表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/317

53

レイの訓練を適当に終わらせ、次は新米兵士たちの訓練だ。

昨日と同じように休憩中に教官が話しかけてくる。

「今日もお願いしますよ、先生。」

「先生はちょっと照れるな…。」

「満更でもないくせに。」

シェリーは黙ってなさい。


「では今日はちょっとルール決めてやります。」

新米兵士たちの前に立ちそう言う。

「まずは大きな丸を書きます。」

そういってシェリーに蔦を伸ばしてもらい円を書いてもらう。

「次に障害物を適度にばら撒きます。」

【ストーンボール】で歪な岩を作り適当にばら蒔く。

「そしてこの円の中に皆さん入ってもらいます。」

ぞろぞろと円の中に入っていくが売られた子羊みたいな目してるのが気になる。

「そして私がここから魔法を打ちますので障害物を使って避けてもよし、そのまま避けてもよし。ただし、障害物に隠れて終わらないように障害物に対してはぶっ壊していきます。」

全員こちらを向いて見てくる。目が死んでる。

「最終的には障害物はなくなりますが基本的に人には無害の水魔法を使います。当たっても濡れるだけで済みます。」

歓喜の声があがる。おいおい、どれだけ俺残酷な人になってんだ。いやでも魔法になれてない奴に魔法ぶっぱしてた悪魔だもんな、そうなるか。

「でもそれじゃ当たっても痛くないので一番濡れてた人には何か罰ゲームでもします。」

歓喜の声が止まる。教官も頷いてこちらを見てるので賛成だろう。

「終わってから罰ゲームは決めるので、皆さん頑張ってください。」

ニコリと笑顔を作って水の玉をポンポンと頭上に浮かべる、慌てて逃げ回る兵士たち。

「円から出た時点で銀が吹っ飛ばして戻すので、では初め!」

銀が円の外で待機している。初めの合図と共に水の玉を飛ばす、早くもなく遅くもない速度で。

前ので慣れたのか流石に後ろ向いて逃げ回るなんてことはなく、ちゃんとみんな水玉を見ながら避けたり当たったりしてる。

「これならいいだろう、緩急はつけてくから気をつけてねー。あと、そこに隠れてるのバレてるからね。」

そういって障害物の一つを威力ありの【ファイアーボール】で吹き飛ばす。中から驚いた顔した兵士が出てくるのでそこに水玉を数発ブチ込む。

バレてないと思ってたのかよ…。

「こんな風にやってくんで、あくまでも障害物は態勢を整えるために使ってくださいねー。」

そういって水玉をどんどん飛ばす、遊び感覚なのでまぁそのうちなれてくれるだろう。


「はい、終わり。お疲れさまでした。」

そういって最後の障害物をぶっ壊す。30分くらい続けてたのでみんな泥だらけで擦り傷だらけだ。

魔法には威力はないが水のせいで足場が悪くなり避けるときに転んだりしてるからだ。

「これじゃ誰が一番当たってたのかわからんな、どうします?」

「…連帯責任ってことにしましょうか。」

そういってにっこり笑う教官。みんなさっきまで結構楽しげに泥遊びしてたのに今は絶望的な顔だ。

「そのあたりは教官に決めてもらうとして、汚れ落とすので集まってくださいねー、ついでに治療します。」

そういって兵士を集め、雨をふらせ汚れを落とし、ついでに治癒魔法をかけて細かい傷を治す。小さい傷でもこの時代じゃバイキン入ってはいさよならってパターン多そうだしな。

「はい、ではこれで私の訓練は終わります。しばらくはこんな感じの訓練をして慣れてきたら次に進んでいくのでそのつもりでー。お疲れさまでした。」

「「「「お疲れさまでした!」」」」

最後の挨拶は元気がよくてよろしい。教官に引き連れられて兵士たちが戻っていく、罰ゲーム何にするんだろ。また今度訊いてみよう。

「よし、じゃあレイの特訓いってみるか。」

「なぜか今日は適当な気がするのは気のせいですか?」

「昨日と一緒の訓練だろ?気のせい、気のせい。」

「そう…ですわね…。」

そうやろ。そのあとの訓練も普通に終わらせる。

さぁ次はごはんだ。


汗を流し、美味しいご飯も終わり部屋に戻る。

「さて、明日は鍛冶屋を見てみようと思うんだけど、どうだろうか?」

ベッドに腰掛けながらシェリーと銀に話しかける。

「別に反対の意見なんてないです。」

そういいながら大人シェリーはベッドに座りつつこちらににじり寄ってくる。

「我も主様の意見に従います。」

銀はソファーがお気に入りなのかいつもいる気がする。そこで毛づくろいしてる。

「じゃあそういうことで。」

シェリーを押しのけつつ布団に入り込む、最近眠るの早い気がするけどいいか。

他にやることないしね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ