〜STORY 103 6月12日 七〜
今年ももう終わってしまいますが不思議とな〜んにも寂しいとかの気持ちになりません
むしろさっさと終わって欲しいとさえ思っています
2021年は皆様にとってより素晴らしい1年になる事を心からお祈りしております
今年1年ご愛読頂きまして誠に有難うございました!!
「「「「ここは絶対に負けられない!!【こくり】」」」」
四人はじっとお互いを見つめ合い意図を把握したのかゆっくり頷くと四人は優希に視線を戻すと表情を勝負師の目から柔らかい表情に戻した
「どうしたの皆?早くお店決めないと入れなくなっちゃうよ…っていうかほとんど席埋まってるよ…」
フードコートには既に大勢の客が席を確保しており空いた席もほとんど無くなっていた
その他の店舗も窓越しから見ても席が埋まっていた
「まいったなぁ…5人で座れる席となると相当待つよなぁ…でもあまり遅くにお昼ご飯になっちゃうと皆お腹空いちゃうしかと言って適当な店にしても申し訳ないよなぁ…あぁ、でもでも……【ウロウロ】」
「「「「(か…可愛いですわぁ)」なぁ)」わぁ♡)」すぎるよお兄ちゃん…)」
優希がお店を決めようと店の周りをウロウロしてまるで小ちゃい子がお母さんを探しているように見えて四人は優希の可愛い行動だけで満足感が生まれ、空腹感もどこかへと行ってしまった
「うふふ…ご心配には及びませんわ優希様【スッ…】」
おどおどしている優希に歩み寄った晴菜は自身のバックから包みに入った重箱を取り出した
「私、優希様が喜んでもらえたらと思いまして優希様にお弁当を作ってきましたの!」
」
「え、本当!?嬉しいなぁ…って晴菜さんのバックにこれが入ってたの?どういう構造になってるのさ…」
「ふふふ…乙女の嗜みですわ♡」
「いや、絶対乙女の嗜み関係ない気がするよ……」
乙女の嗜みとは言ってるが晴菜が言ったら何でも出来てしまいそうに思えるから凄いと優希はしみじみ思った
因みに晴菜のバックを見してもらったがとてもじゃないが無理矢理入れても重箱が入りそうな深さではなかった
やり方を教えてもらおうとしたが晴菜は頑なに「乙女の嗜みですわ♡」としか言ってくれなかった
「(本当に乙女の嗜みなのかなぁ…)」
と優希は思っているが種明かしは晴菜の使用人が疾風の如く現れ重箱を晴菜に渡していたのだった
しかも優希だけでなく飛香や椿達まで気づいてない事からとてもじゃないが人間技に思えない
最近の使用人は忍びの末裔が務めているのだろうか?
「さぁ、優希様!小腹も空きました事ですしあちらの広場でお昼に致しましょう!【ダキッ】」
「う、うん…晴菜さんの料理だし楽しみだなぁ…(む、胸の感触が……)」
「ふふふ、優希様のお口に合うよう腕によりを掛けましたの!特に卵焼きなんて卵から……」
「な〜にあんただけ作ってきたみたいに言ってくれちゃってるのよ!!あたしだってゆうちゃんの為に作って来たんだから!!【ぐいっ!】」
優希の腕にくっついてまるで二人きりの空間にいるような雰囲気になっていたが現実に引き戻すかのように飛香が飛香の腕を引っ張って優希から引き剥がした
「まったく…折角二人きりの雰囲気になれましたのに台無しでは無いですか……【はぁ…】」
「あら残念!一生あんたにそんな時間を訪れさせないんだから!!」
二人は顔を付き合わせて笑っているのだがお互いの脛を交互に蹴りあっていた
その場に優希がいなかったら胸ぐらを掴み合っているのでは無いだろうか?
「そうよ〜?ゆ〜ちゃんをママに内緒で独占するなんて許さないんだからね〜?♡【ガシッ】」
「お兄ちゃんお兄ちゃん!奏音も頑張って早起きしてママと一緒にお兄ちゃんに美味しいお弁当つくったから早く食べよ!【グイッ! ダッ!】」
「ちょっ!ちょっと待ってよ二人共!!二人を置いて行ってるよ!!」
「「いいの♡」」
奏音と椿は飛香達が言い合いをしていること良い事にすきありと言わんばかりに優希の腕にしがみつき広場へと向かって行った
読んでいただき誠にありがとうございました!
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では次回もお楽しみに!!
ありあっした~♪