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王子様の訪問(3)
庭にはテーブルとイスが用意されており、侍女達に座るよう促された。
「ここの庭園はとても綺麗ですね。」
まぁうちの庭は珍しい色の薔薇などが多くある華やかな場所で、よくお茶会に使われている。
「庭師しゃんはお花がとてもすきにゃんでしゅよ」
「そうなんですね」
なんだろうか…。このキラキラしたオーラは。私もうちの家族もキラキラしていて適性がついていると思ったが…、王子は王者のオーラというかなんか違う気がする。
「わたしね、おかあしゃまとよくお花摘みしておにぃしゃまにあげりゅんでしゅよ」
「そっか、ユリアス達が羨ましいなぁ。
ねぇ、リリアンヌの事リリアって呼びたいんだけどいいですか?」
「…」
「ダメ…ですか?」
うっそんな純粋な瞳で言われたら頷くしかないじゃないか!
「…いいよぉ」
「やった!これからよろしくお願いしますリリア。」
えへへと花が綻ぶような笑顔をしている王子。可愛いなぁとほんの少しだけ思った。
ミカエルは天使の様に見えて中身悪魔です。ただ、今は5歳なので周りの子達より大人っぽい位ですね。




