〜STORY 134 7月5日 ④〜
「うむぅ……ちゅむ……はぅ♡」
「…んんぅ!!?」
葵は優希の唇を啄ばむように求め優希の身体と自分の身体を密着させ優希を逃さまいと掴んで離さなかった
優希は突然の葵の行動に不意を突かれ動くことは出来ず驚くことしかできなかった
お見舞いに晴菜の家に向かい晴菜のベットの上で晴菜と唇を重ねてからまだ二日しか経っていない
しかし優希は今回の晴菜とのキスは確かに驚きはしたし日常生活でも意識してしまう程動揺してしまったが優希は周りには口に出してはいないがそれ以上に嬉しかったのだった
学年いや、学園屈指の美少女と言っても過言ではない容姿を誇り普段から優希のことを【あるじ様】と呼びまるで従者のように尽くしてくれる心優しい(優希に対しては)晴菜とキスをしたのだ
それだけでも優希にとっては生涯において忘れられないであろうそんな出来事がわずか数日で2回も起きてしまった
まぁ普通に考えたらこんな事脳の処理が正常に行われるわけがない(童貞君には縁がない話かもしれないが…作者含めて)
「んはぁ♡ん〜!!と〜っても甘くてクリ〜ミ〜♡優希くんの唇って超濃厚なミルクキャンディーみたいに甘くて美味しいのね♡」
優希の唇から離れた葵は頬に手を当てて優希とのキスの感想を幸せそうに腰をくねくねとさせていた
「はぁ…はぁ……あ、あの…こういうこと言っては……何ですけど……」
「ん〜?どうかしたの優希くん?」
優希は手の甲で口元を押させ荒くなってしまった呼吸を整えつつ葵に問いかけると葵はくねくねとさせた腰を止めて優希の顔の間近まで近づいて優希の問いに答える気満々であった
一瞬だけもう一度キスされるのではないかと身構えてしまった優希はほんのり恥ずかしくなりその反応を見た葵は嬉しそうだった
「謙遜とかなしで本当に僕なんかがキスの相手でよかったんですか?正直な話僕ってかっこいいわけじゃないし…差し当たって何か取り柄があるわけでも……んブゥ!?」
優希自身自分の容姿や特徴に自信を持っていない
そんな自分に葵がキスしてきたことに疑問を抱き優希はそう葵を問いかけると葵はムーっと不満気な顔をしながら頬を膨らませると優希の頬を両手で抑え込んだ
「ムゥ〜。鈍いとは思ってはいたけど優希くんがここまで鈍いとは思いもしなかったわ?超鈍チンさんはラノベの主人公だけで充分よ?」
「…まぁ、その……一応僕も主人公でして……【ボソッ】」
「とにかく!私は大好きな君とキスがしたいし君以外とキスをするなんて例え死ぬほど辛いことをされても絶対に嫌なの!!他の誰にキスどころか身体に触れらることだって考えるだけで寒気がするの!!」
葵は瞼に涙を浮かべながら優希に自分の思いを訴えた
自分が誰かにキスをしたり身体に触れられることを想像してしまったらしく葵は自分の胸を抱いて首を横に振って嫌な想像を頭の中から取り出そうとした
余程優希以外に触られることが嫌なのだろう
「…………【なでなで】」
「…………ふぇぇ!?」
自分自身で想像し作った無数の男の残影に怯える葵の姿を見て優希は特に何か考え判断することなく気がつけば自分で動かしたわけでもなく葵の頭を優しく撫でていた
葵も優希の突然のなでなでに拍子をつかれてしまった
「な、ななな…なにしてくれてるのゆ、ゆゆ優希くん!?」
ご覧の通り葵もびっくりしてしまったようで赤く染まった顔がやかんのお湯が沸いたようにピーっと蒸気が噴射したように暴発して顔を真っ赤に染め上げた
「ご、ごめんなさい葵さん…。でも震えている葵さんを見てたらその…何となくこうして方がいいかなって思ったんですけど……嫌でした?」
動揺しまくった葵の反応に優希はさも当たり前のように答える
椿や奏音が怒ったり落ち込んだりした時に優希はよくこうやって二人の頭を撫でてあげたり要望によっては膝枕をしたりするのだ
まぁ、これをしてしまうと奏音はいつも以上に甘えてくる程度で済んでくれるのが幸いだからいいとしても問題は椿の方だ
「ゆ〜ちゃんったらと〜っても強引なんだから♡そんなことされちゃったら私も黙ってはいないわよ〜♡」
と言って優希を押し倒し優希を求めてしまうのだった
実の母親に押し倒されるのは何とも言えない気分になった 恐怖反面嬉しい反面といったところだろう
その為優希は椿には極力撫で撫でしたり膝枕をしないようにしたのだったがその反動で椿は優希に撫で撫でして貰うために可能限りの策を講じてなでなでを求め、最後に優希の方が折れてしまったのだった
「そ、そんなことないわよ!?優希くんになでなでされるなんて嬉しすぎてびっくりしちゃっただけでほんとはすっごい嬉しかったんだから!!」
「【ホッ…】そうですか。それじゃあもう少ししてあげますよ。葵さんが落ち着くまでこうしてあげますよ【なでなで】」
「〜っ!!♡♡♡♡」
優希は葵の反応を聞いて見て安心したかのように一息吐くと再び葵の頭を撫でて葵を慰めたのだった
再びの楽園の幕開けに葵は言葉にならない歓喜の悲鳴をあげたのだった
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ありあっした~♪