プロローグ
☥プロローグ☥ それは突然のことだった。
いつも道理に朝早く起きて新聞配達に行こうとしたら、部屋に誰かがいた。性別はわからない。だって、影だけだったから。その影はゆっくり僕に近づいてきた。逃げようとしても、鍵が掛けてあった。 鍵なんか掛けていないのに・・・。焦ってガチャガチャとやっているうちに母親が階段を昇りながら僕を呼んでる声がしてきた。
「ジュラルド?どうしたの?」 (母さん来ちゃだめだ!!逃げろ!!)
急に扉が開いた。正確には扉ごと吹っ飛ばされた。物凄い音をたてながら僕は扉ごと二階に転がり落ちた。痛みに呻いていると、母親の悲鳴が聞こえた。みると影が母さんにじりじりと近づいていた。助けを呼ぼうにも父さんは出張でいないし、隣の家は人は住んでいない。考えているうちに体が急に熱くなってきて不思議なほど力がみなぎってきた。そのまま力が噴火したようにあふれると、激しい赤い光が視界をよぎったと思ったら意識が遠のいていった。
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目が覚めたら、父さんがいた。父さんの目は寝てないのか充血していた。
「母さんは?」
すると父親はこう言い放った。
「だまれ化け物め!!お前は私の子供のはずがない!!よくも妻を―――」慌てて医師らしき男が止めに入った。そして僕は知ってしまった。母さんは死んだのだ。そして僕は・・・
「ミュータント」