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最初の数話、文字量少なすぎるから圧縮したいけど……なろうには一話ごとの削除機能はないのか。マニュアルにはあるように書いてあるけどどうもできません。
ここで書いときますが、極端に短いのは読み進めていくとなくなっていきます。
……飢えるっていうことはこういうことか。
何度まばたきしたって、ウィンドウに表示されている数値は変わることがなかった。
腹はぐーぐーと鳴っている。まずい。ほんきで腹減った。
ちょうど広間にいるんだから飽き缶を片手に乞食まがいことでもしよーかとかなり迷っている。現在進行形で。
オレはエド・ジンパチという。
大手ゲーム会社なんぞの社長をやっている親父に、サガっていうVRMMORPGを最低三年間プレイしてきたらコネ入社&遺産相続をできるように遺言状を書いてくれると言われてほいほい参加しちまったお馬鹿なヤローだ。
妾の子ごときにうまい話なんてあるなんてあるばすないのによ。
だいだい、サガが普通のゲームじゃないことくらいニュースで垂れ流されていた常識だったじゃないか。
異世界人から異文化交流のために贈呈されたゲームだなんて曰くつきなんだから悟れよ、オレ。
人間を精神体に変換、精神世界<アストラル>にいながら霊能世界<サガ>に作られた己の分身アバターを操る――頭に電極を貼って疑似五感のある電脳世界を冒険するっていうラノベの中だけにあったVRよりよっぽど怪しい理論なんだ、まともなもんであるはずじゃない。
ゲーム内通貨を現金に換金できる、遊んでいるだけで働いているぜヤッホーと叫んでいられたのは開始前だけ。
チュートリアルという名称の合宿中にはおかしいなと思い始め。
実際にここ<サガ>に降り立ったときには一時間待たずに後悔することになった。
アバターは、現実のオレなんかよりよっぽど体力あったけど大自然の前にはあまりに非力だった。
普通に疲れるっていう感覚があるんだよな、これが。
晴天下のもともとテクテクと最初の街に歩いて行くのは軽く地獄だったな。
リアルに襲ってくるモンスターとの戦闘なんてのはまさに地獄そのものというわけで……
オレは落ちこぼれになった。