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俺の幼馴染達が最強すぎて俺にはどうすることもできないのだが  作者: 嵐山 紙切
第6章 一斉攻撃

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第43話 サヨ戦

 一部の武家は国外へ出ることを渋っていたが、国内に倒すべきものがあるとなるとすぐに返事をして協力をした。とくに、強力な力を持っていた武家である来栖家は日和見を行っていた詫びとしてサヨに家宝を献上した。それは一対の刀。


「よろしいのですか?」

「ぜひ、この度の戦にてお使いいただきたく」


 サヨは鞘から刀を抜いた。それは黄金色に輝く2つの剣。


「わかりました。ありがたく使わせていただきます」


 ◇


 竜族の島国に有る石の周りには大量のオートマタが配備されていた。おそらく人の少ないここを倉庫の用に扱っていたのだろう。オートマタの数は全部で約10000。竜族はその半分に満たない。


「少ないですね」


 サヨはオートマタを見下ろして言った。


「黒竜家、赤龍家、変異し私とともにオートマタを焼き尽くしなさい」

「はっ!」


 彼らは人型からドラゴンの姿に変異した。

 サヨを筆頭に空を飛び、オートマタの軍勢を襲う。

 彼らは一斉に口を開き、

 火を吹いた。


 ドラゴンの炎は特殊である。それは魔法ではない。口内から噴出する分泌液に着火することで炎を出している。すなわち、ただの炎だ。


 魔力は関係ない。


 外側をミスリルという対魔法金属に覆われていても、所詮、中身はただの人間の死体であるオートマタ達はすぐに燃えだした。慌てふためきもしないそれらは、焼死体がそうであるように皮膚が引っ張られ、腕を曲げた姿勢で倒れ込んでいく。


 サヨは炎の中で地面に降り立つと人型に戻り、倒れゆくオートマタを横目にスタスタと石の方へ歩いていく。彼女の側近たちも同じ用に人型に戻り、サヨの後をついていった。


「これがそうですね」


 サヨは言うと、一対の刀を抜いた。

 ヒヒイロカネ。

 ミスリルが魔法に対し最強の金属だとすれば、ヒヒイロカネは物理最強。

 故に、


「切ります」


 サヨは飛び上がると回転し、紫色のミスリルを切っていく。切ったそばからミスリルは塵となっていく。石が半分になったところで、サヨは着地した。


「こんなものですか? 破壊しがいが……」



「てめええええええ!!」



 カミラのところから危機を感じて転移してきたユキハルがバリスタを5つ一度に発現させ、サヨに向かって発射する。


「他愛もない」


 側近たちは二人で一つの矢を、

 刀でそらした。

 それた矢は地面に突き刺さる。

 一本だけ捉えそこねた矢がサヨに飛んでいく。サヨは2つの刀を手首を返して高速で降る。飛んできた矢はヒヒイロカネの刀に触れた瞬間塵と化した。


「あなたもこうなりたいですか?」


 サヨはユキハルを睨んだ。


「私はあなたを殺します」


 サヨはまた飛び上がり、石を塵へと変え始める。


「やめろ……うっ」


 ユキハルはまた胸を抑えた。それはカミラが石を破壊した瞬間だった。


「クソ、くそおおおおおおおおおおお!!! 最後の石は破壊させない。あのクソ男と糞女にはな。ただの人間に何ができる!」


 ぎゃははと笑いながら、ユキハルはクローゼットの中に消えた。

 サヨは最後の一太刀で石を完全に破壊した。

 ふう、と息をつくと、サヨは空を見上げた。


「ハル、頑張って」

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