~STORY 170 7月26日 ⓾~
深い深い闇の中に溶けて一つとなる
「それでは今日も始めますか。まぁ、まさかとは思いますけど…二日連続というのは……あの御母様ならあり得ますわね…って、あら?」
自宅の晴菜は今日も優希の部屋の様子を確認すべく、設置してるカメラを起動するがまるで反応しない
「おかしいですわね?全く映りませんわ…?昨日は起動しましたから故障していないはずなんですが…」
いくら再起動をかけてもまるで反応がないが考えられることは二つ
一つは本当に故障してしまい、映像を映せなくなってしまった
もう一つは…
「御母様か…もしくは奏音さんがカメラの存在に気付いて外してしまった…と思った方が宜しいですわよね?」
確信に近いものを感じた晴菜は潔くカメラのことを諦めてベットに横たわる
「ふふ…えぇ、分かりましたわ。それでは私も本格的に動くとしましょうか。お待ちくださいね?優希様♡」
瞳に紅蓮の炎を纏わせ闘志を燃やす晴菜
晴菜の机の上には旅行を計画した計画表が何枚も置かれていた
その計画表の一番上に記されている本旅行のメインタイトルは
【優希様奪還旅行】だった
「んっ…おにぃ…ちゃん……はぁん♡」
一方優希の部屋では奏音が優希に押し倒しながら優希の唇に吸い付くようにキスをし続けていた
奏音は熱くなったのか寝巻きを脱いでいったようで既に下着のみの格好になっていた
「はぁ!か、奏音…ちょっ!うぷぅ!?」
優希はなんとか奏音を引き剥がしてやめるように説得を試みようとするが、その優希の口を塞ぐかのように奏音が再びキスしてしまう為説得出来ずにいた
「(あ、あたまが……とろけ……そう…。たい……せい…が……)」
正常な判断が取れなくなって来て何より考えようとしてもその思考がパッとシャボン玉のように弾け消えてしまうほど、今の優希の思考回路は滅茶滅茶に緩んでしまっていた
常に身体中がビリビリ痺れており今にも何処かに堕ちてしまいそうな所をギリギリで耐えている
「ぷはぁ♡ふふ、お兄ちゃんったら可愛い顔♡ママがお兄ちゃんに執着しちゃうのが頷けちゃうなぁ〜♡」
唇を離して奏音はキスによってとろけきった優希の顔をうっとりとした表情をしながら見つめる
脳もとろけきった優希だが、これは好機だった
ずっと自分の唇を離さなかった奏音が自分から唇を離した
今以外に奏音を説得をするチャンスはない
「か、のぉ……ん」
「ん〜?どうしたのお兄ちゃん♡」
優希は必死に奏音の名前を呼び、奏音もそれに呼応する
ギリギリの思考の中、優希は最後のチャンスを掴み取った
これを逃せばきっともう戻れない
深い、途方もなく深いところまで堕ちてしまうだろう
「(い…ん…だ。も…やめ……って)」
「どうしたのお兄ちゃん?もう奏音のチューが恋しくなったの?」
優希の言葉を待ちながら奏音は自分の唇に指を当てて、優希にキスが欲しいのか促す
パクパクと口をさせながら優希は言葉を発した
「キ…キス……キス……め?か…か……ん」
《キスするのを辞めて?奏音…。》と自分では確かにそうはっきり奏音に言った
いくら暴走しているとはいえ自分の言葉は聞いてくれるだろう
怒るかもしれないがこれも奏音のためだ
優希は椿の時とは違いはっきりと自分の言葉を言えた気がして満足した
優希は奏音の反応を見ようと奏音の顔を見てみると…
「♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
優希の期待とは真反対の反応を奏音はしていた
瞳には♡が刻まれており頬を見頃の紅葉のように赤く染め上げ、涎を垂らして興奮しきっていた
「お兄ちゃんったら…♡そんなに奏音のチューが気持ちよかったの?うふふ♡じゃあもっとキスしてお兄ちゃんが奏音以外とチューをしても満足出来ない身体にしてあげるね♡」
そう言って奏音は優希を再び押し倒し深い深いキスをした
「(なんで…?どう……かの?)」
自分ははっきりやめてと奏音に言ったはずなのに奏音はさらに興奮して自分にキスをし続けてしまった
どうしてこうなったのか優希には分からないがこれだけははっきりわかる
「(おち…て……ちゃう)」
そう呟きながら優希の思考は深く暗い沼の底に沈んでいった
そこからは朧げながら優希は激しく求める奏音に支えられながら流れる流水の如く身を任せていった
初めは少し抵抗しようとすると苦しいが身を任せるととても気持ちいい感覚を味わい
次第にはその少しの抵抗をする意味が分からなくなり辞めてしまった
2時間ほど経過した
部屋はまるでサウナ状態のように悶々としていた
優希は息を荒げていたが瞳には奏音と同じように♡が刻まれていた
「ふふ♡それじゃあ行こっかお兄ちゃん♡大丈夫。何があっても奏音はお兄ちゃんだけを愛し続けるからね♡」
奏音は外れ掛かっていた下着をポイっと床に脱ぎ捨てると優希の秘部を掴み自分の秘部を重ねあわせた
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