〜STORY 126 7月3日 お泊まり⑨〜
「あら?どうかされましたか優希様?何やらお疲れの様子ですがそんなにお腹が痛かったのですか?銀◯ベンザいります?」
「い、いえ…大丈夫ですから気にしないでください。あと、銀◯ベンザはお腹じゃなくて引き始めの喉の痛みに効くわけですから今の僕には必要無いのでいりません」
心配しているのか楽しんでいるのかはたまたからかっているのかそれとも全部なのか
今の優希に小鳥遊の脳内の考えを判断できる程余裕は残っていなかった
「そうですか、それは失礼致しました…。ではコ◯タックとル◯エース出しておきますからちゃんと飲んでくださいね?【クククッ】」
「反省する気全くないじゃないですか!!【グルグル】」
前言撤回
彼女は明らかにふざけているしからかっているし楽しんでいるし
優希の反応を思う存分楽しみその様子を悟られない様笑いを堪えるのに必死のようだ
完全に彼女は優希の腹痛は夕飯での食べ過ぎではなく引き始めの風邪が原因であると断定している(分かった上でふざけていると言う考えの方がしっくりくる)
そんな優希と小鳥遊の漫才コントの様なやりとりが客室で繰り広げている中、晴菜の部屋では晴菜と麗美がベットの上に座りピリついた空気を醸し出していた
「お母様。優希様の事を気に入って頂いたようで私大変嬉しく思いますわ。」
「そうですわね。あんなにも可愛らしくていい子が晴菜さんのご主人様だなんて思いもしませんでしたわ。あぁ〜、あの子が私の娘婿になって幸せな毎日を想像すると今からとても楽しみだわぁ♡」
ピリついた空気とは思えない程二人の口調は殆ど変わらない程穏やかだった
「決して遠くない未来の想像をされるのは結構ですけども、お母様?幸せな毎日と言うのはどうなのでしょうか?それですとお母様は私と優希様の愛の巣に住んでいるみたいじゃないですか〜!」
「あら〜!晴菜さんったら何言っているの〜?そんなの当たり前じゃないの〜!!」
晴菜は笑いながら麗美に冗談を伝えると麗美も同じように手を口に添えながら晴菜の肩をペシペシ叩きあっさり本音を話したのだった
「いくらお母様と言えどもそれは流石に宜しくないと思いますよ?私は良いのですが優希様は気を遣ってしまうと思いますよ?」
「あらあら、それに関しては何も問題ないですわよ?そんなつまらないこと考えられなくなるくらい優希くんとイチャイチャして優希くんをメロメロにしますもの♡」
晴菜は額に筋を数個浮かべ、ピクピク動かしつついつも通り麗美に遠回し的に同棲を拒否するが麗美はまるで意を返さないと言わんばかりに同棲にノリノリだった
「寧ろ優希くんの方は大歓迎で晴菜さんの方が反対なのではないですか?私に優希くんを取られちゃうって心配なのではありません?」
「そんなの私はぜんぜん!気にしませんし、優希様をお母様に奪われるわけがありませんから!!………あっ」
「そうですの〜?じゃあ何も心配ないということで私も優希くんと一緒に住みますからね!はいもう決定ですわ〜!」
麗美の煽りに晴菜はまんまとハマってしまった
自分の言葉を言った後に後悔したが時既に遅く、麗美は満面の笑みで拍手して契約を勝ち取ったのだった
ポケットから見えるボイスレコーダーが言質を勝ち取ったと晴菜に訴えかけている
こうして優希は晴菜と結婚したら自身の母と妹と妻の嫁と暮らすことが優希の知らない所で確定したのだった
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ありあっした~♪