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狼のターキンと狼のカール

ヴァルハラゲート城塞都市は、神々の加護を受けた鉄壁の要塞だ。そびえ立つ黒曜石の城壁は、朝の陽光に鋭く輝き、どんな刃も通さぬ硬さを誇る。都市の中心には広大な広場が広がり、巨大な噴水が水晶のように澄んだ水を天に舞い上げる。市場では商人の叫び声と馬車の軋みが響き合い、色とりどりの布や香辛料が所狭しと並ぶ。街の四隅には、甲冑をまとったヴァルハラ騎士団が巡回し、槍と剣の金属音が空気を切り裂く。


この都市は、幾多の狼が挑み、ことごとく散った伝説の地。歴史の重みが石畳に刻まれ、どんな策略も、どんな牙も、この神聖な門を越えることはできない。ここはどんな狼でも滅ぼす事は不可能だ。


しかし、そんなヴァルハラゲート城塞都市に、ま〜たアイツがやって来た……


「ドカンと参上! この村を平和に導く英雄!我が名は占い師、ターキンなのだ!」


あぁっ、ちょっと待ってくれって……もう……

ターキンは何故か、この都市に一人で乗り込んでくる。そして毎回、すぐに城壁の外にポイっと追い出されてまいる。


でも、そんなターキンのチャレンジ精神が実ったのかな?

なんと今回はヴァルハラゲート城塞都市の住人たちが、くじ引きで狂人と狼役を決めたのだ。

狂人役はエドガー、狼役はカール。

ターキン、今回は一人じゃないぞ!


「ターキンはチョコレートが大好きなのだ! だから、チョコを占ったのだ! そしたら、なんと大当たり! チョコは狼だったのだ!」


ターキンが集会所の広場で叫び、噴水の水音がその声を響かせた。朝の陽光が彼のキラキラした目を照らし、民の笑い声がその笑みを掻き立てる。


なんと、ターキンは占い師を騙る作戦に出た!

凄いぞ、ターキン!これは成長だ!


「えっ? ターキン占い師じゃないでしょ? 私が占い師だよ? 私の結果はミカンさんが白だよ。」


ユキノが手を挙げ、朝の陽光が彼女の冷静な目を映した。市場の喧騒が彼女の声をそっと運び、噴水の水音が集会所の空気を締める。


「え〜っと、俺が占い師だ……俺の結果はリンゴが白だ……」

エドガーが気まずそうに声を上げ、噴水の水音がその声を震わせた。民の笑い声が彼の気まずい表情を和らげ、朝の陽光がその顔をぼかす。


エドガーがなぜ気まずそうなのかは、もう少し物語を見れば分かるだろう。


「よし、チョコを追放するのだ! いつものターキンのように騎士団兵さんに城壁の外にポイっとされるのだ!」


ターキンが意気揚々と宣言し、朝の陽光がその拳を照らした。噴水の水音がその声を広場に響かせ、民の笑い声がその勢いを掻き立てる。


霊能者のミカンが気まずそうに口を開いた。


「えぇ〜っと……これってターキン追放からだよね……? 私の進行間違ってない……?」


噴水の水音が彼女の声をそっと包み、朝の陽光が彼女の困惑した目を映した。

市場の喧騒から「合ってる」「大丈夫」との声が上がり、民の笑い声がそのざわめきを和やかに締める。


「ちょっと待つのだ!? な、な、なんでターキンの追放からなのだ!? ターキンは狼を見つけたのだ! 狼をやっつければ、皆ハッピーになれるのだ! しっかりするのだ!」


ターキンが冷や汗を流しながら叫び、噴水の水音がその声を広場に叩きつけた。朝の陽光が彼の震える手を照らし、民の笑い声がその焦った目を包む。


「えっと、だってこれって、チョコちゃんを追放して狼だった場合、残りの狼は、ターキン、ユキノ、エドガーの中に一人だよね? だから、占い師を全追放する事になるよね?」


ミカンが自分の頭を整理するように語り始める。朝の陽光が彼女の目をぼかした。市場の喧騒が彼女の声をそっと運び、噴水の水音が集会所の緊張を締める。


「それでいいのだ……! チョコを追放して、後は占い対決すればいいのだ! ターキンは負けない! ターキンは必ず勝ってみせるのだ!」


ターキンが拳を握り、噴水の水音がその声を力強く響かせた。朝の陽光が彼の燃える目を照らし、民の笑い声がその決意を和やかに包む。


「でも、チョコちゃんが村だった時って、ターキンが偽ってわかるだけだよね? ユキノと、エドガーのどっちが本物かはわかんないよね?」


ミカンは頭の整理を続け、市場の喧騒がその声を静かに運んだ。朝の陽光が彼女の困惑した表情を映し、噴水の水音が集会所の空気を締める。


「チョコは狼だから、そんな事にはならないけど……もしも、そうなった場合は、ターキンを追放したらいいのだ!」


ターキンが冷や汗を流しながら答える。朝の陽光がその震える笑みを照らした。


ミカンは自分を落ち着けるように淡々と続けていく。


「これって、最初にチョコちゃんじゃなくて、ターキンを追放して、私がターキンの霊結果を確認するでしょ? それでターキンが白だったら、ターキンは真占いか狂人占いかの二択になるよね? だ、大丈夫……? 私間違ってない?」


噴水の水音が彼女の声をそっと包み、朝の陽光が彼女の困惑した目を映した。

民の笑い声が「合ってる」「大丈夫」と響き合い、市場の喧騒がそのざわめきを和やかに締める。


「それで、ターキンが白結果だったら、チョコちゃんは1/2で狼だから、占い師全員の追放をしていく間にチョコちゃんの話を聞けばいいんだよね……? これでいいんだよね……? 合ってるよね?」


ミカンが周囲に確認し、朝の陽光が彼女の目をぼかした。噴水の水音がその声を静かに運び、民の笑い声が集会所の空気を軽く揺らす。


「うん。私はそれでいいよ! だって、ターキンは偽物の占い師だもん!」


ユキノが元気良く答え、市場の喧騒が彼女の声を力強く響かせた。朝の陽光が彼女の明るい笑みを照らし、噴水の水音がその勢いを締める。


「俺は……まぁ、その……反対する理由はないな……俺にとってもターキンは偽占いだし……」


エドガーが口籠りながら答え、噴水の水音がその気まずい声を震わせた。民の笑い声が彼の表情を和らげ、朝の陽光がその顔をぼかす。


「じゃあ、私は占い師達が順番に追放されていく中、皆の質問に答えたり、その質問の中から狼を探せばいいんだよね?」


チョコが確認するように問い、市場の喧騒がその声をそっと運んだ。朝の陽光が彼女の真剣な目を映し、噴水の水音が集会所の緊張を締める。

民からは「そうそう」「最終日まで頑張れよ」と声が飛び、風のざわめきがその応援を響かせる。


「ま、まぁ……チョコはそういった感じで『第一容疑者』のような扱いになるな……だが、それもターキンで黒結果が出たら、第一容疑者から外れる事になるがな……」


エドガーが気まずそうに言い、噴水の水音がその声を静かに包んだ。朝の陽光が彼の気まずい表情を照らし、民の笑い声がその言葉を和やかに締める。


その言葉にターキンの顔が青ざめた。


「ちょ、ちょっと待つのだ……!? なんでターキンがまたポイされるのだ!? チョコは名前の通り、真っ黒! これ、ブラックチョコレートなのだ!」


ターキンが叫び、噴水の水音がその声を広場に叩きつけた。朝の陽光が彼の冷や汗を照らし、民の笑い声がその焦った目を包む。


「でも、皆がターキン追放で大丈夫って言ってるし……ねぇ……?」


ミカンがもう一度周囲に確認し、市場の喧騒がその声をそっと運んだ。朝の陽光が彼女の困惑した表情を映し、民が頷く声が噴水の水音と混じる。


「わ、わかんねぇだろ!? 誰にだって間違いはあるだろ!? 案外、これ皆して判断が間違ってるかしれねぇだろ!?」


そこに突如、カールが割って入り、風のざわめきがその声を力強く響かせた。朝の陽光が彼の勇気ある目を照らし、噴水の水音が集会所のざわめきを掻き立てる。


うん。きっとカールも見てられなくなったんだね。

ヴァルハラ城壁都市の皆さんって優しいね。


「そ、そうなのだ! 流石、カール! カールだけにはターキンの想いが伝わってるのだ! カールだけは仲間なのだ! カールこそがターキンの心の友なのだ!」


ターキンが嬉しそうにカールを眺め、噴水の水音がその声を広場に叩きつけた。朝の陽光が彼のキラキラした目を照らし、民の笑い声がその勢いを和やかに包む。


「……それって、ターキンとカールが狼の仲間って事? 明日、カール占ってみようかな?」


ユキノが呟き、市場の喧騒がその鋭い声を静かに運んだ。朝の陽光が彼女の目を輝かせ、噴水の水音が集会所の空気を締める。

その言葉にカールは目を丸くし、エドガーは頭を抱えた。


う〜ん、今日のターキン、頑張ってたけどねぇ……?

まぁ、これ以上は見てられないから、時間を飛ばすよ……!?


「何故なのだぁ!? 何故ターキンは二日目の朝日を見れないのだぁ!?」


ターキンは騎士団兵に両腕を担がれ、じたばた暴れながら叫び、黒曜石の城壁の外へポイっと放り出された。市場の子供たちが「ターキンまたねー!」と手を振って見送り、朝の陽光がその姿を照らし、噴水の水音がその声を遠く運んだ。


「えっと、どうしよう……ターキン、いなくなっちゃったけどゲームは続けた方がいいのかな……?」


ミカンが周囲に確認し、噴水の水音が彼女の声をそっと包んだ。朝の陽光が彼女の困惑した目を映し、民の笑い声がその言葉を和やかに締める。


「いや、もういいよ……ギブアップ。俺が狼だよ……今日はターキンの25回目のパーティだろ? ターキンが拗ねて帰らないうちに迎えに行ってやろうぜ。

カールが両手を広げながら言い、市場の喧騒がその声を力強く響かせた。朝の陽光が彼の笑みを照らし、風のざわめきがその言葉を締める。


「ちなみに、バレてたと思うが俺が狂人だ。もう、ゲームは中止でいいだろう。皆でターキンを迎えに行こう。」


エドガーも笑い、噴水の水音がその声を軽く響かせた。朝の陽光が彼の穏やかな笑みを照らし、民の笑い声がその提案を和やかに包む。


今日はターキンのチャレンジ二十五回記念パーティだ。皆が揃ってターキンを迎えに行くため、城壁の外へと向かう。


美味しい料理が用意されてるぞ!

なんだかんだでよかったじゃないか、ターキン!


これが無敵のヴァルハラゲート城塞都市だ。

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― 新着の感想 ―
やっぱり何回見てもターキンはおもしろいですね!!! ターキンというか、ターキンに対し暖かく接するヴァルハラゲート城塞都市のみなさんと突っ込みを入れてる星狼さんがいてこそ成立する面白さです!!! 「人間…
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