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シェリーの頭にチョップをかまし引き剥がす。
「調子乗るな!」
「あぁん、マスターのいけずぅ。」
艶っぽい声出すんじゃねぇよ。
「ほら部屋にもどるぞ。」
レイに挨拶をして部屋に足早に向かう。これ以上シェリーの相手してられんわ。
部屋に帰ると流石にもう魔法はとけてた。扉をあけて中にはいってベッドに飛び乗る。
「お腹いっぱいになったら眠くなるなー。」
「添い寝でもしましょうか?」
まだ大人版なシェリーが隣に飛び込んでくる。
「あぶなっ!もう戻れよ。」
「こっちの方がマスターの初々しい反応が見れて楽しいんで。」
そう言いながらこっちににじり寄ってくる。
「こっちくんな!」
「また照れちゃって、もう。」
「主様達はラブラブですねー。」
銀がそういいながらソファの上でくつろいでる。
「やっぱりそう見える?ですってマスター。」
「銀もくつろいでないで助けてくれよ。」
グイグイとくるシェリーを押しながらそう言う。
「もうしらん!俺は寝る!」
布団に包まってシェリーから体を守る。
「あーぁ、引きこもっちゃった。」
「明日は朝から街めぐるんだからお前らもさっさと寝ろよ!」
そう声をかけて布団に潜り込む、シェリーの相手してると色々危ない。
朝にパチリと目が覚める。
横を見るとシェリーがまだ大人のまま添い寝してた。このまま思いっきりデコピンしてやろうか。
やっぱこうしてみるとシェリーも綺麗だから困る、しかもバインバインだし。
布団から抜け出す、銀が気配を感じてか起きる。
「おはよう、銀。」
「おはようございます、主様。」
窓の前に行き窓を開く、朝日が眩しくていい感じだ。
「…あら?マスターは?」
「はいはい、おはよう、シェリー。」
「おはようございます、マスター。」
シェリーが起き上がる。シェリーの服装がワンピースっぽいやつなんだけど結構きわどい感じでなんか溢れそう。
これ以上は危険なので窓の外を見る。朝早いのでまだ誰も庭にはいなかった。門の方には兵士がいたけど。
「よし、ちょっと運動しておこうかな。」
そのまま窓から飛び出して庭を全力で走ったりして汗を流す。多分他の人には残像が見えてる。
ついでに無魔法を使って空を飛びながら屋根の上登ったりして魔法の調子も確かめる、まぁ調子悪い時なんてないけど一応ね?
窓からまたなんかやってるみたいな顔してるシェリーがいる。銀も窓から飛び出して軽く庭を走ってる。
「シェリーもやればいいのに。」
「私はほとんど飛んでますから。」
お断りされる、まぁその格好で走り回られたら見る場所が固定されそうで困る。
そういえばお風呂ってか水浴び場の場所聞いてなかったな。
軽く気配を探り城の中を掃除していたメイドを見つける。場所を聞き汗を流すことにする。
「水浴びるとこの場所聞いたけどどうする?」
部屋に戻りシェリーと銀に聞く。
「浴びたいですねー。」
「我は別に…。」
「はい、決定。」
銀も強制的に参加、シェリーはそのままで浴びるのはまずいけどしらん。
廊下を歩いてその場所にいく。
一応庭の一角にそういう場所があるそうだ、基本的に真ん中に水場があってそこから水くんで浴びるだけらしいけど。
「おう、ここだここ。」
それなりに敷居があってそこの中らしかった。
「誰かいますかー?」
一応声をかけてから中に入る、誰もいないようだ。
「はい、じゃあシェリーは戻って。」
「え?別にこのままでもいいですよ?」
「水鉄砲で消し飛ばすぞ。」
「しょうがないですねー。」
そういって元の姿に戻る。やっと戻ってくれたわ。
服を脱ぎ全裸になる、開放感やばい。
「あらあら、マスターのマスターが…。」
「今更隠す仲でもねぇだろ。」
そういって三人巻き込むように水魔法で雨を流す。しばらく浴びてなかったからすごく気持ちがいい。
「この姿だと雨つぶ痛いんですけど。」
「そこの桶使って風呂でも作れば?」
「ナイスアイディア!水くんでー。」
「はいはい。」
桶に水を汲む、そこにシェリーが飛び込む。うわー気持ちよさそう。
「はい、銀はこっちきて。」
そういって銀をこっちに連れて上から水をガッツリ被せる石鹸みたいなのあれば使うんだけどな。街で見かけたら買おう。
宝物庫から布を出し体をゴシゴシと洗う、結構垢がとれるな。
「マスターきたなーい。」
「うっせ、これぶつけんぞ。」
布を振りかぶる。遊んでる場合じゃないな。
一通り水浴びをしてそこから出る、さあ次は朝飯だ。




