〜STORY 128 7月4日 お泊まり⑪ 〜
「【スウゥ…】おはようございます優希様!!お外はと〜ってもいい天気ですわよ!!!」
「のわああああああアァァァ〜!!!!!なになになになに!?」
耳元で大音量の目覚ましを受けスヤスヤ寝ていた優希はびっくりした猫の如く飛び起きたの一気に壁際まで後退していったのだった
「あらあら、そんな乱暴に起こしてしまっては優希くんが可哀想ではありませんか晴菜さん?もう少し優雅に起こして差し上げるのが淑女の務めというものではありませんか?」
「【はぁ…はぁ……】い、良いのです!結果として優希様をこうしてお母様から離れさせる事が出来たのですから!!」
優希を哀れに思う麗美に晴菜は息を切らしながらどこか満足そうにしていた
状況が把握できず周囲をキョロキョロ眺めていたが睨み合う二人と部屋の状況を見てやっと納得して立ち上がった
「ん、んぅ…。そ、そういえばなんで麗美さんが僕のベットにいるんですか!?確かに僕は寝る時に一人だったことを確認したんですよ!?」
優希は自分のベットを指さして麗美に聞いた
「あら、なに言っていますの〜?優希ちゃんったら寝室でスヤスヤ寝ている私の部屋に潜り込んで「さぁ、俺と一緒に寝ましょう御母様。味わった事のない快楽の世界に連れて行ってあげますよ?」って誘ってきたじゃありませんの〜♡」
麗美は胸を抱いて腰をくねくねくねらせると顔を赤くして優希の問いに答えたのだった
「…………【ジッ】」
晴菜からの冷え切った視線が非常に怖い
敬愛する優希に晴菜は睨んだりする事はないのだろうが明らかにこれは怒っている
その証拠にさっきから背に隠している指をさっきからボキボキ鳴らしていた
喧嘩をする前のヤンキー集団みたいで尚更怖い
「ちょ!晴菜さん!?何で麗美さんの言い分を間に受けているの!!そんなの麗美さんの嘘に決まっているでしょ!?」
「あら〜。さっきまで私達は同じベットで抱き合うように寝ていましたのよ?それは晴菜さんも目撃していますから私の言う事の方が真実味がありますわよ?【スッ】」
優希は麗美の言い分を全力で否定し晴菜に信じてもらおうとするが麗美はタブレットを差し出して優希に見せた
タブレットには優希と麗美がベットの上で抱き合いながら寝ている映像が流れていた
麗美が強引にしているわけでもなく優希が自分の意思で麗美を抱き寄せていた(寝ている為、意思があるかどうかは定かではないが…まぁ細かい事は気にしないで貰いたい)
「……優希様?お母様を夜這いして一緒に寝たと言うのは本当なんですの?」
「い、いや…だからそんなことしてないって……」
晴菜は下を向いたまま優希の目の前まで歩むと優希に真実か嘘か問うとじっと優希を見つめたのだった
優希は本当の事を言っているはずなのだが晴菜の凍りつくような雰囲気にたじろいでしまいまるで嘘付いているみたいになってとても複雑な気分になった
「お母様の言う通り優希様がお母様と抱きしめるように寝ていた光景は私もバッチリ目撃しました。早く白状してください」
「そうそう。観念して潔く包み隠さず全て白状してくださいな♡」
「なんで麗美さんはそんな楽しそうなんですか!?だから僕は麗美さんに夜這いかけていませんし僕が麗美さんに抱きついたのもさっき映像を見て初めて知ったんです!!」
優希は二人にスマホの画面を指差しながら夜這いをしてないと反論する
「……そうですか。優希様がそう仰るなら私も考えがありますの…【スッ】」
顔を上げた晴菜は何か決心したような目付きになっていた
晴菜はそのまま優希の頬に手を添えた
「な、何…?どうしたのはる……」
優希は晴菜の行動の意味が分からなくなり晴菜に聞こうとしたのだがその先の言葉が出ることは無かった
「……んっ……ちゅむ……」
晴菜は優希の頬に手を添え目を瞑ると優希の唇にキスをしたのだった
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ありあっした~♪