狼のローリーと霊能者のシマ
マジックポーション村に狼が忍び込んだとの報せに、村人たちが集会所に集まった。
忍び込んだ狼の名はローリーとドクター。
ローリーはひょうきん者だが、狙った村は必ず滅ぼしてきた狼である。百発百中必ず勝利をモノにしてきた。
しかし、この朝、彼の心に異変が起きた。
「ウジガミ追放で行こうよ!」
ローリーがいつもの勢いで叫び、陽光の揺れが彼の目を輝かせた。石畳の響きがその声を響かせ、爽やかな風がその勢いを軽く運ぶ。スタートダッシュで仕掛けるのはローリーの得意技だ。
「……そんな思いつきの発言はやめて。ちゃんと考えて。」
霊能者のシマが冷たい目でローリーを睨み、木々のささやきがその声を鋭く締めた。陽光の揺れが彼女のクールな表情を照らす。
その瞬間、ローリーの胸がときめいた。
一目合った途端に恋をしてしまった。始めて。
陽光の揺れが彼の動揺した目を映し、爽やかな風が彼の息を震わせる。村人である彼女と、狼である自分。切ない気持ちがローリーの心を締め付けた。
今までの村人なら、ローリーのスタートダッシュに「なんで」「どうして」と食いつき、彼の口八丁で騙されてきた。
だが、シマは違った。彼女の「思いつきはやめて」との言葉。
生まれて始めて魔法の言葉が初めて通用しなかった。
石畳の響きが彼の詰まった言葉を静かに包み、木々のささやきがその混乱をそっと締める。
(えっ……? なんで僕、何も言えないの……? 誰か助けて……見えない糸が僕を縛りつけている……)
ローリーが混乱する中、議論は進んだ。
「……ウジガミさんは何か思う事はある?」
シマがウジガミに声をかけ、爽やかな風がその声を静かに運んだ。陽光の揺れが彼女の冷静な目を映す。
「そうだな。それでは俺は思いつきではない意見を言わせてもらおうか?」
ウジガミが満面の笑みで答え、石畳の響きがその声を響かせた。木々のささやきがその笑みをそっと包む。
ローリーは二人を見て心がざわついた。
(あれ……? なんで……なんで彼女は僕じゃない人と遊んでいるの……?)
陽光の揺れが彼のジェラシーを映し、爽やかな風がその胸の疼きを掻き立てる。生まれて初めての嫉妬がローリーを突き動かした。
(なんで……なんで……! 僕、嫌だよ……! 僕は……あの子に振り向いて欲しいのっ……!)
「ちょっと待ってよ! 今日は僕とウジガミの二人のどっちかを追放にしてくれ!」
ローリーが机を叩き立ち上がり、石畳の響きがその声を力強く響かせた。陽光の揺れが彼の燃える目を照らし、爽やかな風がその勢いを締める。
ドクターはその行動に目を丸くした。
「あのね? 私は貴方みたいな思いつきの意見は聞きたくないの。」
シマが冷たく返し、木々のささやきがその声を鋭く運んだ。陽光の揺れが彼女のクールな表情を際立たせる。
だが、ローリーは止まらない。
「思いつきじゃないよ! 今、ウジガミは『俺は思いつきではない』って言った! それって僕への嫌味! 僕は嫌味を言われた本人だからわかる! 絶対に、ウジガミは僕を悪く言っている!」
ローリーがウジガミに指を突きつけ、陽光の揺れがその指先を照らした。石畳の響きがその声を広場に叩きつけ、爽やかな風がその怒りを掻き立てる。
「……お前」
ウジガミがローリーを睨みつけ、木々のささやきがその声を冷たく包んだ。陽光の揺れが彼の鋭い目を映す。
「なんで、お前は僕に嫌味を言った!? 答えてみろ!?」
ローリーが叫び、石畳の響きがその声を力強く響かせた。爽やかな風が彼の燃える目を締める。
「ふ〜ん……これは思いつきではなさそうね。面白いじゃない。二人は暫く話し合ってよ。」
シマが笑みを浮かべ、陽光の揺れがその笑みを輝かせた。木々のささやきがその声をそっと運び、石畳の響きが集会所の空気を締める。
(やっと彼女が僕に向いてくれた……彼女が僕を見てる……!)
ローリーの胸が高鳴り、爽やかな風がそのときめきを軽く揺らした。
だが、同時に彼は思った。
(あれ……? でも、僕が勝ったら、この村は滅んでしまうんだよね……? 彼女は村人なんだよね……? あれ……?どうしたらいいの……?)
陽光の揺れが彼の混乱した目を映し、木々のささやきがその葛藤をそっと締めた。




