王子様の訪問(2)
やっとキラキラミカエル登場です。
私的には攻略対象者との接触は1番避けたいフラグなのだが、権力や立場の関係で第1継承権をもつ第一王子に会うのは避けられない。
玄関に着くと、兄がキラキラした笑顔で待っていた。
「リリーとても綺麗だよ。」
「…」
恋人に言うような殺し文句だ。甘々で胸焼けがする。
そうゆうのは恋人かなんかに言ってくれ。妹に言うもんじゃない。そうこうしているうちに王子が到着した。
「「「「フェリス家へようこそ!!」」」」
使用人一同が綺麗に頭を下げる。
「我がフェリス家へようこそ。ミカエル様」
「ごゆっくりなさってくださいね」
「ほらリリーも挨拶しなさい」
お父様、お母様、兄の順で言っていく。ぽんっと背中を押されて前に出る。皆家臣の礼をしているが私は習っていないのでよく分からない。
「はじめまして、りりあんにゅ・ふぇりしゅでしゅ。」
ぺこりと頭を下げる。
物凄く噛んでいるがそこはお愛嬌だ。
まぁ2歳児としてはいい方だろう。
「盛大な歓迎ありがとうフェリス公爵。そして初めまして小さなプリンセス。私はミカエル・アレリア第一王子です。」
攻略対象者なだけあって幼いながら目が覚めるようなイケメンだ。
私の理想としては当たり障りのないあぁこんな令嬢だったな位がいい。
「リリーちゃん、ミカエル様にお庭を案内してきたらどうかしら」
「……はぁい。みかえりゅしゃまお庭にあんにゃいしましゅ」
私は早く部屋に戻りたいのに!
…はぁ。