表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
188/266

~STORY 183 8月6日 ⑩~ 

今年一年大変お世話になりました

来年はさらに読者の皆様に楽しんでもらえますように努力していきますので

今後ともどうぞよろしくお願いいたします


コメントください…

「ねぇママ?流石にお兄ちゃん遅くない?」


リビングでくつろぎながら雑誌を眺めていた奏音はふと時計を見ると時刻は22時を回っていた

普段のバイトの時はこの時間にはすでに帰宅しお風呂に入っている時刻なのだが今日はその時間になっても優希は帰ってこないことに少しばかり不安になっていた


「確かにそうなのよね〜?ゆうちゃんはとっても良い子ちゃんだから寄り道なんてしないだろうし…はぁ、痴漢にあったりしてないかしら…。不安だわ」


椿も優希の帰宅が遅いことにかなり不安なようでその証拠に自分を落ち着かせるためかさっきからずっと紅茶を飲み続けている

奏音が見た回数的にこの1時間程で8杯も飲んでいる

しかもその8杯目も飲み終わり9杯目のおかわりを注いでいた


「【ピン!】そうだわ〜。奏音ちゃんちょっとゆうちゃんを迎えに行ってきてくれないかしら?」


「年頃の女子高生にこの暗い中一人で行かせようとしないでよ…それ言うんだったらママが行ったらどうなの?」


「いやよ〜。それで私が出た後にゆうちゃんが帰ってきてすれ違いになったりしたくないもの」


「奏音だってやだよ…あっ、お兄ちゃんから電話きた…【ピッ】どうしたのお兄ちゃん?こんな遅くまでどこほっつき歩いてるの?」


「『ごめんごめん。バイトで一緒になった晴菜さん達を送ってたらいつの間にかこの時間に…』」


「待ってお兄ちゃん?今“晴菜さん達”って言った?」


「『…あっ!やば……』」


晴菜というワードをしっかり聞き取った奏音は声色を低くして優希に問いかけると優希は自分の失言に思わず「やば…」と言ってしまった

その「やば…」と言う一言で奏音は確信を持ったようだ


「浮気の現行犯としてお兄ちゃんには後で奏音からの取り締まりがあるからすぐに帰ってきてね?逃げたりしたら…分かってるよね?」


「『ちょっ!待ってかの【ブツッ】』」


申し開きを入れようとする優希の言葉を遮って奏音は電話を切ってしまった


「な〜に奏音ちゃん。“浮気”ってワードが聞こえてきたのだけど〜?」


「お兄ちゃん女の子と遊んでいたんだって。後で奏音が事情聴取することにしたから邪魔しないでね?」


「だめよ〜。私もゆうちゃんと詳しくお話ししたいんだから奏音ちゃんだけに厄介ごとを任せるつもりはないわ〜」


その後、椿と奏音による優希の浮気事情聴取をどっちが務めるかの討論はしばらく続いた


「はぁ…やっちゃったなぁ……」


奏音の怒りを買い電話を切られた優希は項垂れながら携帯をポケットにしまった

場所は変わってここは飛香の部屋の中

優希は飛香による事情聴取後に許しを乞う為に土下座して「何でもするから」とつい言ってしまった

待っていましたと目を輝かせる飛香は優希に頭を上げさせながら


「じゃああたしの部屋に来て?」


と優希にお願いし優希もそれくらいならと安易に許可し飛香から許してもらったのだった


「な〜にゆ〜ちゃん。奏音ちゃんにでも怒られたりしたの?」


飛香は寝そべりファッション雑誌を読みながら優希に問いかける

しかも飛香が枕として使用しているのは枕でもクッションでもない

純度100%天然の“優希の膝枕”であった

その他にも優希の胸に寄り掛かりながら楽しむ“優希の胸枕”もこのプランに入っており、飛香の気分次第で変更可能だった


「帰ったら奏音から話があるってさ…。怖いなぁ……」


奏音や椿からお話は和やかで済んだ試しがない

優希はこれから始まる事情聴取を想像し顔から笑顔が引っ込んでいく


「それじゃあさ?うち泊まってく?」


「……ほぇ?」


唐突のお泊まりの提案に優希の思考は正常に働かない

咄嗟に出た言葉が何とも言えないほど抜けた言葉だった


「そ、そう言うわけにはいかないよ…。それに急に泊まりだなんて飛香はよくともおばさんやおじさんが困るだろ?」


「あたしのベット貸してあげるからさ。それにママに言えばすぐ了承してくれるし、ゆ〜ちゃんがいたいだけうちにいればいいよ〜?」


そう言うと飛香は携帯を取り出して下にいる母の明日美を呼び出した


「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!ジャジャジャジャーン!」


「なんで運命なんですか…」


「ねぇママ?ゆ〜ちゃんが泊まりた……」


「勿論いいわよ!!」


「はやっ!?」


即答というか、呼ばれた段階で分かっていた風に見えるのだった


「じゃあゆ〜ちゃん?飛香のベットを使って一緒に寝るのよ?私は耳栓をしておくから何したって構わないからね!!」


「な、何言ってるんですか〜!!!」


絶叫をあげ明日美に文句を言おうとするが時既に遅く、明日美は風のように素早く飛香の部屋から出て行ってしまった


「じゃあゆ〜ちゃん部屋着に着替えましょうか!いつものやつでいい?」


「え、あ、うん…。ありがとう……って何で飛香がこれ持ってるの?」


飛香が優希に手渡した服は優希が休みの日によく着る黒のTシャツとズボンだった


「…………着替え終わったらママのご飯食べにいこ?きっとゆ〜ちゃんの為に真心を込めてるに違いないからね!」


「ねぇこっち向いてよ飛香!そっちは窓だしそれに何で飛香がこの服持ってるの!?あの服どこに行ったのかなぁ?って探してたんだよそれ!!こっち向いて飛香!!」


優希の緊急家宅捜査の結果、飛香の部屋から優希の私物が実に14個ほど見つかった

読んでいただき誠にありがとうございました!


是非!高評価、ブックマークよろしくお願いします!!


作品執筆力向上に繋がりますので作品への感想もお待ちしております!


あと、Twitterで色々呟いていますので是非フォローしてください!


では次回もお楽しみに!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=992342980&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ