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何でもする人は楽じゃナイ!  作者: 氷上 冷嗚
第01章:盗賊団
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015 - リドの村


 精霊と別れた僕達は、ファーマーズカートを引きながら再び森の中を進んでいた。

 重体だったクロードにカートを引かせるわけにもいかず、かといって女性に重たい物を引かせるわけにもいかないので、現在は僕がカートを引いている形である。


「そういえば、今はどこに向かってるの?」


 歩きながら(かおる)さんは問いかけてきた。

 そういえば、彼女に何処へ向かっているか何も伝えてなかった……。


「今はね、リドっていう村に向かってるんだ」


「リドの村……確かこの森の近くにあるっていう……」


「そう、その村。

 僕達は元々、そこのカートに乗せてる

 氷漬けの物を王国に届けようとしていてね。

 その過程でリドの村に向かってたんだ」


「成程……。

 因みに、その氷漬けの物って一体……」


 (かおる)さんは指を指しながら質問をする。


「二日前くらいに襲い掛かってきた盗賊だヨ。

 まったく、レインってばこんなのおきざりにして

 (かおる)さんちに行っちゃうんだから……

 おかげで、目を覚ました後 精霊にこっぴどく怒られたよ……」


「ご、ごめん……」


 完全に荷物の存在を忘れてた、だなんて口が裂けても言えない……。


「えっ、ちょっとまって……盗賊……!?

 盗賊って、あの凶悪で残忍で品がなくて愚かで臭くて汚くて

 人の物を盗むっていう……あの!?」


「そう……なんだけど、かなりイメージ悪いね……

 まさか(かおる)さんの家に盗賊が……?」


「いや、そんな感じだって森の精霊が」


「精霊さんの情報だったの!?」


 森の精霊はかなり情報操作が凄いらしい。

 いや大体あってるんだけど、それにしてもイメージが悪すぎるというか何というか……。

 広い世界なんだし、綺麗な盗賊の一人や二人くらいはいるんじゃないかなぁと思う……いや、まぁ盗賊に綺麗さを求めてもどうかとは思うけども……。



 そんな会話をしていると、目的のリドの村が見えてきた。

 けど……何だか騒がしいような……?


-----------------------


 リドの村に着いたのだけれど、何かとても騒がしい……いや、これは何だかヤバい雰囲気がする。

 クロードはその雰囲気に一早く気づいたのか、僕達を置いて先に村へと走っていった。

 僕も引いていたカートを村の入り口に置き、急いで村に入ったのだが 村は想像以上にマズイ状況だった。


「こ、これは……」


 村では人と人が争っており、軽い戦場となっていた……。

 あちこちで人が倒れており、作物は荒らされている悲惨な状況だった。

 近くで村人と思わしき人物が倒れてたので、急いで声をかける。


「すみません、大丈夫ですか!?

 ここで一体 何が!?」


「お、おお……その姿は、旅の人ですか……。

 盗賊が……盗賊の集団が村を……」


 盗賊の集団? まさか、あの氷漬け盗賊の仲間……!?

 でも、いくら野蛮な盗賊といえど、村を襲うだなんて……。


「い、いくら野蛮だといっても まさかこんなことまで……

 これって、盗賊というより最早テロリストとかじゃ……!?」


 完全にイメージ崩壊だと言わんばかりに(かおる)さんが訴える。

 でも、流石に僕もこんな行為までするだなんて思っていなかった……。


「……状況は分かったヨ。

 取り敢えず……レイン! いつもの様にはいかないかもだけど

 出来る限り、全力でやるよ!!」


「う、うん!!」


「ぼ、ぼくも行くよ!!」


 クロードが指示をすると同時に僕達は村の奥へと走る。

 テロリスト……もとい、盗賊達との戦闘開始だ。


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