絶望の最後
ちょっと短いです
「おい!!売れるかだと!?ふざけるな!!」
無様に声を荒げて殴りかかってくるカイン。
「いいのか・・?」
「なにがッああぁ!!?!」
先程の奴隷契約を忘れていたのか絞まる首輪にのたうちまって転げ回るカイン。
「お前馬鹿だろ・・・」
「ぜぇぜぇ・・うるさい・・」
ようやく絞まるのが収まったのか呼吸を整えている。
「まぁどちらにしてもお前は売り払うけどな。ルディーのおっさん、もう一回聞くけど売れないか?」
そう問い掛けると目の前で起きることに呆然としていたおっさんは慌てて答える。
「勿論売り払う事は可能ですよ。此方で私が買い取りましても構いませんし。」
「そうか・・じゃあ早速悪いけど頼むわ。幾らで買い取ってもらえる?」
「ちょっちょっとまってよソウヤ!本当にカイン売り払っちゃうの?」
それまで傍観していたクレアが話しに入ってきた。
「クレアのいいたい事は分かる・・だが俺に敵意を常に向けてくる奴を傍においておけるか?無理だろ。」
「でも奴隷契約してるから安心なんじゃ・・」
「それも完全とは言えないからだ・・詳しくは言わんがな。取り敢えずはこいつはここで売り払うよ。」
クレアはカインの方に目をやると諦めたかのように顔を伏せた。
「なっ・・そんな・・くっクレア・・?」
クレアに見捨てられたのが相当堪えたのか顔が真っ青になるカイン。
「まっそういう事で、ルディーのおっさん幾らだ?」
「まだ若いしよく働くでしょうから金貨二枚ってところですかね」
「ならそれで頼む。」
「承りました。それでは私の手を握ってこの奴隷の名を告げ奴隷契約の譲渡を宣言して下さい。」
ルディーのおっさんが差し出した右手を握り言われたとおりにする。
「奴隷カインとの奴隷契約をこの者ルディーへと譲渡する。」
すると俺の身体が光だしルディーのおっさんへと光の中心が移っていった。
「これで契約の譲渡は終了です。此方が買い取り金額の金貨二枚になりますね。」
ルディーのおっさんから金貨を受け取り出口へとクレアを促す。
「さっ早く宿行って飯にしようぜ。」
「うっうん・・」
やはり幼なじみを見捨てるのは心が痛むのか悲しげなクレア。
「クレア?こうなったのは全てアイツの自業自得だからな。俺もクレアも決闘自体を止めるよう何度も促したし。気にする事じゃないって事だよ。」
「うん・・確かに私達は止めようとしたしカインが悪いよね・・分かった。」
「まっまってくれ・・クレア!!」
「カイン・・ソウヤの言う通り私達は何度も決闘なんか止めるようあなたに言ったわ。それを無視したのはあなただしそもそも命の恩人であるソウヤに剣をむけるなんて正気か疑うレベルよ。それを今更になって決闘に負け奴隷として売り払われそうだからって私に助けを求めるのはあまりにも情けなくない?」
「そっそれは・・・」
クレアに言われた事があまりに正論だった為か口籠もるカイン
「もうあなたに会う事もないでしょうけどお元気で」
そうつげたクレアはカインに背を向けて歩きだす
「まっ待ってくれよクレアあああ!!?!」
背中にカインの悲哀ただよう声をうけながらギルドを後にした。




