~STORY 171 7月27日 ①~
「んんぅ…はぁ……」
カーテンの隙間からくる朝日を感じた奏音は重い瞼を開きながら意識を徐々に覚醒していく
視界の先の世界は普段奏音が寝起きしている部屋ではない為、見慣れないが初めて見る世界でもない
「(あっ…そっか、昨日はお兄ちゃんと……///)」
ここは奏音の兄の優希の部屋
昨夜奏音は優希と夏よりも熱く情熱的な夜を過ごした結果、愛を深め2人で一緒に寝たのだった
「(あぁ…!昨日はなんて素敵な夜だったのかしら…。大好きなお兄ちゃんと熱く激しく、そして濃密な時間。間違いなく奏音が生きてきた15年間で最高の1日だったわ!)」
瞳を閉じると昨日優希と愛し合った記録が鮮明に蘇ってくる
本来ならばその記憶は徐々に薄れてしまい、消えて無くなってしまうがそうはならない
「(ふふふ、後で撮った映像の編集作業しないと!)」
そう 奏音は優希の部屋に仕掛けたビデオで昨日の事を全て録画していたので忘れることなどあり得ない
寧ろ、結城と奏音の愛の記録として未来永劫残っていくのだ
「(ついでに…お兄ちゃんの部屋に仕掛けられた淫獣達が隠したであろうビデオは全部奏音が処分したからこれでもうお兄ちゃんの日常を盗み見る奴が出なくて安心だしね〜♪)」
昨日晴菜がいつものように優希の部屋の様子を見ようとしても映像が映らなかったのは奏音がカメラ等の機材を没収してしまったからであった
「(にしても奏音疲れてるのかな…?視界がぼやけてよく見えないなぁ……。折角お兄ちゃんの寝顔ををををを!!!!!!!?)」
ぼやける視界を強引にクリアにして行った途端奏音の視界にはドアップの優希の寝顔が現れた
自分の世界に入っていたのであまり気づかなかったが今現在奏音は優希に抱き締められながらベットの中にいたのだった
「(び、びび、びびびびびっくりしたぁ!?た、確かにお兄ちゃんの寝顔は見たいって思ってたけどまさかこんなドアップで見ることになるなんて思わなかったぁぁ!!)」
驚いた拍子に奏音は思わず大声をあげそうになったところをすんでのところで堪えられたのは自分でも褒めてあげたいと自分を称賛した
「(だって…こんなにも可愛い寝顔のお兄ちゃんがこんな間近で見れるなんてこんな美しい世界はないもんね♪)」
奏音は自分からも抱き着きながらスヤスヤと眠る兄の寝顔を堪能した
「(本当に可愛い寝顔だなぁ…。メイクして可愛いお洋服着させたら誰もお兄ちゃんの事、男の子だって思わないよねねぇ〜。あっ、そうだ!今度お兄ちゃんをデコレーションさせて“北条姉妹”としてお買い物行きたいなぁ〜。)」
ふと思いついた名案を採用した奏音
頭の中ではドレスやワンピース、女子制服を着た優希と買い物や食事をする光景を想像しさせる
「【びくぅ!!?】」
スヤスヤと寝ていた優希だが不吉な予感を感じ取ったのか寝顔から苦悶の様な顔に変わってしまった
「(ふふふ、何か嫌な夢でも見ちゃったのかな?怖がりなお兄ちゃんを奏音がなでなでしてあげるね?)【なでなで】」
自分の事ではなく、怖い夢を見たものだと思った奏音は優希が起きないようにスッと腕を抜き出して優希の頭を優しく撫でる
普段から椿や奏音にしつこく髪や肌の手入れを言われそれを忠実に守って手入れをしている為、優希の髪は女の子のようにサラサラしている
撫でる度に優希の髪からシャンプーの香りが漂って奏音の鼻腔をくすぐる
「(お兄ちゃん奏音の言った通りやってるからいい匂いだなぁ~。さらにこの肌…)【ぷにぷに】」
奏音は撫でる手をそのままスライドさせて優希の頬をプニプニ触る
モチモチとしたその素肌はとても17歳の男の子とは思えないほど、綺麗だった(手入れしている同世代の子はいると思うが……)
「(それにしてもお兄ちゃんったら奏音がこんなにもいたずらしてるのに全く飽きないよね〜?確かに昨日は濃密だったけどそんなに疲れちゃったのかな?)」
ちなみに奏音も椿も愛し合ってる時はとにかく優希を見て感じたかった為、必ず優希が見える体位を好んで行った
特に気に入ったのは二人共抱きしめ合いながら行う【対面座位】だったようで、好みが同じなのは流石親子だと優希は思った
「(ふふ、じゃあこのままお兄ちゃんのお兄ちゃんを奏音が綺麗にしてあげ…)」
奏音が優希の秘部に手を出そうとした時、廊下からダダダッ!と駆け寄ってくる音が聞こえてきた
恐らく昨日疲れて下の階で眠ってしまった母の椿だろう
「(あーあ、もうおしまいかぁ……。まぁでも、これっきりじゃないんだし今日の所はこれくらいにしておこうかな?)ん…ちゅ…ちゅ……」
奏音は優希の唇と頬にキスをしてベットから出ると、シーツを身体に巻いた
「じゃあねお兄ちゃん。また後でね……」
起こさないように声量を低くして奏音は優希に手を振りながら優希の部屋を後にした
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