〜STORY 10 4月6日 四〜
松下です!!
今回も学校編です!!
生徒会長キャラって知的なロングヘアの美人にクールなメガネ副会長が鉄板ですかね!
ちなみに僕の学校ではそんなことありませんでした泣
「痛たた…。う〜ヒリヒリするなぁ。」
「大丈夫ゆ〜ちゃん?私が舐めてあげようか?」
「ううん、大丈夫だよ。ありがとね飛香。」
先程伊達先輩に叩かれた頬がヒリヒリする
飛香からみると赤く腫れていて、紅葉マークになってるというが……今はこっちがきになる
ヒソヒソ……コソコソ……
さっきの事を目撃した生徒達からの陰口が絶えない
コソコソと話してるため何を言ってるのか分からないが恐らく良い事を言ってるはずがない
今日一日どんな目にあうかと思うと溜息をついて僕達は校舎内の靴箱に向かうと一人の銀色の髪を纏った少女がこちらの方は微笑みを向けた
「優希様おはようございます。」
晴菜さんは一礼するとこちらへと歩み寄る
横からうーっと唸る声が聞こえてきた
相変わらず飛香は晴菜さんのことが嫌いみたいだ
「晴菜さんおはよう。もしかして待っていてくれたの?」
「もちろんですわ。優希様をお迎えするのが私の務めですから当然のこと。一切苦ではありませんわ。」
晴菜さんは僕の手を取りスリスリとなぞるようにさすった
それがどうも加減がいいのかとても心地良く落ち着いてしまう
さすっている晴菜さんの方を見た瞬間、晴菜さんとの目線が合い、その晴菜さんは僕にニコッと微笑んでくれる
「ちょっとあんた!馴れ馴れしくゆ〜ちゃんに触れるんじゃないわよ!!」
いつの間にか堪能していて一種のトリップに陥っていると飛香が手を引っ張って抱きついてくれた為、途切れ掛けていた意識が明確にはっきりした
「あぁ……もう、なんてことしてくれたんですか仁科さん!優希様といい雰囲気に慣れていたのに……台無しですわ。どう責任取っていただけるのでしょうか?」
「何が良い雰囲気よ!!ゆ〜ちゃんもこんな女に惑わされちゃいけないっていつも言っているでしょ!?浮気なの!?ゆ〜ちゃんこんな女に浮気しちゃうの!?」
「だから僕は誰とも付き合ってないから浮気も何もないんだってば!!」
二人とも僕の腕に抱きつき、お互い顔を近づけて睨み合うが晴菜さんは笑顔を浮かべているが目の奥がとても怖く寧ろ笑顔が逆に怖い、飛香に関しては…………いつも通り怖い顔してるなぁ(本人に言ったらまためんどくさくなるので絶対に言わないのである)
「あなた達!!HRの時間まであと少しだと言うのにこんなところで何をしているの!早く自分の教室に行きなさい!!」
入り口の方から生徒会長の伊達さんや副会長の片倉さんなど生徒会の面々が勢ぞろいしていた
しかも先程の一件がある為、僕に対しての視線がとてつもなく冷たく特に伊達さんと片倉さんの視線がとても痛い
「会長、離れてください。またあのケダモノに会長の御身を汚されてしまいます。」
「心配無用よ綾音。いくらケダモノと言ってもこの人も一応我が校の生徒。どんな生徒にも清く正しく接してあげるのが生徒会長としての務めよ。」
「「「流石です!!生徒会長!!!」」」
伊達先輩の言葉に感銘を受け生徒会メンバーが後方から拍手をあげ、それを誇らしそうにする片倉先輩
僕ってそんなにケダモノ扱いされるのかな……軽くショックだなぁ
「あ…………じゃあ僕は行きますので……ご迷惑おかけしました……。」
「あっ!ちょっとゆ〜ちゃん!!」
これ以上ここにいても僕の信用が下がるだけなので僕はフラフラっとその場から逃るように教室へと向かった
あっ……結局冷たい視線向けられるんだろうなぁ……
「さて問題児を撃退したことだし我々も……」
ゴン!!!
生徒会の一人が話しながら生徒会室へと向かおうとした矢先、その前方を飛香の拳が通過し、視線をそちらへ向けると壁から少し煙が上がっていた
よく見ると飛香の手には金属製のメリケンサックがつけられていて、そこから煙が上がっているようだ
「な、何しているのよあなた!!こんなことしてただじゃ……」
「あなた達こそ何をしたか理解しているのでしょうか?事もあろうか私の最愛の優希様に向けての非難罵倒。見過ごすわけには参りませんが?」
晴菜が生徒会の面々に向ける視線が先程まで飛香と喧嘩している目付きと違う事に気づく伊達であったが、足がすくんで上手く動けない
先程まであったが笑顔が完全に消し飛び、今は無表情となっている
その無表情が晴菜の雰囲気を物語っていた
「ふん、良い目してるじゃない。とてもゆ〜ちゃんへ向けれる顔してないわよ?」
「それはあなたも同じでは?仁科さん。」
飛香も晴菜と同じような表情を浮かべる
瞳に一点の光が宿っていない為、怖さが何倍にも増していた
「それでは生徒会の皆さん。二度と優希様に失礼な言動がないように心がけてくださいな」
「次は…………ないと思ってくれて構いませんよ?」
二人はその表情のまま自分達の教室へと向かった
その二人の後ろ姿を涙をかすかに浮かべながら眺める生徒会メンバーだった
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