第七話 も、もしかして、これは・・・
今回は、今までと打って変わった話になります。
まあ、お約束のパンツネタですね。
悠ちゃんが来て、怒涛の一日が過ぎた。
あれから悠ちゃんは、荷物の整理をしたり。
後は、役所とかへの手続きにをしたりしていて。
僕の方はと言えば、夏休みだけど補習などがあるので。
頻繁に学校へと登校していた。
悠ちゃんは二学期に入ってから編入予定なので。
夏休み中は、ノンビリするつもりだそうだ。
ちなみに学力の方は、向こうでも、偏差値が高い学校に居たそうなので。
こちらに編入しても、問題ないレベルとの事らしい。
そんな、悠ちゃんが来て五日目の事である。
**********
「うっ、うう〜ん」
僕は両腕を伸ばしながら、二階への階段を上がっていた。
先程まで下で居眠りしていたので、固まった体を伸ばして解しながら上がっていたのだ。
今日は、学校の補習も無いので家でノンビリしていた。
悠ちゃんは、必要な物を買い出しに出ているので。
今は留守である。
「んっ?」
自分の部屋に入ろうとした時。
向かえの悠ちゃんの部屋の前に、何かがあった。
何かと思い、近づいて見てみると。
「#$&%=〜!」
思わず、声にならない声を出していた。
それは丸く、縮んだ輪っか状になって。
ある程度の太さで、レースも付いているみたいで。
白地にピンクのハート柄の布地で出来ていて。
僕は今まで見た事が無いので、少なくとも家に有った物でもなく。
また、初めて見るので、恐らく悠ちゃんの物であるだろう。
ましてやこんなファンシーな物は、母さんの物であるはずがない。
混乱しているが、つまり何を言おうとしたかと言えば。
この初めて見る物体は。
「・・・ぱ、ぱ、パンツ・・・」
と言う事である・・・。
”何で、こんな所に悠ちゃんのパンツがあるんだ〜!”
僕は心の中で叫んだ。
「これ、どぎゃん〔どう〕すれば良かとね〔良いの〕・・・」
そして、床に落ちている物体を、どうすれば良いか悩む。
このまま放置する訳にはいかないし。
かと言って、彼女に言うのも躊躇われる。
まさか、僕が拾うのは・・・。
そう考えた時、体が勝手に動き出し。
手が出てしまう。
”駄目だ、駄目だ、そんな事をしてはイケナイ・・・”
心の中では必死に自制しようとするが、体が言う事を聞いてくれない。
手が自然に伸び、その物体を拾おうとした時。
「あっ、そこにあった〜」
「(ビクッ! サッ)」
不意に悠ちゃんの声がしたので、慌てて手を引っ込める。
どうやら、既に帰っていたみたいだ。
「ゆ、ゆ、悠ちゃん、急にどぎゃんしたとね〔どうしたの〕?」
「あっ、颯ちゃん、チョット探しものをしてたんだけど。
ここにあったんだね」
僕が挙動不審になりながら彼女に尋ねると。
悠ちゃんがそう言って、例の物体の前までやって来て。
「は〜っ、やっと見つけた、私のシュシュ」
「へっ?」
「私、これを探していたの」
拾いながら、そう言い。
それを聞いた僕は、一気に脱力した。
”シュシュって、あの髪を纏める・・・”
確かに、よく見えればパンツにしては小さいので、よく見れば分かるはずだ。
とは言え、僕は同年代女子の生パンツなんか、見たこと無いので。
そんなのすぐに分かる訳が無いし、予想外の事に気が動転したのもあった。
「それにしても、颯ちゃんどうしたの?
妙にオドオドして」
「あっ、いや、どぎゃん〔何で〕も無かよぉ」
「変な、颯ちゃん?」
挙動不審の僕を見た悠ちゃんが苦笑する。
どうやら、バレてないみたいだ。
「あっ! ・・・颯ちゃん」
「ん、なに?」
「私のパンツ、こんなに小さくは無いんだから・・・」
「へっ?」
「颯ちゃんのエッチ・・・」
自分の部屋に入ろうとした悠ちゃんが、何かに気付き。
急に振り返りながら顔を赤くして、僕にそう言った。
その言葉を聞いて、僕は唖然とする。
僕が思っていた事が、なぜだかバレてしまったのだ。
「(パタン)」
僕に、その言葉を放った彼女が。
顔が赤いまま、自分の部屋へと急いで入ってしまう。
「しっかり、バレとるやんね〔バレてるじゃないの〕・・・」
僕は、彼女が部屋に入った所で、そう呟き。
床に座り込み、両手を床に着きながら、リアルorz状態になっていた。
シュシュは確かに、見た目パンツに見えないことも無いのですが・・・。
・・・チョット、無理やり過ぎでした・・・。