第3話 再会
前回のあらすじ
亮介は帰り道の途中で名前聞かれてスタンガンでやられて意識を失いましたとさ、以上!!
亮介「みじか!!!」
・・・あれ??
此処どこなんだ?
背中に感じる柔らかい触覚に俺は意識を取り戻した。
そこで俺は目を恐る恐る開ける。
亮介「知らない天井だなぁ」
見えたのは、確かに見たことのない豪華な天井だった。
どうやら俺はベッドに寝かされていたようだ。
あたりを見渡すと随分と豪華な絨毯やらなにやらがおいてある。
少しボーッとしていたが、好奇心には勝てない。
色々見てようと思い身体を起こしたとき、ノックの音が聞こえた。
??「失礼致します」
声とともにメイド長らしき20代前半でピンク色の長い髪の女性とその後ろから数人のメイドが部屋にはいってきた。
本物のメイドを生で見るのは初めてだ。
・・・ちょっとドキッとしてしまったのは内緒。
??「苗木亮介様ですね」
亮介「え、あ、はいそうです・・あの・・あなたは?」
ルカ「申し遅れました。
私はこの岩田家のメイド長 ルカ=フェーゼルと申します。」
亮介「あ、はい、よ、よろしくお願いします。」
俺は声が震えていた。なんせそこにいたのは正真正銘本物のメイドだったから・・・って待て待て、今『岩田家』って言ってたよな?ということは・・・?
ルカ「お嬢様がお待ちです。こちらへ」
亮介「は、はあ・・・。」
言われるままに着いて行く。
しかしどこを見ても高価そうなものばっかりだ
大理石の廊下歩いていると、どこかの部屋の前で足を止めた。
ルカ「あなた達は仕事に戻りなさい」
ルカさんがそう言うと、後ろいつの間にか控えていたメイドたちはそそくさとどこかへ仕事に戻って行った。
ルカさんはドアをノックして一言、
ルカ「失礼致します。」
といってドアを開け部屋に入り、俺もそれに続く。
これまた豪華な部屋だったが、驚いたのはそこじゃない。
部屋にいたのは岩田さんだった。
まだ事態が飲めていない俺だったが、次の瞬間岩田さんは、
岩田「りょうちゃーーーーーん!!!」
そういいながら勢いよく俺に抱きついてきた。
亮介「え?ちょっと?うわぁ!?」
ドスン!!!!と大きな音。
後頭部を地面におもいっきり強打したせいか。
すっごい痛いうえに目に星がチカチカみえる。
岩田「会いたかったよ、とってもとってもあいたかったよー!」
亮介「あ、あのちょっと・・・。
岩田・・・さん?ちょ、ちょっと起き上がれないからどいてもらえますか・・・?」
岩田「あっ、ごめんね」
どいてくれたのでなんとか助かった、心臓とかいろいろ。
頭がくらくらするのを我慢して立ち上がることは出来たので、質問してみる。
亮介「えっと、岩田さん、人違いなんじゃないの?
俺はあなたみたいな人に会ったことがないんだけど・・・。」
岩田「え、本当?」
亮介「うん」
岩田「うそだよどうみたってりょうちゃんだもの」
亮介「残念だけど・・・覚えて無いんだ」
というか、こんな人忘れるはず無いんだけど・・・。
岩田「・・・んー、わかったわ。ルカ、あれを持ってきて」
返事をしてルカさんは部屋を出た。
え、何取りにいったん?
まさかピストルとか凶器じゃないよな・・・?
混乱した頭で変に心配していたらルカさんは戻ってきた。
持ってきたのは・・・写真?
岩田「じゃあこれを見て?」
写真をじっと見てみる。
そこには少年一人と少女二人が写っていて、少年の方を見た俺は目を驚きで丸くした。
何故って、その少年というのが、小学校1年のころの自分だったからだ。
その時、俺にある懐かしい記憶が蘇った。
亮介(小1)「ほら、着いたよ」
少女1「うわーーーきれい」
少女2「すごーーい」
亮介(小1)「ねえ、俺らが大きくなってもまた見ようぜ」
少女1「うん!約束だよ亮ちゃん」
少女2「やくそくだよ!リョウ兄!」
亮介(小1)「もちろんだよ・・・真莉紗、詩夢」
ずっと昔、ああやって遊んだ思い出・・・。
亮介「まさか、真莉紗・・・なのか?」
真莉紗「ようやく思い出してくれたんだね!!」
うれしそうな声を上げ、真莉紗はまた俺に抱きついてきた。
息を吸おうとすると真莉紗の甘い匂いが鼻をくすぐる。
え、ちょっと待って何でこんなにいい匂いすんの女の子って
??「もー、うるさいよお姉ちゃん、何やってんの!!」
そうこうしていると、真莉紗に少し似ている、ショートスカートに白い長袖シャツを着こなす、長いツインテールの女の子が入ってきた。
??「どうしたの?またゴキブリでも見つけたの?
だからって大声出すのは・・・・ってあれ?」
部屋に入るなり、女の子は俺に気づいた。
その顔がやがて驚きに変わり、女の子は叫んだ。
??「りょ、リョウ兄なの!?ど、どうしてこんなところに!?」
まてーい今なんと言った俺のことを。
リョウ兄といったよな?
いたっけ、俺のことをこんな呼び方する人?
詩夢「私だよ!詩夢だよ!!もしかして忘れちゃった?」
そうか思い出した!
この子の名前は岩田詩夢、真莉紗の1歳年下の妹だ。
昔、真莉紗と3人でよく遊んだんだっけ・・・って詩夢!?
真莉紗「本当、久しぶりだねりょうちゃん」
亮介「あ、ああ・・・。
だけど二人ともどうしてこんなでかい屋敷に住んでるんだ?」
真莉紗「ああそれね、それは次話で話すよ」亮介「メタァ・・・。」
ルカ「それでは次話をお楽しみに。」
つづく。
信濃瑞希
亮介のクラスメイトで数少ない亮介の友達。空手の教師をやっている父がいるせいかケンカがとても強い(部活ではテニスをしているが)
身長 「163cm。」
体重 「聞くな!」
誕生日「10月16日よ。」