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「あー、またあそこ行くのか。あんまり気が進まないなぁ…。」

「何かありましたの?」

「ちょっと絡まれたんだよな。」

「あのゴミ達にまた絡まれるとなるとうんざりしますね。」

シェリーの顔は既に嫌そうだ。まぁあの絡み方は嫌だよなぁ。

まぁレイがいるなら絡んでくることもないだろ、顔はしれてるだろうし。

「それじゃあ一緒に行ってくれるか?」

「大丈夫ですわ、行きましょう。」

レイと一緒にいることで公爵との関係がバレるかもしれないが今更だな。

普通に城の中に帰ってるしな。

「次あったらボコボコにしていいですかね?」

「やめてさしあげろ。」

腕を鳴らしながらシェリーがそんなことを言う。怖いんですけど。

そういえば銀がずっと喋ってないけどどうしたんだろ。

見てみると普通に寝てた。流石に退屈だったか。

「おい、銀。行くぞ。」

「はっ!はい、主様。」

「話聞いてた?いやまぁほぼ茶番だったから聞かなくてよかったんだけど。」

「すいません…、ついお腹いっぱいになって日差しがいい感じに…。」

確かにいい天気だしな。銀にはあんまり関係のない話だったから尚更か。

「まぁ今から冒険者ギルドいくからそのあいだに説明するからな。暇つぶしと確認も兼ねて話すぞ。」

食堂から出て冒険者ギルドを目指す、まぁなんだかんだいって公爵には世話になってるからな。俺の力になれることなら協力はしたいな。


城から出て広場の方にいくと確かに結構大々的に準備してるな、スクリーンにつかう用の水晶とか露店が少しずつ出来てる。

「あの公爵適当すぎんだろ、もうかなり舞台出来てるじゃねぇか。」

「前に聞いたときは当てがあるって自信満々に言ってましたからね、もう誘った気になっていたんですわ。きっと。」

朝なのでそれほど人はいないが子供が走り回ってるのが見える。俺たちの戦いなんて見ても楽しいんだろうか。

いやでも男の子は楽しいかもしれんな、実写の映画見てる感じなのか。戦ってるこっちとしてはあんまり見て欲しくないけど。

広場を通り抜けて冒険者ギルドの前につく、軽く気配を探ってみるがロビーっぽいとこには受付の人しかいないっぽいな。

「ごめんくださーい。」

そういって扉をあける。前にいた受付の人がまた今日もいた。

「あら、この前はごめんなさいね。今日は両手に花なのね。」

申し訳なさそうな顔をするがすぐに営業スマイルに変わる。確かに花なんだけどトゲしかねぇぞこの花共。

「ギルドの人に頼めば基本的なのはすべて揃えてもらえますわよ。そこにちょっとずつ自分にいるものを足していく感じですわ。」

「なるほどな。」

レイが説明してくれる。基本セット+自分でいるものって感じか。

「すいません、迷宮に潜るんですけど…。」

「あぁ、ついに冒険者らしいことするのね。この間から一回も来なかったからあれで嫌になって活動しなくなっちゃったと思ってたわ。」

「あれくらいじゃへこたれないですよ。別に何かされたわけでもないですからね。」

「それなら安心だわ、じゃあちょっと待っててね。」

そういって奥に入っていく受付の人。ここは任せていいな。

しばらくすると受付の人が袋をもって戻ってくる。

「はい、これが基本的な迷宮でいるものね。中身の説明聞く?」

「お願いします。」

頷くと受付の女の人は袋の中身を出していく。

水筒、保存食3日分、ロープ、小型のスコップ、魔石を使ったランプ、布、毛布。

こんなもんだ、案外少ないな。魔石のランプは、魔石をセットしてそこから魔力を吸って火がつくらしい。使い切ったら魔石が消えるが魔石はあるから重宝しそうだ。まぁ魔法使えばいいだけだけど。

「こんな感じよ。他に何かいるものある?」

「んー、別にないかなぁ。レイ、なんかある?」

「リードなら大抵自分でなんとか出来ますから何も浮かばないですわね。」

「ならいいか。じゃあこれください。」

「はい、銀貨20枚よ。」

お金を払い袋を受け取る、これ俺だけでいいんかな。シェリーと銀も買っといたほうがいいかもしれんな。

いやでもこいつら食べなくても死なないし、銀は宝物庫ないからな。袋もったままとか嫌だろうし、銀に至っては背負い込むことになるから邪魔だな。

「シェリー達もいるか?」

「「いらないです。」」

一応訊いてみたがやっぱりいらなかった。まぁ必要にはならんだろうな。

「それじゃあ、ありがとうございました。」

お礼を言ってそそくさと外に出ようと扉の方にいく。

すると向こう側から扉が開いた。

なんか見たことあるような顔が扉を抜けて入ってくる。

「お、この前のガキじゃねぇか。…なんだ?今日は両手に花か?」

「おい、やめておけ。…すまんな。この前はクランの者が迷惑をかけたようで。」

前の男達と一緒にそこそこイケメンが冒険者ギルドに入ってくる。

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