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病気なんかに負けません!  作者: あるにゃとら
闘病記

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76/77

71

短め

 無理でした。


 最初に試したのは風属性で周りの空気を動かし音を通らなくする方法。

 この試み自体は成功したのだがいくつか問題があり、まず放出音が周りに響かなくなる代わりに周囲の他の音も聞こえなくなる。

 無論シスさんやレイさんが何か話していても何も聞こえない。


 しかも空気の層がゆがんでいるからか、周囲がぼやけて見えるようになってしまった。ハンドサインも何もわからないし、木がどこにあるかも判断しにくくぶつかる危険性があった。

 ぼつ。


 ならば音だけでもどこかにやれないかと、次に試したのは風属性で空気の層を筒状に作り出口を遠くに設定。これも問題があった。

 

 最初に立ち止まって試したときは成功したのだが、問題は歩き始めたときだ。音を漏らさないように空気の層を作り遠くに出口を作る、というのを歩きながら行うのは無謀がすぎた。

 そのうえでハンドサインに気を配り、魔物を警戒するため音を聞く、となると魔法のイメージが途絶えて途中で魔法が消えてしまう。

 ぼつ。


 この時点で私はこれ以外の対策が思いつかず、冷や汗をかいていたのだがそこでシスさんが天啓を授けてくれた。というかシスさんの疑問が私にとって天啓だった。

 曰く、『身体強化なし動けたらいいのにな』という事である。


 これに私は感銘を受けた。尚シスさんはほかのパーティーメンバーから『思いやりがないのか』とフルボッコにされていた。

 しかしシスさんの発言は私にとって紛れもない蜘蛛の糸だった。


 何故かというと、私は普通に身体強化を使わなくても動けるのだ。他のことに意識を割かれていてすっかりド忘れしていた。

 言うまでもなく私の体は『渡河病』のせいで魔力が異常発生し動かないのだが、それでも身体強化がなくても動ける時間というのは例外的に存在する。


 その時間とは身体強化を解除した後の数十分だ。先月訓練時に確認した通り、一度魔力を放出することさえできれば、次に魔力が体に溜まるまで私の体は普通に動かせる。


 よって私は身体強化を解除して森を歩くことにした。そうすれば音はならない。

  パーティーの方々には『危ない』と言われたが、魔物に襲われたところで1秒あれば身体強化を再発動することはできるのだ。何も問題はない。


 また魔力が溜まっても、一瞬立ち止まって空高くまで空気の層を作りその中で身体強化を発動すればいい。

 身体強化の際に発する音は空に行くし、またすぐ解除して再び歩くことができるのだから問題は解決した。


 最も、一番大事な身体強化の際に音がうるさいという問題は解決していないのでオプファー・シュピネ捕獲の際は外から見ているだけということになってしまったが。


 本格的にお荷物になってしまうが、そもそも私がいなくても彼等だけでオプファー・シュピネを捕獲できるくらい彼らは強いので問題ない。


 もともと森までついてきたこと自体私のわがままなのに、追加でわがままを頼んでしまうことは申し訳ないが、彼らは今後も贔屓にしてくれればそれでOKらしい。

 とはいえこれに甘えてはいけないと思うので、何とか音に関しては対策を考えたいところ。


 そんなこんなで身体強化の解除と再発動を繰り返すこと5回ほど。『止まれ』のハンドサインに従い立ち止まると、先頭を歩いていたレイさんが右斜め前の方向を指さす。

 

 そこには今回の目的であるオプファー・シュピネが一体、巣の上で丸まって休憩していた。

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