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クリスマス企画 第2弾

クリスマスの選択

今年もやります!!

『クリスマス企画』


今年は参加者なしなので、ダイレクトに投稿しちゃいます!

1人って言うのは、寂しいですね。

まぁ何はともあれ頑張っていきます!


あ、今年は今までで一番クリスマス要素が薄いです。

ご了承ください。

 やあ! 久し振りだね。初めての方は、初めまして。

案は沢山浮かぶのだけど、時間がなくてねww

長編を書こうとしても時間が足りないし、短編を出すにもクオリティーを落としたくないから時間を掛けたいけど、その時間がないし…。

え? それは言い訳って?

まぁその通りだよ。睡眠時間や遊びの時間などを削れば、無くは無いねww

おっと、余談が過ぎましたね。さて本題に入りましょう。

今回の物語の結末は、あなたが決める物語。

おっと、質問は受け付けませんよ。

読んだら、分ると思いますよ。


では、始めましょうか。

【あなたはどのような結末を望みますか?】






 佐々木 啓太が三田南高校に入って、3度目の春が来た。

今年も、校門の近くの桜は満開。春の暖かい風が吹くと、花びらが奇麗に舞う。

啓太は、校門の前に立ち、桜を眺めていた。


「今年で最後か…」


啓太はそう呟くと、再び歩き始め、昇降口に向かった。




 昇降口には、人だかりが出来ていた。

その人だかりの中心には、クラス分けが書かれた紙が貼ってある。

啓太は、隙間があるところに上手いこと潜り込んで、自分の名前を探した。


「佐々木…佐々木…佐々木……!? あった! Bクラスだ」


「何や、お前もBクラスか」


「え!?」


突然、誰かが啓太の後ろから声を掛けてきた。

後ろを振り向くと、そこには、金髪にカッターシャツをラフに着ている男子が立っていた。


「な、なんだ、晴人かよ。驚かすなよ」


「わりぃわりぃ」


「ちなみに。僕もBクラスです」


晴人の後ろから、可愛い顔をした男子が顔を出しながら、そう言った。

その男子は、この3人の中で、圧倒的に一番身長が低く、か弱そうだった。小学生と間違えてもおかしくない。


「そうなんだ、蓮太郎も同じクラスか。じゃあ皆、同じクラスということだね」


「まぁそういうことやな」


「皆のクラスが分かったことなので、早く教室に行きましょうよ!」


「そうだね」


3人は人だかりを抜けて、教室に向かった。




 教室に入ると、既にかなりの人がいた。

そして、もうグループが出来ていた。

どのグループも同性のみという典型的なグループばかりだった。

啓太が黒板に目をやると、『各自 好きな所に着席』と書いていた。


「どこに座っても良いみたい」


「んじゃあ、あの辺にでも座ろうや」


晴人が提案した所は、最前列だけど、窓際という、まあまあ良い席だった。


「良いよ」




 3人は、晴人が提案した場所に行って座った。

最前列の端に蓮太郎、その後ろに啓太、啓太の隣に晴人が座った。

3人が座った途端に、担任の先生であろう男の人が教室に入って来た。


「今から始業式やから、体育館に集合。始業式が終わったら、今座っている席に座っとけよ~。まだ席決めてないヤツは、後で決めとけよ」


そう言うと、教室を出て行った。

皆、ザワザワしながら体育館に向かった。




 よくある普通の始業式を終え、皆教室に戻った。

教室では、春休みの話をする人がいたり、始業式での校長先生の話が長いこと等に対する文句を言う人など、様々な会話が展開されていた。

3人も教室に戻って、先ほど座っていた席に着いた。


「やっと始業式が終わった」


「あぁ~ダルかった。更に、明日から学校とかもっとダルいんやけど」


「晴人君は、ずっとダルいって言っているね」


「はぁ? ダルいもんは、ダルいじゃ」


「ん?」


晴人は何かに気付いた。


「お前の右斜め後ろの方に、例の子がおるぞ」


晴人はにやけながら、啓太の肩をつついた。

啓太はどういう事か全く理解できなかったが、晴人の言う方を見た。

すると、そこには、カジュアルショートヘアーで、蓮太郎とあまり変わらないような小柄な女の子が、一点の曇りもない笑顔で沢山の人に囲まれながら、楽しそうに話している。

啓太は咄嗟に顔を戻した。


「んだよ。見るだけで、顔を赤くしてるんじゃねーよ」


「本当ですね。啓太君、まるでリンゴのように顔が赤いよ」


「うるさい」


啓太は顔を机にうずめてしまった。


「こんなにも好きなら、告白したらどうですか?」


「ははは、それは無理やな。毎回動揺してるし、話せるチャンスがあっても、いっつも逃げとるからな」


「でも連絡は取ってるし!」


啓太は、机に顔をうずめたまま反論した。


「はぁ~? ちょっと連絡してるからって、好きアピールしてるつもりか? アホらしい、男なら遊びにでも誘えや。まぁお前には無理やろ~な」


晴人は笑いながら啓太の肩を叩いた。

けど、啓太は何も言わず無反応のままだった。


「そう言えば、あの子。好きな子がおるらしいで」


「そうなんですか!」


「まぁ誰かまでは分らん。調査中や」


「お前ら、人事やからっといって…」


啓太は力無く言った。


「まぁフラれたら、俺らが慰めたるから言えよ」


「フラれることが前提かよ…」


晴人と蓮太郎は笑った。啓太は、落ち込んだままだった。






 春の星座が奇麗に見える時刻。

住宅街に住んでいる啓太の周りは、あまり星が見えず、三日月だけが奇麗に見える。

啓太は、机に座って携帯の画面を見ていた。


「はぁ~…。早く返信来ないかな」


啓太は、例の子と連絡を取っていた。

そして、今は例の子からの返信を待っていた。

早く返信来ないかな…。もしかして、変なことを送ってしまったかな!?

返信が来ないのは、そう言うこと!?

あ! 返信が来た!


啓太は、一喜一憂していた。

すると、啓太は『そう言えば、あの子。好きな子がおるらしいで』という晴人の言葉を思い出した。

啓太は気になった。その好きな子が誰なのか。

しかし、啓太にそれを確かめる方法はなくはないが、勇気がない。

啓太は思った。

誰を好きなのか確かめられないけど、好きな人がいるかいないかは確かめられる。


『もしかして、好きな人がいたりするのかな?笑』

『いきなり変な質問してゴメンねm(_ _)m』



啓太は願いながら、送信ボタンを押した。好きな人がいませんようにっと。

すると、返信は早く来た。


『いるよ!』


啓太は落ち込んだ。


『でも誰かは内緒!笑』


啓太は携帯をベッドに投げつけた。

そのまま、うなだれた。

そして、ベッドにダイブして、まるで現実から逃避するように丸く蹲った。




少し時間が経った。

啓太は、ようやく落ち着いた。

そして、立ち上がった。

明日、アイツらに報告しようと…。

ん? 待てよ…。

携帯を拾って、画面を見た。

好きな人はいると言ったけど、誰とは言っていない。

つまり、もしかしたら、僕の可能性もある。

だって、もし僕ではない場合、別に好きな人を言っても問題ない。

問題あるのは、僕だから。


「よっしゃー!!」


啓太は叫んだ。

下の階から、親が「うるさい」と言っているのが聞こえない程、興奮した。


「明日から頑張るゾ!」


啓太はワックスを取り出し、色々な髪型を試し始めた。

言うまでもなく、それから数時間、啓太は鏡の前で色々と試した。

この時、啓太は他の可能性に気付かなかった。

啓太に好きな人を言わなかった他の可能性に……。






 翌日。

今日から普通の授業が始まる。

一部の生徒はソワソワしているが、ほとんどの人はいつも通りだった。

しかし、見て分かるレベルでソワソワしている人がいた。

それは啓太だった。


「やぁーおはよー!」


いつもより、声のトーンが高かった。

啓太は、勿論そのことには気づいていない。

しかし、晴人と蓮太郎は気づき、驚いた。


「ど、どないしたん?」


「啓太君、大丈夫?」


「ん? 何が? いつも通りやで」


啓太は、無駄にその場で一回転した。


「あ、そうだ!」


啓太は晴人の元に寄ると、


「昨日、調査するって言ってたことやけど、分ったら教えてな。まぁ僕は、誰か分かったけど」


啓太はそう呟いた。


「お、おう!」


晴人は少し引いた。

啓太は、テンションが高いまま席に座った。


その日、啓太はずっとテンションは高かった。




その後も、啓太のテンションはいつもより高かった。

周りの人らも、そのことに気付いたけど、特に何も言わなかった。

晴人と蓮太郎には、それ以外のことにも気付いていた。

それは、啓太が例の子と目が合ったとか、遊びに行ったとか、色々と晴人と蓮太郎に報告するようになった。

普通の友達なら、単なる自慢で流すだろう。

けど、3人は幼稚園の頃から大の仲良しである。

なので、啓太がそんな事をするヤツではないのは従順承知である。

だから、なぜそんな事するのか謎ではあったが、聞けなかった…。






 そして月日が流れて、街は奇麗なイルミネーションでいっぱいになった。

なぜなら、今日はクリスマス。

子供たちの今年最後の大イベント。

啓太は、部屋の中で服を選びながら、子供のように浮かれていた。


「ふっふっふ、ははは。今日はクリスマス。つまり、愛し合う人らが一緒に過ごす日。そんな日に、例の子から呼び出しとか……うふふ」




 そして、ようやく服が決まり家を出た。

すると、玄関先に晴人がいた。


「やぁ晴人。どうしたの?」


「……」


晴人は黙り込んでいた。

啓太は晴人の元に寄り、


「嫌がらせは今はやめてくれよ。今から大事な用事があるから」


「例の子のところに行くんやろ?」


晴人は呟いた。


「ん? 何だ、知ってたの? さすが、情報が早いね」


啓太は笑顔で言った。


「そう言うことだから、行ってくる」


「春先に、調べてって言ったの覚えとるか?」


啓太は歩み始めた足をとめた。


「えーと……。あぁ~覚えているよ。けど、もう答えは知ってるしな。まぁ晴人が一生懸命調べてくれたことやし、一応聞いとくよ」


「そうか……。誰であっても怒るなよ」


「はいはい」


「例の子が好きなのは、蓮太郎なんだ」


「……え?」


「お前ではなく、蓮太郎なんだ」


「ははは、冗談はよしてくれ」


「冗談ではない。しかも、本人に確認済みだ」


「う…嘘だ」


啓太は動揺した。


「嘘ではない。しかも、本人に確認したのはついさっきだ。その証拠に、お前が今からどこに行こうとしてたか分かっていた」


「あ、あ、ありえない。だ、だって、よく目が合ってたし、遊びに行ったりしてたし」


「目が合っていたのはお前の勘違いだ。お前の前の席の蓮太郎を見てたんや。遊びに行ってた理由は……。例の子には口止めされてたけど…。実は、お前から蓮太郎のことを聞くためだったらしい。あわよくば蓮太郎と遊べたらって思っていたらしい」


「そ、そんなぁ……」


啓太は崩れるように倒れた。


「じゃあ、今回呼ばれたのは何?」


「……。今回は、最後に蓮太郎に彼女がいるのかどうか聞くのが目的らしい。俺にも聞いてきたけど、俺は無視ってこのことをお前に伝えにきた」


「……」


「蓮太郎に彼女がいないと分ったら、お前と別れた後、蓮太郎を呼んでコクるらしい」


「ぼ、僕はどうすれば」


「今から行って先にコクるのも、正直に全部話して蓮太郎と例の子が幸せになるのを願うのも、騙して横取りするのも、お前の自由だ。まだ他にも色々な方法があると思うけど、どんな結末であっても俺とお前はずっと友達だ!」


「ぼ、僕は……」






 以上となります!

啓太君は、最後どんな結末を選ぶのでしょうか?

それは読者の想像にお任せします。

蓮太郎君に怒りを覚えて逆切れの可能性もあるし、選択できなくただひたすら座り込む可能性もありますからね。

ここで、新たな登場人物が登場っていうのもありですねww


では、またの機会に!


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