~STORY 161 7月26日 ①~
本作のキャラクターはいわばボクの理想になります
現実の女の子にキャラクターたちのような個性はありません(いるかもしれませんがね?)
だからキャラクターのことは心の底から愛しております
故に…誰が運命の人になるか……グゥ…
「んんぅ…ふわ!?」
スヤスヤと眠りについていた優希は一瞬で異変に気がつき重い瞼を恐る恐る開く
そう “また”誰かが自分の上に乗っていたのだ
「(だ、だれ!?も、もしかして…つ、椿さん…とか…?)」
昨日の夜に優希の上に乗っていた母の椿の姿を思いだし赤面する優希だが聞こえてきた声は…
「もう、お兄ちゃんったら…夏休みだからって初日からいつまで寝てるの?規則正しく生活しないとダレちゃうよ?」
白のワンピースに身を包み、麦わら帽子を被り如何にも夏休みというような格好をした奏音が優希にまたがっていた
「か、奏音…わ、わざわざ起こしに来てくれたの?」
「そうだよ?規則正しくない生活を送ろうとしちゃってるダメダメなお兄ちゃんを可愛い妹の奏音ちゃんが起こしに来てあげたの。…少しは感謝してよね?思春期の妹がお兄ちゃんをキモいだの○ねだのこの世から消え失せろだろとか言わないであげてるんだから」
「そこまでいくと僕に直接言ってる見たいだよ奏音!?」
本当に奏音にそう思われてるのだろうかと優希は内心かなりショックを受けた
「そんなこと本気に思ってる訳ないじゃない…寧ろ奏音はお兄ちゃんの事…【ボソッ】」
「ん?何か言った奏音?」
「な、何でもないわよ!!いいからさっさと着替えちゃってよ!」
顔を真っ赤にした奏音は優希の枕を引っ張り出して優希の顔面目掛けて投げつけた
「ヘブゥ!?わ、分かったから枕投げないでよ…」
顔に投げられた枕を剥がして優希は寝巻きから私服に着替え始めたがそこで優希は疑問が一つ生じた
「……ねぇ奏音?何で奏音は部屋から出ていかないの?」
「なんで奏音が出て行かないと行けないの?」
優希の問いが分からない様子の奏音は首を傾げて優希に問いかける
「いやいや!普通僕が着替え始めたら奏音が「ちょっ!何妹の前で着替え始めてるのよこの変態!!」みたいに罵るでしょ!それをなんで平然としてるのさ!?」
「ふ〜ん?お兄ちゃんって奏音にそうやって罵られると興奮するの?そうなんだ〜。や〜い、お兄ちゃんのへんた〜い!」
「だ、誰がそんな趣味あるもんか!!いいよ!だったらこのまま着替えるから文句言ってこないでよ!」
揶揄われた事で顔を真っ赤にした優希は奏音のことを気にせずそのまま着替え続けた
その姿を見て奏音の口端が上がったことに気がつくことなく…
「それじゃ〜奏音に幸運しちゃうお兄ちゃんに奏音がご奉仕してあげるね〜?」
奏音はそう言って優希を後ろから抱きついた
むにゅっとふっくらとした胸の感触が背中から伝わり優希の背中までゾクゾクしてきた
「な、何するんだよ奏音!だいたい…ご奉仕って…」
「ほらほら、 Tシャツ脱がしてあげるんだから腕あげて?腕畳んじゃってたらシャツ脱げないよ?」
「い、いいよ!着替えくらい一人で出来るよ!!」
抵抗して奏音を引き剥がそうとするが岩のように重くなった奏音は離れなかった
…というか優希の周りの女子メンバーで優希から引き剥がされそうになって引き剥がされた女子は皆無ではないだろうか?
「だってお兄ちゃんがノロノロ着替えてたらいつまで経ってプール行けないんだもん」
「え、プール?奏音これからプール行くの?」
「行くのじゃなくてお兄ちゃんも行くのよ?だから早く着替えて朝ごはん食べさせないと行けないんだから」
「初耳なんですけど!?」
「そりゃ今初めてお兄ちゃんに行ったからね〜」
優希の問いに奏音はさも当然のように優希を連れて行くつもりだった
優希の住む家から少し離れた先にある総合体育館
そこには身体を鍛える為のトレーニングジムや屋内プールが併設されており、優希と奏音は前からちょくちょく利用していた
「で、でも奏音…、水着だよ?ぼ、僕にその…水着見せて…恥ずかしくないの?」
「はぁ?なんで奏音がお兄ちゃんに見せるのに恥ずかしくならなきゃいけないのよ?逆にお兄ちゃんが奏音に上裸を見られるのが恥ずかしいんじゃないの〜?」
「そ、そんな訳ないだろ!?いいよじゃあプールに行ってあげるよ!!」
「……ちょろいなぁ【ボソッ】」
売り言葉に買い言葉とばかりに優希はまんまと奏音の挑発に乗ってしまった
かくして優希と奏音の夏休み最初は屋内プールへお出かけとなった
…なのだが優希の着替えの進展は全く進んでいなかった
「か、奏音?そ、その…早くTシャツ着させてくれないかな?風邪ひいちゃうよ……」
「う〜ん?もうちょっとだから待って〜?(はぁ…♡お兄ちゃんの素肌〜♡すべすべでいい匂いでとっても気持ちいい〜♡)」
なかなか着替えさせてくれない奏音に優希はまだかと催促するが奏音の返事はもうちょっとと口だけでなかなか進まない
それどころか背中に頬を擦り寄せているように感じた
「(奏音…もしかして奏音も僕の事……そんな訳ないよなぁ…)」
妹の思いに気づくことなく優希はただひたすら奏音が着替えさせてくれるのを待った結果、着替え完了に20分要した
「ほらお兄ちゃん!早くプール行くよ!水着ちゃんと持ったよね?カード忘れてない?お財布持った?」
「そんなに急ぐんだったら早く着替えさせてくれないかな!?」
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では次回もお楽しみに!!