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~STORY 225 8月20日 ⑪~ 

「あ、優希様(あるじさま)!」


「あっ!みてみて晴菜さん!この埋められた缶詰ってもしかして戦時中に避難してきた住民が食べたやつかな?」


気合を入れた晴菜が優希の側まで近寄ると優希は埋められている空き缶を見つけて興奮していた


「ほ、本当ですわね。でも誰が触ったか分かりませんからあまりお触りにならない方がいいと思いますわよ?」


「それもそうだね。じゃあ他の観光客の人にも見てほしいから元に戻しておこうかな【サッサッ】」


優希は手に持った缶詰を土に埋め始めた

第三者からしたらポイ捨てをしているみたいに見えてしまうがこれは歴史的遺産だと思っている優希の他の観光客への配慮を愚弄でもすれば晴菜が許さないだろう


「(他の観光客への配慮まで考えられるとは…。流石優希様(あるじさま)ですわ。)優希様(あるじさま)こちらお手拭きですわ。手が汚れてしまいましたからこちらでお手をお拭きください」


「あっ、ごめんね晴菜さん。ありがとう【拭き拭き】」


「あらあら、お二人共まるで新婚の夫婦みたいですね〜。良妻に見えますよお嬢様」


二人のやり取りを退屈そうに見ていた礼がケラケラと笑いながら二人を揶揄った


「ほ、本当ですの礼さん!?わ、(わたくし)とあ、優希様(あるじさま)がふ、ふふふ夫婦ですの!?」


しかし優希と夫婦と言われた晴菜は心底嬉しそうな表情を浮かべて喜んでいた

礼の悪ふざけと分かりつつもやはり嬉しいものは嬉しのだろう


「ふ、夫婦って…ぼ、僕と晴菜さんが……夫婦ですか……」


一方の優希も恥ずかしそうにしながらも満更ではない様な表情を浮かべていた


「(ほぅ…。普段とは返しが違いますねぇ…。これは中々お嬢様との仲の方が進展してるんじゃないですか?)」


「か、揶揄うのはやめてくださいよ!」とか「ぼ、僕なんかが晴菜さんとふ、夫婦なんて釣り合うわけないじゃないですか!!」と言ってくるものだと思っていた礼は意外な優希の返事に嬉しそうにしていた


「(ちょっ!どうですか礼さん!!今の優希様(あるじさま)の反応を!!滅茶滅茶脈アリじゃないですか!!!)」


「(脈ありなのは今に始まったことではありませんが優希様の反応が変わり始めているのは間違い無いですね。これは今晩の勝負次第では決着が着くと思いますよ?)」


「(そ、それもそうですわね…!(わたくし)だけの優希様(あるじさま)になってもらう為にも今晩は頑張りますわよ【グッ】)」


優希の反応を見ていた晴菜はビュン!と瞬間移動の如き速さで礼の側まで近寄ると晴菜は大興奮しながら耳打ちした

礼は冷静に晴菜を宥めながら返しつつ助言を言う


「【ズイッ】(って言うか何してるんですかお嬢様…。)」


「(何してる…とは……?)」


礼は晴菜に詰め寄りながら問いかける

晴菜は仰け反りながら礼の問いの意味が分からないようだった


「【ズイッ】(さっき言った助言は何処に行ったんですか?暗闇の中で誘惑すれば優希様の中のお嬢様という存在が大きくなって更に優希様を虜にできるって言ったじゃ無いですか?それにも関わらず自分がメロメロになってどうするんですか?)」


「(し、仕方ないじゃ無いですか!!優希様(あるじさま)のお手が汚れてしまったからにはお拭きしないといけないですしその時に礼さんがあんなこと言えばそうなっちゃうじゃ無いですか!!)」


礼は更に晴菜に詰め寄りながら助言を台無しにした晴菜を更に問い詰めると晴菜はぷくーっと頬を膨らませながら反論した

確かにあのタイミングで礼が夫婦だなんて言わなければ助言された行動は出来たと思う


「(まぁ…確かにそうですね。まぁこれ以上ここにいても優希様が更に熱中してしまうので別荘の方に向かいましょう。ですが!必ず進展させてくださいね?)」


「(わ、分かってますわ!任せてください!!【ドン】)」


礼は晴菜に念を入れると晴菜は自分の胸をどんと叩きながら自分の意志の固さを表したのだが今までを考えると何とも頼り甲斐のない意志だった


「(はぁ…それでは少しお待ちください)」


礼は全く頼りなさそうな雰囲気の晴菜に呆れつつ優希を呼びに行った

読んでいただき誠にありがとうございました!


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