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おしゃべりが出来ます
「リリー!!」
扉の方から大声が聞こえる。兄だ。私の事を可愛い可愛いばかり言っているシスコン。まぁ可愛いのは否定しない。将来はナイスボディな美人悪役令嬢なのだから。最も悪役令嬢にはならないが。
「あぁ私の可愛いリリー!会いたかったよぉ」
「おにぃしゃま…」
ぎゅうぎゅう抱きしめて可愛いと叫んでいる兄は7歳になっていて、一人称が僕から私になっている。
「今日は何したの?リリーの話を聞かせておくれ」
「………じじょしゃんにえほんよんでもりゃったりね、おかあしゃまとこれつくったの」
兄に花束を渡す。庭の花を適当に集めただけなので感動もクソもない
「え?これを私に?凄く嬉しいよ!…そうか私の為にリリーが作ってくれたんだね…あぁ私だけの天使!」
「おにぃしゃまくるしいよぉ」
適当に作った花束で涙を流すとは流石シスコンな兄。
「これは保存魔法をかけて一生大事にするね!」
しかも一生とは。引くの通り越して呆れる。
次はミカエルのターンにしたいと思います。