄われて困ったものですわ」
「そうだね。まぁでも僕は礼さんのこと嫌いになれないかな?楽しい方だしね」
「…………【ジーッ】」
晴菜は優希の言葉に反応せずただ優希の瞳をジッと見つめた
「晴菜さん?どうかしたの?」
「…………晴菜」
「え?」
「晴菜とお呼びください優希様。さん付けなど今の私達には不要ですわ?」
そう言って晴菜は優希の胸に抱きつき上目遣いを浮かべながら自分のことを【晴菜】と呼んで欲しいと懇願する
「そ、そっか!それもそうだね…。その……は、晴菜?」
優希も優希で恥ずかしいと思いつつも真剣な眼差しを浮かべる晴菜に呼び捨てで呼んだ
呼んだ後は胸がキューっと締め付けられる感覚を覚えたが悪くはない気分だった
「ふふ、嬉しいですわ優希様【ちゅ】」
呼び捨てで自分のことを呼んでくれた嬉しさから晴菜は優希の唇に飛び込むようにキスをし、優希も晴菜を抱きしめながらキスをしあった
甘くとろけ、身体全体が幸せというオーラで包まれるこのキスに優希と晴菜はかなり虜になったようだ
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