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3、白の目3紀 意志

白の目に見守られてから3世紀・・・

※ブラックホールの誕生について

「こき使ってくださいな!」


わたしの元に星が生まれた。それも線を振って沢山の星々を創っていった。ああ、とても楽しい・・・何とも“おもしろい”のだろぉ・・・う。それを何かが教えてくれたのです。「涙」と呼ぶのです。蒼いそれが灯されたことを“理解”したのです。


「それは何?さぁ、言ってごらん?あなたの我儘をせめて聞いてあげようかと思うのです」


そう。トン、トン、トン・・・トクンッ―――、生命が踊り始めた。

それは暗い“闇”と呼ぶのです。聞きました、それは光なの、闇なの、と。すると星々は答えた。宇宙に浮かぶその一つの光を見てほしい、それこそが太陽、それこそが銀河だと次々と教えてくるのです。わたし一つの手を煽ってみせた。すると太陽が、銀河が、生命たちが渦を巻きはじめ、そして一閃の光によって散っていった。銀河はわたしの頭にクルクルと回ってゆくではないか。


「ビグヴァル、あなたに“友達”ができたのです、さぁ、来なさい」

シュウウゥ―――、それは蒼き宇宙を歪めて飛んできた。ずっと待ちわびた様に輝く地平線の様な勢いが増してくる。シャン、と音が響くと共に強い稲光がやってきたような。


「やあ、君が創星主ビグヴァルなんだね、よろしく宇宙をすべる意志よ」

あなたは?キミはだれ?そこで何をするのだ?教えてほしい。ずっとここで一つで居るのだからせめて声だけでも音でもいいから聞かせて貰えないだろうか?

私はニューファザー、君が創ったブラックホールと呼ばれる創生の主だよ。


キイイ―――ドカアアア―――ン


遠い空間にて爆発と輝きが一緒に混じって収縮を始めて往く。とても強く感じられたそのエネルギーはこちらへやって来る様に、傍へ寄ってきて話を始めるのだった。


「それ、あのようにして私はやって来たのだ」

聞け。あれ等の線を君が星なんか飛ばしている内にそれ諸共、宇宙は爆発するのだ。

君が閉じ込められていたあの膜を打ち破ったのは君自体なのだよ。白の目を3つ飛ばしたのだろう?とてつもないエネルギーでね、突き破ってきたのだろう?

「つまり、わたしが飛ばしたそれが超電磁爆発ベースビグヴァルと名付けたのはニューファザーだった・・・という訳か?」

「君は知っているかな―?別次元と呼ばれる場所を――、」

あの歪んだ穴がそうなのだよ、君が起こした星を飛ばす、スぺエリクス・ウェーバー、宇宙に波を生んだ。その波こそが波紋となって沢山、生命の形を変えてしまったのだよ。形はそれぞれの意志を受け継いでゆくのだ。その大いなる意志、ビグヴァルそのものを生んだのだ。

「わたし・・・私の体が体でなくなってゆくよ・・・どうして?」

当然だ、あのような力場エネルギーを与えたのだから、君の体など砕けてしまうのだよ。散り散りになったそれこそが世界に揺らぐ線たち、“世界線”と呼ぶ!


ここには時が無い。実際刻まれて往く筈の時が見えてこない。

君は知っているか?あの先の空間から産まれ出でる場所からチクチクと細胞変化を始めて、湯油のように膨らむ模様、縮む色模様を。あそこを突き抜けるなら君に相応しい時代をくれるだろう。


時?今はそれどころじゃない。

私の記憶ノートが無ければ、ずっと暗闇メモリーの中で生きていたに違いない。

もう済んだ話なら違う話へ移ればいい。

再び、会い見舞える迄に。



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