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女子の恋バナ好きは異常。


 

 

 授業が終わると、リアちゃんとヴィッキーがニヤニヤして私に近づいてきた。

 不思議に思っていると、リアちゃんが私の腕を掴んできた。

 

「見たよ見たよ〜。なんだかいい感じだったじゃん?」

 

「何がぁ?」

 

 ヴィッキーもニヤつきながらリアちゃんが掴む反対側の腕を掴んできた。

 

「しらばっくれるんじゃないわよ。なんだか親密な感じだったじゃないの」

 

「だから何がぁ?」

 

「リオン寮の男子とさっき話してたじゃん。コレットがついに男子に興味を持つようになったか……お母さん感慨深いわ」


 およよ、と言いながら泣き真似をするリアちゃんに私は本当に意味がわからなかった。


「さっきからぁ、二人が何を言ってるのか分からないよぉ」


 そう言うとリアちゃんとヴィッキーが顔を見合わせた。


「あんた、本当に意味わかってないの?」


「さっきからぁ、そう言ってるじゃないぃ」


 リアちゃんが信じられない、って顔をする。


「コレット話し込んでたじゃん! 授業で相手になった男子と!」


 そこでようやく合点がいく。


「あぁ、ヴァルくんのことぉ?」


 リアちゃんが興奮しだした。


「ヴァルくん!! もう名前で呼び合う仲なの!?」


「まさかコレットがそこまで積極的とは思いもしなかったわ」


 二人が意外そうな顔をする。


「何が積極的なのぉ?」


「あんた男子に興味なんて全然持たなかったじゃないの! それが急に男子と親密な感じで話し込んでたら、驚くのは当たり前でしょ!」


 ヴィッキーの言葉にリアちゃんも深く頷く。


「親密かは分からないけどぉ、名前を聞かれたから答えただけだしぃ、ヴァルくんも名前教えてくれただけだよぉ?」


「そこから始まる恋があると私は信じたい。なんか面白そうだから」


 リアちゃんがうんうん頷いてる。


「確かに面白そうだけど、この鈍すぎるコレットが、これ以上先に進めるとは私は思わないわ」 


 私は考えた。そして鈍い頭が理解する。二人は私とヴァルくんが恋仲になるのを期待しているんだ。


「二人には残念なお知らせだけどぉ、私は別にヴァルくんと恋仲になんてならないよぉ」


「残念無念! なんでだよ! あの男子見た目もイケメンだったしタッパもあるし、多分貴族の子息っぽいから青田買いしなよコレット!」


 リアちゃんをヴィッキーが引いた目で見ている。


「青田買いってあんた、コレットがそんなことするわけないでしょ! てか生々しいこと言わないで」


「生々しいの何が悪いのさ! コレット見てたら死ぬまでぼーんやりしながら一生を終えそうで心配なんだよ私は!」


「確かにそれはありそうね」


 二人とも酷いなー。私そんなにぼんやりしてるかな?

 それはともかく、私はその気もないからこの話を終わらせなきゃいけない。


「あのねぇ、私は別に将来がどうのとか考えてないからぁ、勝手に期待されても困るよぉ」


 リアちゃんが、ぐぬぬと唸っている。ヴィッキーは片手でこめかみを揉んでいる。


「まぁ、本人にその気がないのに無理やり勧めるのも違うからね。これだけは縁の問題だから仕方ないわ」


「くぁー! 悔しいー! 三人でトリプルデートができると思ってたのに!」


 ヴィッキーが腰に手を当て怒る。


「あんた何勝手なこと計画してんのよ! 私はそんなことしないからね! それにニールスとはそんな関係じゃないから!」


「またまた〜。ホントにヴィッキーってばツンデレなんだから〜」


「なによツンデレって! 前世の言葉言わないでって前に言ったでしょ!」


「ツンデレはね、普段ツンツンしてるのに、好きな人の前ではデレデレしちゃう人のことを言うんだぜぇ?」


「私はデレてなんかないわよ!」


「でもニールスの前ではデレてるくせに〜」


「リーアー……あんたいい加減にしなさいよ……」


「ケケケッ! こんな時は逃げるが勝ちだーい!」


 ヒャッホーと言いながら、リアちゃんは女子更衣室に逃げていく。その後をヴィッキーが追いかけていった。


「今日も賑やかだねぇ」


 平和な一時を私は享受していたのだった。


 

 

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