〜STORY 16 4月6日 拾〜
こんにちは!松下タツヤです!!
今回は喫茶店のでのアルバイトを描いてみました
彼らがバイトしたらこんな感じなのかなと想像しながら作ってみました
一個上の先輩って憧れますよね
「ゆ〜ちゃんを独占したいですって?もしかして先輩の私利私欲のためにゆ〜ちゃんを【バリスタ】の仕事をやらしているってことなのかしら?」
「それは君の勝手な思い過ごしだよ」
少し興奮気味の飛香の問いに対し紫織は至極冷静な態度で返答する
「そもそもたかが学生バイト店員である私なんかにそんな権限は存在しない。それが出来るのはこの店の店主である片倉さんただ一人のみ。私がお願いしたところで早々叶う問題ではないんだよ。」
確かに紫織は飛香や優希が始める一年前から勤めている為、現場の教育は任されはするが一定の条件が必要な仕事の選任はいくら先輩である紫織でもそれは管轄外となってしまう
「じゃあなんでゆ〜ちゃんは片倉さんに認めてもらったんですか?仕事はゆ〜ちゃんよりも私の方がこなせるんですよ?それに他にも適任な人はいるはずですが?」
「それはお前たちが気にする問題ではないわよ?」
「「…………っっ!?」」
更衣室の扉の方から若干怒りが篭った声が聞こえ飛香と紫織は同時にその声がした方を向くとそこには腕を組み扉にもたれかかりながら立つ一人の女性がいた
片倉涼音
若くしてこの喫茶店【シリウス】の店長を務めている敏腕経営者でプロの【バリスタ】でもある上にかなりの美人ということもあってか彼女の入れるコーヒーを求めて多くの男性客が集う
中には彼女を口説くために通う人もいるが店長が一切相手にしない為撃沈した人数は数知れずらしい
自身のことを多くは語らない為、彼女が喫茶店を開く前には何をしていたのかは誰も知らないどころか彼女の歳さえ誰も知らない(命知らずのバイトが一度聞いてみたらしいがそれ以降そのバイトを見たものはいないと言うがそれが本当の話かすらも謎である)
「貴方達、話するのは結構だけどそろそろ表に出てもらってもいいかしら?同じ時間に来た北条君は既に作業を始めているのよ?」
ドアを閉める際片倉は「時間はお金では買えないの。あまり無駄にするんじゃないわよ?」と言ってドアを閉めた
飛香はまだ紫織に対して何か言いたげではあったがこれ以上は不毛だと判断して支給された白シャツに袖に手を通した
この店でバイトすることを決めた要因の大半は優希だが、飛香はこの黒を基調とした制服をとても好ましく思っている
支度を整えて飛香と紫織は同じタイミングで更衣室を出た際お互いムッと反応したが特に話すことをせず
事務室で打刻をして店の方に出ると既に店長たちが仕事を進めていた
「おっ、来たか。それじゃあ仁科、有馬。お前達は接客とレジ任せるぞ。こっちは私と北条に任せておけば問題ないからな。」
同じ仕事が出来ないと判断した紫織はこの世の終わりのような表情に変化し、それを見て内心ざまぁみろと呟く飛香であった
片倉の隣では一生懸命に作業している優希がこちらに気付き手を振ってくるがすぐに集中しろとコツンと叩かれ、また作業に集中し始めた
「はぁ…仕方ないわね。じゃあ私はバッシングのほうに行くから仁科さんは接客の方をお願いしようかな。」
バッシングとはお客様が食べ終わった後のお皿やカップなどを片付けテーブルを綺麗な状態に戻す事でこれをする事によってお店の回転率向上につながる
「分かりました。お願いしますね。」
そう言って飛香は丁度入って来たお客様の対応へと向かっていった
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