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再会

なつかしいような、はじめてのような、またあえるとはおもっていなかった、であったことにもきづいていなかったそういうファンタジー フィクションです

故郷を離れて何千里

今日は

たどり着いた館で

夕食を取ろうと

ダイニングに

降りた




落ち着いた

オレンジ色の光の

空間に

木製の

茶色いテーブルが並び


クラシックな

これまた木製の椅子が

付されていた




テーブルクロスの真ん中には

小さな花瓶に

花が一輪挿され

お客をもてなしていた




視線を感じて

足元を見下ろすと



オクトパス




オクトパスが

床から

私を見つめていた




どこかで

あったことがあるような




オクトパス

どこかでお会いしましたか




お嬢さん

覚えていますとも




あの時は


あのテーブルと

このテーブルと

くっつけて


横長にして




賑やかに

会話を繰り広げる

男女の中で

その会話を

聞き取り

味わえる

ご自分を

楽しんでいましたね




どこへでも

いけると

思っていた


いつかまた

こようと

言って


来れないかもしれないと思い

しかし

またやってきた


君にまた会えるとは思わなかったよ


あの時は

君の存在に

あまり気づいていなかったんだ




しかし

君は

静かに


何年も

何十年も前から


このダイニングにいたんだね




たくさんの

お客たちの

さざめきを

味わいながら




お嬢さん

私の存在を

味わい返してくれるって

わかっていましたとも




私は

幾多のお客さんたちの

越し方行く末を

眺めて

これからも

眺め続けていく存在ですからね




オクトパス


また会えるだろうか


また

何百年も


この場に居続けてくれるかい




大丈夫


始まりもなければ

終わりもない




お嬢さんとは

何度でも出会います


きっと


また会えます








オクトパス


ここで会えるとは

予測していなかったよ




そして

またここにくるとも思っていなかった






そして

あの時は


君に会ったことも

気づいていなかった




でも





あの時の分と

今の分


そして未来の分まで

会えたんだ






オクトパス


あの時と同じ木立


あの時と同じ油絵


あの時と同じ

七色のネオン






懐かしいような

初めてのような

街角を




自分を信じて

駆け巡る




通りすがりの

路面電車にのり


ガタピシと

揺れる

荒削りを楽しむ




終点は

芝生の

真ん中に

円を描き


ただ

180度

進行方向を変えるのみ






オクトパス


君に会えると思っていなかった






だから

オクトパス




もう一度


いや何度でも




私を

呼んでくれるかい






コングラチュレーション!




ただ

懐かしい




幸せの

スケッチ







街角を、木立を、自転車で、路面電車で、徒歩で、風を切って走ったり歩いたり、永遠のワンシーン。自分のおきにいりの心象風景を集めてみました。いつもおつきあいいただきありがとうございます<(_ _)>(*^-^*)

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