表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転職勇者  作者: 猿神
9/28

サプライズ

シェリーに煽られ、町まで急ぐ事になった。

今いる森からは頑張っても数日かかる距離にある。


途中野営を行い、残り数時間の距離まで近づくことができた。

このまま町に行っても夜遅くなるので、もう一度野営をすることになった。


そういえば、この近くに空き家があるのを思い出した。

この家は、食料補充等で町を行き来していた際に見つけたものだ。

2人に提案すると、

シェリーが面白そうだから、今日はここに泊まろうと乗り気だった。


鍵は空いており、中に入ると、道から少し見えにくい場所にあるせいか、空き屋にっなってからは誰も訪れていないのか、埃まみれの状態だった。

入り口近くのスペースのみ片付け、そこでゆっくりする事にした。


家には多少の家具や食器類も有り利用させて貰った。

食事も終わり、明日に向け早めに休むことになった。


寝床の準備をマークとシェリーがおこなうことになったので、僕は食器類の片付けをこなう事にした。


空き家といっても借りたものはしっかり片付けないとね。


「ガチャ」


っん??

入口の方から音がした。


「マーク、シェリーどうしたの?」

「なにかあった?」


返事が無い。

何かあったのだろうか。

心配になり入口の方に向かった。


入り口付近には、寝床が準備してあった。

ただ、準備してあったのは、一組だけだった。

辺りを見回しても、マークとシェリーの姿が無い。


置いて行かれた。

やっぱり僕が足手まといになり、邪魔だったんだろう。

少しレベルも上がったことだし、これから1人でやっていくしかないよな。

ここまで育ててくれたことのお礼も言えなかった。


「・・・」


色々考えながら辺りを見回し、不安になり扉まで近づくと、そこには新しい鍵がかかっていた。

床には、紙と道具が置いてある。


「町で飲んでるから、鍵開けておいでね。待ってるよ。シェリー」


「・・・」

やられた。

そういえば、10レベル前後になったら鍵開けのスキルも覚えることになっていた。

ここに付いている鍵は新しいので、今回準備したものだろう。

だから、シェリーが乗り気でここに来た理由が分かった気がする。


前回鍵開けを行ったのは、出会ったばかりに実施した一度だけ。

それ以来試した事も無かった。

いきなり1人でやれってことか。


寝床も準備されているし、出来る限りやってみよう。


数か月前に教わったことを思い出しながら試してみる。

数回では開かないとは思いつつも、挫折しそうだ。

前は、マークの応援も有ってやり切れた気がする。


「・・・」


今までマークとシェリーに教わりながら、ここまでレベルも上げることが出来た。

2人に認めてもらう為にも、ここで頑張らないと。


どのくらいやったのだろう。道具を持っている手が上がらなくなってきた。

少し休憩をしようか考えていた時、


「ガチャ」


開いた!!


安堵して、座り込んでしまった。

1人でやり遂げることが出来た。

何回も失敗して、どうすればいいか考え、試すことを学んだ。


スキルにも、鍵開けの基礎が付与されていることを確認することが出来た。

前回マークに教えてもらったことが有効だったのだろう。

このまま、休みたい気もしたが、マークとシェリーに出来たことを早く報告に行きたい。

町にいるって書いてあったので、向かうことにした。


鍵が開いた扉を開けると、星空が輝いていた。

まだ太陽は出てきていないが、町に着くころには朝になりそうだ。

扉を閉め、歩き始めようとしたら、家の前にある休憩スペースに人影がある。

魔法で声が外に漏れないようになっているみたいで、会話は聞くことが出来ない。


近づくと、マークとチェリーだった。

向こうも気づいたみたいで、笑顔で手を振ってくれている。


「お疲れさま。無事に開けられたみたいだね。」

マークが優しく声を掛けてくれた。


「どうだった?私のサプライズ!」

シェリーがグラスを片手に仁王立ちで聞いてくる。


「もう焦りましたよ。それより町に行ったのでは?」

「さすがに置いてはいけないよ。今回の事は、シェリーの提案で前から準備していたものなんだ。」

マークが、椅子に座るよう手招きしながら答えてくれた。


「シェリーも心配だから、何かあってもいいようにすぐ近くにいようと言ってくれてね。ここにある食料とお酒は前に準備して、この家に隠しておいたものなんだ。」

「そんな事どうでもいいよ。るいが無事に出てこられたんだから。スキルはどうだった?覚えられたのか?」

シェリーの質問に僕は頷いた。


「なら、このサプライズは成功でいいよな。飯もあるしここでお祝いだな。」

「スキル獲得おめでとう。これで、今回の転職のノルマはクリアーだね。少し食べて休もうか。明日は町に移動しよう。」

マークの言った通り、次回転職するまでにやろうとしていたことは、学ぶことが出来た。

明日。2回目の転職を行う。

その先どうなるか分からないが、取敢えず酔っぱらっているシェリーと、優しいマークと食事を楽しんで休むことにした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ