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第2話 うつろなるもの
もしも 現実じゃないとしても
本当はここにあるから
偽物だから何もないって事はないんだ
確かな物は 確かに存在している
虚ろだらけ
器だらけ
体もない
心もない
「それって 本当に生きているっていうのかな」
虚空をさまよう記憶のかけら
虚無と親しむ思い出のかけら
手を合わせて 祈る だから 成るように
そこに 何かがありますように
そこで 何かがあれますように
私がいれば 貴方がいる
貴方がいるから 私がいる
「一人は 一人では一人になれない
二人がいるから 一人もいられる」