021 - 後悔と思考
あの後、目を覚ましたクロードと共に民家の外で"今後どうするか"の相談をしていた。
「まぁ、騎士団の人が言う感じでは
香サンやいなくなった村の人達は奴らに連れていかれた……という事になるね。
目的の本とかも盗まれてたみたいだし……。
早くやつらのアジトを突き止めて、色々と取り返さないと」
「そうだね……でも、問題はアジトの突き止め方か……」
「氷漬けの盗賊とか食料はカートごと持ってかれちゃったみたいだし
なすすべがないのが痛い所だネ……」
「……くっ!
あの時に香さんを置いていかず、あの場でもう少し粘っていれば
少なくともこんな状況には……!」
あの時の自分の判断を悔やみ、思わず地面を殴る。痛みなど気にしていられないくらいに悔しく、そして情けなさでいっぱいだった。
僕はいつもそうだ。肝心な所で判断を誤ったり、失敗する。
クロードがこんな状態になってしまったのも、元はと言えば――
「レイン!!」
「はうっ!?」
「……また悪いこと考えてたでしょ? やめろって言ってるのに。
それに、あの時点で騎士団の人達が来るなんて分からなかったんだし
仕方ないとしか言えないよ。
それに、非はボクにもある……」
「うぅ……」
「後悔する暇があったらさっさと何か行動しようゼ?
早くしないと香サンとか大変な目に……」
「それは駄目! 絶対!
でも盗賊団のアジトなんて、一体どうやって見つければ……」
「それは……」
暫く思考する僕達。
一体どうすべきか……。
「お困りのようですね、レディ」
暫く悩んでいると、民家から騎士が出てきた。
先程のアグネスさんだ。
「盗賊団のこと、でしょう?」
唐突に盗賊団の話が出てビクッ!となる。
これはまさか……何か教えてくれたりする雰囲気……!?
「何か知っているのですか!?」
「"知っている"と言えば嘘になりますが……
噂話なら聞いた事があります」
「噂話……! それでも構いません!
是非、お話を聞かせてもらえませんか!?」
「いいですよ。
但し……条件があります」
「条件……!?」
まぁ、そりゃ大切な情報を こんな名も知らぬ旅人に教えるわけがないよね……。
少しガッカリしている僕を他所に、アグネスさんはクロードに指を指し一言……
「そこの銀髪の青年!
王国騎士団三番隊隊長の私と勝負し、見事打ち負かして下さい」
「「えっ」」
これは……なんとまぁ、まさかの展開だ……。
というか、何で僕じゃなくてクロード……!?




