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# 王女様の華麗なる仕返し 第5話


アルディア王国の建国記念日は、一年で一番派手な祝典の日。王宮はゴージャスな飾り付けでキラキラ、王国中から貴族や金持ち、それに各国の使節がゾロゾロ集まってきてた。まあ、華やかさの裏で陰謀が渦巻いてるのがお約束だよね。


祝典前日、リリアナとエヴァリンは約束通り宝物庫に潜入。王国の歴史を彩る宝飾品や美術品が眠る場所で、外国使節への贈り物を選ぶのがお決まりのパターン。薄暗い部屋に金の輝き、陰謀の匂いがプンプンするね。


「東方の使節には何がいいと思う?」リリアナ、宝石ケースを指さしてキラキラお目々。

エヴァリン、ドヤ顔で即答。「翡翠よ。東方じゃ緑が繁栄のシンボルだからね」

「さすが姉様!」リリアナ、わざとらしく感心。いや、褒めすぎだよ、お姉ちゃんの鼻が伸びちゃう。「箱も選ぼうね」


二人、宝物庫の奥へズンズン。リリアナ、何気なく爆弾発言。「そういえば、南方の商人ダリウスさん、今日来たみたいね」

エヴァリン、ピタッと硬直。「ああ、そう」と平静装うも、顔が引きつってるよ、お姉ちゃん。

「姉様、彼のこと知ってる?」リリアナ、無垢なフリして追撃。

「いいえ、特に」エヴァリン、話題そらしに必死。「この箱はどう?」古い木箱を指さす。


「素敵ね」とリリアナ、ニッコリ。「でも、奥の象牙の箱の方がいいかも。父上が特別な贈り物にって」

エヴァリン頷き、さらに奥へ。薄暗い通路抜けると、小部屋登場。リリアナ、燭台持って明るく照らす。

「あら」リリアナ、驚き演技で一言。「誰かの私物が置いてあるよ」


部屋の隅に机、小箱と書類がゴチャリ。エヴァリン、それ見て顔面蒼白。

「これは…」リリアナを止めようと焦る。

「あら、父上の印璽じゃない?」リリアナ、ちゃっかり手に取る。「なんで王の印璽がこんなとこに?」


エヴァリン、言葉に詰まってオロオロ。リリアナ、書類見てさらに大芝居。「南方との貿易協定書?父上の印璽付きだけど、こんな話聞いてないよね…」

エヴァリン、汗ダラダラ。「リリアナ、それは…」


そこへ、アレクサンダーと宰相がドンピシャ登場。「お二人ともここに?」宰相、穏やか装うけど目は鋭い。

リリアナ、宰相にチラ見せ。「宰相様、変なもの見つけちゃって。これは…」

宰相、書類と印璽見て眉ピクピク。「これは…」


エヴァリン、震え声で割り込み。「私が説明します。私が…」宰相の眼光に耐えきれず、全告白。ダリウスとの密会、印璽の不正使用、全部ゲロっちゃった。

「姉様…」リリアナ、悲しげな顔装う。「どうして?」

「あなたが…」エヴァリン、苦し紛れ。「全部持ってるからよ。美も知性も人気も。私には何もない!」


「ダリウスに利用されてるの気づかなかった?」リリアナ、優しげにトドメ。

エヴァリン、目を伏せる。「気づいてた。でも、彼だけが私を認めてくれた…」

宰相、厳しく一言。「陛下に報告します。王法違反ですよ」


エヴァリン、顔真っ白でガタガタ。国王の怒りを想像して震えが止まらないね。

でも、リリアナ、宰相の腕をそっと掴む。「宰相様、少し待ってくださいな」

四人、小部屋出て宝物庫の主室へ。リリアナ、エヴァリンと向き合う。


「姉様、騙されてただけよ」リリアナ、優しさアピール。「ダリウス、あなたの弱さにつけ込んだの。彼、隣国の王女も同じ手で狙ってたみたい」

「何!?」エヴァリン、ポカン。

「アレクサンダーが調べたの」リリアナ、彼に視線。アレクサンダー、証拠書類を見せつけ。


「私は…」エヴァリン、膝ガクッ。「なんてバカだったんだ…」

リリアナ、姉の隣で膝ついて手を握る。「大丈夫よ、姉様。まだ間に合う」

「どういう意味?」

「今夜、ダリウスをハメるよ」リリアナ、決意顔。「あなたの名誉も守るから」


エヴァリン、信じられない目でリリアナをガン見。「なんで…私があなたを陥れたのに?」

リリアナ、聖女スマイル。「あなたは姉よ。家族だもの」

宰相、二人のやり取り見て一言。「リリアナ王女の案を聞きましょう」


リリアナ、計画を披露。今夜の祝典でダリウスの正体を暴く作戦。ああ、楽しみだね(ニヤリ)。

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