FILE34
俺は魔法で学園に到着した。
俺は学園の自分の教室に飛んだのだ。
しかし、それが失敗だった。
クラス中の人が俺を見てアングリと口を開けて固まっていた。
「カガリ君……」
「リュウ様…」
「カガリ…」
みんなが俺の名前を呟いて、唖然とした表情でこちらを見ている。
俺はその反応が分からず、考えてみる。
数秒後気が付く。
この学園を卒業してある程度の実力を持っていても、使えるか分からない空間魔法で現れたからだと分かった。
「あー少し、マズッたかな…」
「どうやらそのようですね」
俺の呟きにルナが反応する。
仕方が無いのでそのまま席に着く。
俺が席に着くと、ソフィー先生が我に返ったようで話だした。
「え、えーっと…カガリ君も来たようなので今日の予定と10日後に迫ったテストについて説明します」
ソフィー先生の声で全員が我に返ったようで、テストという単語を聞いて大半の人が落ち込んでいた。
ソフィー先生はその反応は分かっていたのか、気にした様子はない。そして、そのまま予定を話だした。
「今日は数人休んでいますが、予定に変更はありません、2時間の魔法学その後に2時間の実習お昼を取り、その後に2時間の戦闘訓練です。それから、10日後のテストは実技と筆記をテストします。筆記は歴史と魔法学などです。実技については当日発表されますのでそのときまで楽しみにしておいてください。これで、連絡を終わります。カガリ君は後で付いてきてください」
最後のソフィー先生のお呼ばれは分かっていたので、返事をして教室から出て行く。
当然のようにルナも付いてきている。そして、その後ろにいつものメンバーのクリス、アリス、カーラ、フローラ、アランが付いてきている。
ソフィー先生の後についていくと、学園長室に着いた。
「ソフィー・カミュー・ストナーです」
ソフィー先生はそういうと、ドアを開けた。
「いらっしゃい。カガリ君♪」
シャルロット学園長が笑顔で出迎えた。
後ろについてきていた、クリスたちは当然の如く部屋に入ってきた。
そして、俺たちはシャルロット学園長の一言に驚愕した。
「あの子たちなら国外追放になったから♪安心してね♪」
その一言にオレは困った。
「えーっと、シャルロット学園長…それは幾らなんでもやりすぎだと…」
「そうかなぁ~?けどねぇ~魔法ってのは危険だからこの学園では許可無く攻撃魔法を使用した場合はやさしくて反省文だけど、悪ければ国外追放ものなのよね♪」
「それなら、オレも使いましたけど?」
「それは大丈夫よ♪だって、正当防衛だからね♪正当防衛は過剰なことをしなければ許されてるのよ♪じゃないと自分を守れないでしょ?」
「はぁ…そういうことですか…まぁ、わかりました。あの人たちには悪いですが、気にしないことにします」
「ええ♪それでいいわよ♪」
シャルロット学園長は笑顔で答える。
「それで、他にも何かいいたいことでもあったんでしょうか?」
オレはシャルロット学園長がそれだけのために呼ぶとは思っていなかった。
「ううん。別にないわねぇ~。あ、しいて言うなら、ランクも決まったし依頼受けて見ない?ってことくらいかな?」
「依頼…ですか?」
「そう♪依頼よ♪リュウ君はSSSだから全部のランクの依頼が受けれるわよ♪」
シャルロット学園長は笑顔で答える。
しかし、オレは首をかしげていた。
「あら?リュウ君?どうかしたの?」
「いえ…えーっと…オレ依頼っていまいちわからないんですが…」
「「「えっ!?」」」
アラン、アリス、カーラ、フローラは声を上げて驚く
「ダレでも知ってることを知らないって…なんでだ!?」
アランがオレに尋ねる。
「えーっと…」
シャルロット学園長は何かわかったような表情を浮かべた。
「………その子達に話すのに良い機会じゃないかしら?」
そういって、後ろに居たクリスたち一行を見た。
つられてオレもクリスたちを見た。
どうやら、クリスとソフィー先生は何が言いたいのかわかったようだ。
しかし、他のアラン、アリス、カーラ、フローラは何がなんだかわかっていない様子だ。
オレは決心して、4人に話すことにした。
「実は…アランたちに秘密にしてたことがあるんだよ」
「ん?どういうことよ?依頼のことを知らないこととどういう関係があるんだ?」
「待ってくれ、今から説明するから」
「あ、ああ」
「実は俺は……異世界から来た人間なんだ…」
俺が打ち明けると、シーンとしていた。
「ハハハハハハ!!!何いうかと思えば異世界人って…ハハハハ!!!ありえないだろ」
アランが笑いながら同意を求めるが…クリスが言った。
「いいえ。本当のことよ。リュウは異世界人よ。だから規格違いの力を持っているのよ」
クリスが言うと、アラン、アリス、カーラ、フローラは口を開けて驚いた表情をしていた。
「「「「ええええええええええええええええええええ!!!!!」」」」
4人の声が学園長室に木霊する。