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真夜中 2:00

作者: さくやん

最近私は寝付けがよくない。

数か月前に初めて社会人となった私は一人暮らしで毎日を過ごしている。

初めてということもあり、ストレスが溜まっているのだろう。

今の会社はブラック企業とまではいかないが、かなりの労働が強いられる。

会社の先輩が言うには、サービス残業が当たり前になってくるよここで働いていると。

私はサービス残業が当たり前にあるのかこの会社は......と思いながら働かなければと思い働いている。

これならストレスが溜まっているのも当然だなと思った。

ある日私は、変な時間に目を覚ましてしまった。時計を見たら2:00だった。

次の日が休みだったため、早めに寝ようとしたがいつも遅く寝ることに慣れてしまっている私はこんな時間に起きてしまった。

早く休もうとした私は、目を閉じ寝ようとした。

すると、どこからか「ちりん」と音がした、それも何回も。

はじめはゆっくりと音が鳴っていたが、次第に風が吹き荒れているような激しさで鳴っていた。

疲れがたまっていた私は、近所に迷惑がかかるな、謝りに行かなきゃと思っていたが脳が起きていったとき私はこの音について考えてしまった。

まず、私の部屋には音が鳴るようなものは無い。時計はアナログのものを使っているが、こんな時間になったりしない。

この音は風鈴の音に近かった。

しかし、私の部屋にそのようなものは無い。

いろいろ考えているうちに、私の近くに何かがいるような気がした。

幽霊?それとも何かが私をどこかに連れて行こうとしている?

私はそう考えると、安心した。

何かが私を連れて行ってくれるなら私はとてもうれしいなと。そんなことを思っていると音がやんでしまった。

恐怖とかそんな感情は湧いてこなかった。

ただただ、そんなことが起きるんだなと思いながらその日は寝てしまった。


この話を同僚の山崎さんに話した。

すると、山崎さんは鈴が鳴った回数に意味があるんじゃないと言った。

確かに、もしあれが何かを意味するならば回数は関係するんじゃないかと思い、あの日のことを思い出してみた。

鳴った回数ははっきりとは覚えていないが20回以上は鳴っていた。

私は20回以上鳴っていたと伝えると、山崎さんはその鳴った回数の年齢で死ぬんじゃない?と言われた。

私は20近くで死んでしまうのか?それならちょうどいいなと思った。

昔の私ならこんなことを言われたら怒っていただろう。

けど、今の私はそんなことを思うような元気はない。

なくなってしまったのだ。

ブラックじみているこの会社にずっといようと思っているのもその理由のひとつだ。

このまま、私が消えてしまっても誰も悲しまないだろうと。

あの回数に、数字に何か意味はあったのだろうか。

数字にもしっかり意味があるんだなと最近知りました。

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