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第2話

どうもMinosawaです。今回はミノルとアキラのメインヒロインを紹介します。

ミノルはある意味攻略完了みたいなモンです。『ハハハ・・・』


それではどうぞ~

魔王の仕事は主に書類整理や会議、そして…たまに国々の視察と食事もある。


「天地国に行くのか?」


「はい…今日の夜に閻魔大王様とロイヤルヘブンズホテルでディナーの予定が入っております」


「ロイヤルへブンズホテルか…」


王室の間にてミノルは今日の予定を女官に聞いていた。


「はぁ~あいつに会うのか…嫌な予感しかない…」


少しため息をこぼして考えこんだ。


「今日アキラは一日ナイトオブクイーンズと合同演習だし、ヤマトもそこに行ってるから…今日は俺だけか…」


さらに大きくため息をこぼすミノル。


「しょうがない…支度するか…」


「では、お着替えを…」


そう言ってミノルは王室の間を出て、着替えをしに自分の部屋に向かっていった。










場所が変わってここは魔帝城から少し離れた場所にある巨大闘技場、ここで魔帝騎士団と女性だけが集めた騎士団、ナイトオブクイーンズと合同演習が行われていた。


「おい!相手が女だからといって手を抜くんじゃない!」


赤い鎧を身に纏って仁王立ちをしている一人の美女の騎士がステージ上で女騎士に倒される騎士の男に怒鳴っていた。


「全く…近頃の男は…」


「すまないな…今回は新人を多く参加させたから…」


美女の騎士の隣に白い鎧を身に纏って鞘に収まっている愛剣・雷帝剣を持っているアキラが現れた。


「アキラ様、新人がいるならちゃんと報告をお願いします」


少し鋭い目でアキラを見るレオナ


「報告したらレオナ、君の男嫌いと言う悪い癖が出まくるからあえて言わなかった」


アキラに事実を言われて、少し黙り込むレオナ。


「それはそうとアキラ様、先日うちの所の訓練生に菓子を快く貰ったと聞いていますが…」


「何のことー『棒読み』…」


目線を逸らしながら棒読みで言い返すアキラ。


「まったく…騎士団長ともあろうお方が、女子にデレデレするなど」


「おや?男を嫌っていたナイトオブクイーンズの隊長が嫉妬かな?」


「嫉妬などありえん!むしろ軟弱な男などに…」


そう言ってその場から離れるレオナ。


「それじゃあ僕もその軟弱な方に入るのかな?」


「いえ…あなたは…」


アキラの言葉に返す言葉が見つからないレオナにアキラが近づいた。


「僕は嬉しいよ?強くて綺麗な君に嫉妬されるなんてね…」


「/////!?」


アキラの一言に顔を少し赤らめるレオナは颯爽とアキラから離れた。


『もう…何なのだ私は…』


走りながら彼女はアキラの一言が中々離れなかった。



「やりますね~アキラ様」


横から黄色の鎧を着たヤマトがラヴァージを持ってやって来た。


「ヤマトか、何のようだ?」


「よかったら一戦交えません?」


「ほぅ?ずいぶんとストレートな誘いだな?」


少し笑みをこぼしながらヤマトを見るアキラ。


「だけどそういう誘いも悪くない」


2人は横に並んで中央にあるステージに立った。


『おい!アキラ団長とヤマト様が戦うぜ!』


『ヤマトの兄貴が!』


『早く行きましょう!ベストポジション取らなきゃ』


ステージの上にいた男女の兵士たちが早々とステージから離れた。


「それじゃあ本気で行きますよ?」


「ああ…こちらも全力で行くぞ!」


お互い武器を構え、アキラには青いオーラ・ヤマトには金色のオーラが浮き上がった。


「「はあぁぁぁぁ!!」」


ヤマトのラヴァージがハンマーモードから大型の剣に模ったブレイドモードに変形し、2人の武器が激突した。






一方、リムジンに乗っている黒のタキシード姿のミノルがやって来たのは、あの世。天国と地獄の境界にある天地国に来た。


ここは古くから魔界の文化で栄えている鬼の国で、死者を天国行きか地獄行きかを決定する鬼の種族の長、閻魔大王が王として君臨しているのだ。


「ミノル様、到着いたしました」


「ああ…」


ミノルがディナーをするロイヤルへブンズホテルはこの天地国で有名なホテルで魔界も含め様々な国で高い評価を受けている5つ星の超高層ホテルである。


「おお~ミノル、来たか!」


ミノルがホテルに入るとホテルのオーナーと話していた一人の男がミノルの前に駆け付けた。


「元気そうだな、閻魔」


このグレーのタキシード姿の男こそ天地国の国王で鬼一族の長、閻魔大王である。


「ハッハッハ!!お前も元気そうだな、ミノル」


高笑いしてミノルの肩を叩く閻魔に溜め息をこぼすミノル。


「お前…一応地獄の大王なんだから少しは立場ってやつを…」


「わかっておる!俺はちゃんと理解しておる」


「やれやれ…」


ミノルはため息をこぼしながら、閻魔と共にVIP専用エレベーターに乗り込んだ。



「なあ閻魔」


「何だ?ミノル」


VIP専用エレベーター内でミノルが閻魔にある事を聞いてきた。


「アイツはいないよな?」


「アイツ?」


「わかってるくせに…」


「何がだ?」


「・・・・」


ミノルは閻魔に問いかけるが段々小声になってきて、最終的に無言になってしまった。


「お前の口からじゃないと言わんぞ?『ニヤニヤ』」


「テメェ…ああそうだよ!アイツだよ!お前が早くにデキ婚して出来た成長が早くて老化が遅い鬼族の女の子で親バカのお前の娘のマリだ!!」


大きい声で閻魔の娘を叫ぶミノルに閻魔のニヤニヤが止まらなかった。


「何だやっぱりマリを狙っていたのか?結婚するなら歴史に残るような最高の式を用意するが?『ニヤニヤwww』」


「違うわ!?お前と俺の事になるといっつもアイツが付いて来るんだよ!」


「でも満更でもないだろ?」


「それはそうだけど…じゃなくって!お前はいいのかよ!長寿で古い親友の俺にそう簡単に娘をもらっていいのか?娘の気持ちとか意見とか?」


「俺とマリは大丈夫だし意見も合致してる、結婚OKという答えが…」


「orz…」


これ以上何を言っても無駄だと感じたミノルは頭を抱えた。


「んで…話は戻るけど、マリは来てんのか?」


「ああ…マリか?マリなら…」


『ポーン』


閻魔が言うとほぼ同時に、展望レストランに到着し、扉が開いた。


すると、扉の前に1人の女性が立っていた。


白のディナー・ドレスを身に着けている黒髪ロングヘアーの女性を見て、ミノルは驚きを隠せなかった。


「パーフェクトな身なりでここに来ているぞ!って言おうと思ったが、遅かったか?ハッハッハ!!」


「お…お…」


俯きながらミノルがぶるぶる振るえ、そして。


「遅いわボゲがぁ!!」


高笑いしている閻魔に顔を赤くし、涙を浮かべながら彼の胸倉を掴んだ。


「ワザとだな!ワザと時間稼いだな!何とか言えゴラァ!!!」


「ハッハッハ!一瞬マリのドレス姿見て見とれていただろう?」


「誰が!見とれてなんか…」


段々返す言葉が見つからなくなってきたミノルはチラッ×2とマリを見ていた。すると、閻魔の娘マリがミノルに近づいてきた。


「ミノル様、お久しぶりでこざいます」


「ああ…久しぶりだな」


丁寧に挨拶をしたマリに、つい見とれてしまったミノル。



「それじゃあ…食事に『プルル・・・』ん、失礼」


レストランで椅子に座った時、閻魔のスマホから着信が入り、席をはずした。


「ミノル様、相変わらずお変わりなく…」


「ああ…お前も…」


ミノルは気にしていた。何故なら…彼女の胸が大きく、某牛丼チェーン店でサイズで言ったら大盛と特盛の間に当たるサイズであり、谷間が目に入ってしまうのだ。


『アイツ見ないうちに大胆なドレス着てきてるな…昔は地味なものばかりだったけど…って何考えてんだ俺は!?」


心の中で葛藤しているミノルを見て、少し微笑むマリ。そこへ閻魔が慌てた様子で戻ってきた。


「ミノルすまん!向こうでトラブルが発生したらしい」


「・・・・」


「食事はマリと食べてくれ」


「・・・・・」


閻魔の言葉に無言で聞くミノル。


「ああ…それと…」


「お前の次の台詞は…」


「「折角だからここに泊まったらどうだ?」だ!」


「あ…」


ミノルは閻魔の言う台詞を同時に言って、閻魔が不味いと感じた。


「マリ…ちょっとこいつと一緒に席外すから、すぐに戻るから」


「は…はい」


そう言ってミノルは閻魔の腕を引っ張って、レストランの前に連れて行った。


「お前…最初から部屋とったな?しかもお前の事だ、このホテルのロイヤルスイートを用意している!違うか?」

「さすがミノル、その通りだ」


「それじゃあトラブルの電話は嘘だな!?」


「いいや…電話は本当だ。本来だったらお前ら二人の動向を監視しようかと思ったんだが…」


「覗きかよ…悪趣味な」


「ちょっと待て」


そう言って席に戻ろうと歩き出そうとしたミノルに呼び止める閻魔。


「これを使うといい…」


そう言って閻魔がミノルに渡した物は『絶倫大魔王~一発必中~』という薬だった。


「孫の顔を期待してるぞ!」


「こんのボゲが!!」


「んご!!」


健やかな笑顔で爆弾発言の閻魔に思いっきり頭を殴った。


「どんだけアッチ方面に期待高まってんだ!お前ホントに娘の親か!!」


「俺はあいつの事を思ってだな…」


「ほぼお前の考えじゃねえか!!」


閻魔の気が抜けた発言につっ込みを連発するミノル。


「とにかくコレは返す!行くならさっさと行け!」


そう言ってミノルは薬を閻魔に投げ返した。


「だけどお言葉に甘えて5つ星ホテルに泊まるよ…お前が用意した部屋で…」


「そうか!コレはその部屋のカードキーだ…部屋の場所はあのVIPエレベーターにカードキーを差し込めば行けるから、それじゃあごゆっくりwww」


「最後のwwwやめろ!!」


閻魔はミノルに赤いカードを渡し、VIPエレベーターに入って下へ降りていった。


結局ミノルはマリと2人でディナーする事となった。


メインディッシュの肉料理にナイフで切っていたミノルにマリは口を開いた。


「ミノル様、アキラ様とヤマト様はお元気ですか?」


「ああ…あの2人は元気だ、今はナイトオブクイーンズと合同演習に行ってる」


「レオナさんがいるところと…」


「お前はどうなんだ?」


そう言いながら肉を食べるミノル。


「もちろん花嫁修業です」


「うっ…」


マリの発言に肉を噛むのをやめるミノル。


「どうしました?」


「(ゴックン)…お前は相変わらずだな…んで、一応聞くけどどんな内容だ?」


「そうですね…料理全般に掃除、そして…」


するとマリが少し顔を赤くして言うのをやめた。


「そして、何だ?」


そう言って、ワインを飲むミノル。


「殿方を喜ばす夜の○○○(ピーー)テクニックを…」


「!?!?!?」


マリの大胆発言に口の中に含んでいたワインを噎せて椅子から転ぶミノル。


「おまっ!少しは自重できないのか…」


顔を赤らめながらミノルが椅子から這い上がるように立ち上がった。


「でも…少し大胆に責めて相手の反応を楽しめと教えられたものでして…」


「その何とかテクニックは誰に教わったんだ?」


「○○○(ピーー)テクニックをですか?」


「テクニックの前は言わんでいい!んで誰が」


「城で母と夜人国よじんぞくの王妃様を講師に私を含めたまだその知識に疎い若いサキュバス族を生徒で、題して『男を○○○で落とせ!夜の運動講演会』を…」


「百パー18禁レベルの講演会だよな!しかも面子が夜の情事のスペシャリストばかりじゃねえか!って俺も何言ってんだ!?」


あまりの出来事に自らつっ込みを入れてしまったミノルであった。









ディナーを終え、VIPエレベーターに乗った。


「そういえばこのカードを使うんだっけな」


上のロイヤルスイートルームに向かおうと、閻魔からもらったカードキーを取り出した。


「これか?」


ボタンの上にカードを差し込む場所があり、早速使ってみるのだが…


『ビーーーーーレッドを認識しましたが、ブルーが認識できておりません』


「あれ?」


カードを差し込んだがエラーのような音が鳴り、ミノルにはわからなかった。


「ブルー?どうなってんだ?」


「どうしました?ミノル様」


ミノルの様子にマリがやって来た。


「ああ…カードを入れたんだけど変なんだ…」


するとマリが持っていたポーチを開けて取り出したのは、ミノルと色違いの青いカードだった。


「ちょっと待ってください」


そう言って彼女はミノルの反対側に立って、同じ場所にカードを差し込むと…


『レッド・ブルー…カード承認しました』


アナウンスが言うとエレベーターの扉が閉まり、エレベーターが動き始めた。


「えっ?どゆ事?」


「フフフ…ミノル様、このホテルのロイヤルスイートをご存じないんですか?」


「ああ…ここに来たのは初めてだから…」


「その部屋は恋人同士しか使えないんです」




「は?」



マリの言葉に驚きを隠せないミノル。


「父が母との部屋を作ろうと、この部屋が出来たんです」


「ちょっと待て…もしかして俺はお前と…」


「はい!一緒の部屋で泊まるんです」


そして彼女の言葉と同時にエレベーターが止まり、扉が開いて一本道の廊下を歩いて扉を開いた。


そこは広々とした部屋でその奥には夜景が一望できる大きな窓、様々な酒が置いてあるバースタイルのカウンターが設けてあるまさに豪華絢爛な部屋だった。


普通はこの部屋を見たら誰でも喜ぶものだが、ミノルは違っていた。


「ダブルベッド、ツインじゃなくて?ハハハ…ん?」


ミノルはベッドの横にある机に一枚の手紙があった。


『ミノル…この手紙を読んでいるということは、マリと一緒に部屋に入ったことだろう。

このロイヤルヘブンズホテルのVIP専用のロイヤルスイートルームはいつか結ばれる恋人同士が快適に、そして激しく・狂い・快楽を味わうために造ったものだ。

是非ともマリと存分にやってくれ!!


PS・孫の性別はどれでもいいから期待してるぞ!(笑)



「ふざけんなー(怒)!!あんのヤロー!今度会ったらマジで二度とドッキングできない体にしてやるぅ!」


手紙をビリビリに破いて、ミノルは叫んだ。


すると…


「ミノル様…」


「何?」


ミノルが後ろを振り向くと、そこには背中向きで立っているマリがいた。


「背中のドレスのファスナー開けてください…」


「なっ!」


ミノルは驚いて体が固まってしまった。ミノルの目線ではドレスの間にあるマリの白い肌が見えていた。


「聞いていいか?マリ」


「何でしょう?」


「下は着てるよな?」


「そうですけど…?」


「わかった…今、ファスナー開けるから」


そう言ってミノルはファスナーを掴み、目を閉じてファスナーをおろしてバックステップで後ろに下がり、一瞬でバーカウンターに隠れた。


「あの…何で隠れるんですか?」


「いいじゃんか!シャワー浴びるんならさっさと浴びてきたら!!」


「はい…わかりました」


そう言って彼女はシャワー室に向かった。


「・・・行ったか?」


シャワーの音を確認したミノルが立ち上がって、いろんな種類の酒類を見ていた。


「さすがは酒豪の閻魔だ…色々あるな~おっ!!響の30年か…ザ・マッカラン1946にホワイトボウモア43年、バランタイン30年もいい…迷うぜちきしょー」


かなりレアなウイスキーを前に迷うミノルであった。










一方…合同食事会を終えて、ヤマトは自分の部隊『デストロイジュエルズ』の隊員と飲みつぶれて眠っていて、白いTシャツに黒いズボン姿でアキラは暗闇の廊下を歩いて、ある場所に向かっていた。


「全員就寝完了してるし(アレを除いて…)温泉でも入って疲れを癒すか…」


そう言ってアキラが入ったのは温泉浴場だった。


「ヤマトの奴、一段と強くなったな…けど、まだまだかな?」


シャツとズボンを脱いで、下にタオルを巻いて浴場に入った。


広い内湯の他にサウナ室も完備しており、目玉なのは外にある大きい露天風呂だった。


騎士団の兵士全員は就寝しているため、誰もいなかった。


「さて…露天でも入るか…」


アキラは扉を開けて露天風呂を見ると、予想以上に露天風呂の面積が広く、横長に延びていた。


「広い…独占だな」


木製の湯桶にお湯を入れて体を数回濡らし、風呂に入るアキラ。空には満天の星空が見えて、絶景だった。


「しかし無駄に横に広い…湯気で少し見えないけど、泳げるくらいの広さはあるな…」


そう言って浸かりながら移動するアキラ。前は湯気で全く見えず、まるで霧のような濃さだった。


すると湯気が晴れ始めて、視界がよくなった。


「見えてきたな…」


移動を止めてアキラが横を振り向いたら…


「「…………」」


そこにはタオルで体を巻いて入っているレオナがいた。


その瞬間、周りが静寂と沈黙となり、そして…


「うわあぁ!?何でレオナが!!」


「それはコッチの台詞です!アキラ様、ここは女湯ですよ!!」


「僕は男湯からこの露天風呂に入っていただけだ…あれ?」


アキラはある事に気がついた。あの時自分が言葉を…


『しかし無駄に横に広い…湯気で少し見えないけど、泳げるくらいの広さはあるな…』


「横に広い…はっ!そういう事か…」


自分が過去に言った言葉を思い出しある事に気がついたアキラ。


「何がですか?」


「ここの露天風呂…混浴だ…」


「混浴!!しかし兵士達が入っていた時にはそういう情報は入っておりませんが!?」


「いや…たぶんこういう遅い時間には混浴になる温泉は少なくない…それに仕切り板もないし、間違いないよ」


そう言ってアキラは彼女の元を離れようとした。


「あの…アキラ様」


「何、僕は今回の事は忘れるから…」


「あの…一緒に入りませんか?」


「はい?」


レオナの疑惑の言葉に耳を疑うアキラ。


「最近私の男嫌いのせいで…部下だけでなく、周りの人たちに迷惑をかけております。だから自分なりに男嫌いを直そうと思い…男の写真・男の映像で男嫌いを克服していき、そして今回の合同演習もその一つです」


「つまり僕に協力を求めると…」


「はい…」


彼女の言葉に少し考えるアキラ。


「わかった…んで何やるの?」


「ありがとうございます…その、横に並ぶようにお願いします」


「わかった…」


そう言ってアキラとレオナは隣同士になって夜空を見た。


「どうだ?少し楽になったか?」


「はい…何とか…(ガクブル)」


アキラの言葉に震えながら答えるレオナだが、徐々にのぼせてきたアキラはそんな様子のレオナなど確認できなかった。


『ヤバイ…のぼせてきた…』


のぼせてきている所為かアキラは考えがぼやけ、レオナの方を見た。


そして…


『ナデナデ…』


「!!!!」


のぼせて意識が少し飛んでしまったのかアキラはレオナの頭をナデナデしてしまった。


「何するんですか!!」


「へっ?あ…ゴメン!!ぼーっとして…可愛かったから…」


「私は子供ではありません!!先に上がります」


そう言って彼女が立ち上がったその瞬間。


『ヒラッ』


「えっ…」


「あっ…!!」


立ち上がった瞬間、彼女が身につけていたタオルが落ちて、アキラの前で裸体を見せてしまった。


『もう…私、嫁入り出来ない~』


心中恥ずかしながら瞬時にタオルで隠して足早と中に入った。


「・・・・・」


彼女の裸を見たアキラはそのまま倒れて、プクプクと泡を出して気を失った。


『鎧でわからなかったけど・・・意外にスタイル良かった』


その後、酔いを醒まそうと温泉に入ってきたヤマトに発見されたという。










一方そんな事は全く知らないミノルは、響30年を入れたグラスを持って飲んでいた。


「何か…あっという間だな…」


ミノルはマリの事を思い出を振り返っていた。マリが生まれた時に一緒に喜びをわかち合った時、幼いマリと一緒に遊んだ事、マリに勉強を教えた事、様々な思い出がミノルの脳裏に焼きついていた。


「閻魔…俺はマリと言う大事な宝を奪うなんて出来ない…たとえお前とマリがいいと言っても、その宝を奪って傷物にする事なんて、俺にはできない…」


そう言いながらグラスの中にあるウイスキーを飲み干した。


「酔いたい時なのに酔えないなんて、酒豪は本当につらいや…」


そう言って酒をグラスに入れて呑もうとした時だった。


「ミノル様、先にシャワー頂きました」


「ぶっ!?!?」


ミノルが見たものは頭と体にバスタオルを巻いたマリの姿だった。その姿を見たミノルは口に含んでいた

ウイスキーを噴いてせた。


「おまっ!早く着替えろ!!」


「でも…講演会で…」


「これもって事はワザとか!風邪ひくから…俺がシャワー浴びてる間に、ここの部屋着に着替えろ!!いいな!」


そう言ってミノルは足早にシャワー室に入って行った。





「まったく…親も親なら子も子だぜ全く…」


シャワーを浴び終わったミノルは、部屋着に着替えて戻った。


「あれ?」


ミノルが戻ると、部屋の電気は消されていて月の光が明かり代わりになっていて部屋にはマリの姿がなかった。


「どこ行ったんだ…」


そう言いながらミノルはベッドの前に立つとそこには布団が妙に隠れるように膨らんでいた。


「バレバレだ!」


そう言ってミノルが掛け布団を捲ると、枕とソファーにあったクッションが置かれていた。


「フェイクか!ハッ!?」


瞬時に後ろを向いたミノルはマリに押され、ベッドに倒された。そして彼女は着ていた部屋着を脱いで、下一枚以外でほぼ裸の状態になった。


「お前!何で!?」


「こうなったら最後の手段です。講習の最後に言った母の言葉、『裸になれば男はイチコロ』を!」


そう言って彼女はじわりじわりとミノルに近づいて目を閉じた。


だが…


「あれ?」


目を開くとそこにはミノルの姿はなかった。そして彼女の横には着ていた部屋着の上一枚を彼女に手渡そうとしているミノルがいた。


「着ないと風邪引くぞ…」


「そんな事はいいです!私は…」


「着ろ…ミノルではく、魔王としての命令だ」


一瞬ミノルは冷たく鋭い目でマリを睨み付け、彼女は少しおびえた様子で彼の上着と着て、自分がさっき着ていたズボンをはいた。


「やっぱり、私がお父様の…親友の娘を傷物にしたくないから…ですか」


「聞いていたのか…」


「・・・・」


無言で頷くマリにミノルはベッドから立ち上がった。


「俺は閻魔の親友、そしてその娘のマリも同じくらいに好きだ」


「それじゃあ…」


「でも俺は、閻魔の宝物であるお前を奪いたくない」


「どうしてですか!?」


「親友の娘を奪って嬉しいわけないだろ!」


「!!」


ミノルの言葉に驚いて下に俯くマリ。


「お前の気持ちは嬉しい…けど俺には閻魔の娘であるお前を…」


「・・・・せん」


「えっ…」


「父は関係ありません!私は閻魔大王の娘ではなく、マリという一人の女性としてどうなのか聞いているんです!」


涙を流しながらマリは必死な思いでミノルに問いかけた。


「一人の女性として…」


突然の事にミノルは戸惑いを隠せなかった。


「あなたはいつも閻魔の娘だから、親友の娘だからと言い訳にして逃げています、それを理由にされて好きな気持ちを踏みにじられる相手の事を考えてください!」


「・・・・・・」


マリの言葉に無言になるミノル。


「そんな事も一つもわからずに好きと言う言葉を簡単に使わないで下さい!」


そう言って彼女は泣きながら部屋を出てエレベーターに乗って、屋上のボタンを押して扉が閉まった。



ミノルは一人、ポツンとベッドの上に座っていた。


「一人の女性として…か」


ミノルはただ、マリの事を好きになる・愛してしまうのが怖かったのかもしれない。


「泣いてたな…あいつ」


ベッドには彼女の涙のあとが数箇所あった。


「クソ!」


歯を食いしばってミノルは部屋を出て、VIPエレベーターの行き先が屋上で止まっていた。


「屋上か!」


ミノルは隣にある非常階段のドアを開けて、必死に階段を登った。自分達がいた部屋と屋上までは大体10階近くあった。それでもミノルは必死に階段を上がる。


『何が傷つけたくないだ!結局俺は彼女の心を傷つけて、涙を流させた…最低だ…最低の魔王だチクショー!!』


ようやく屋上に到着し、扉をおもいっきり開けるミノル。


屋上はヘリポートとなっていて、風が少し吹き荒れていた。


「マリ!!」


ヘリポートの上でしゃがんで泣いているマリにミノルは叫んで呼んだ。だがマリはミノルの言葉など全く耳を傾けない。


ミノルは息を少し切らせながらマリに近づくミノル。


「何ですか…ほっといてください」


「こんなところに一人でいるお前をほっとけるか」


「閻魔の娘だからですか?」


「・・・・・」


「ほっといてください、一人に…」


マリが言いかけたときミノルが彼女の腕を掴んで立ち上がらせた。


「閻魔の娘?違う!!俺はマリという1人の女性として好きだ!お前を愛しているんだ!!」


ミノルの大胆告白に驚きを隠せなかったマリだったが、すぐに落ち着きを取り戻した。


「言葉ではわかりました、とても嬉しいです…けど、口では何とでも言います」


「わかった…お前を傷物にはしない…けど」


「!!!!」


そう言ってミノルは目を閉じてマリにキスをし、彼女は目をカッと開いてビックリした。


「お前の唇を奪う…文句は言わせないからな」


ゆっくりと唇を離したミノルが顔を少し赤らめながらマリに言った。


「ずるいです…いつもあなたは…」


目から涙の滴を溜めて小声で言うマリに、指で滴を取るミノル。


「わかってる…けど、もう一度お前の気持ちを知りたい」


「私は…あなたを…愛しています…」


「俺も…愛してる」


満月と満天の星々をバックに、2人は再び口付けを交わした。


今日も魔界は平和である。





おまけ


部屋に戻ったミノルとマリはベッドの前に立っていたが、ミノルは少し困惑していた。


「やっぱ俺ソファーで寝るよ…」


「ダメです!一緒に寝ましょう?」


「うう…わかったよ…そんな目で見るな、変な事しないからな?お前も変な事するなよ?」


「大丈夫ですよ?ミノル様にそんな度胸がないの知っていますから」


「言わせておけば…ってあぶないあぶない、誘いに乗っかるとおもった」


「ふふふ…」


2人は結局何もないまま隣同士並んで寝た。


翌日、閻魔からしつこいほどの質問攻めされたが、2人は何もないと答えた。


キスのことは2人で初めての秘密だから…

いかがでしょうか…駄文ですみません…


次回はヤマトメインのお話です。

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