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「そういえば俺ら飯ってどうするんだろ?」

帰り道にレイに訊いてみる、正直昨日から食べてないの忘れてた。

「お父様は用意するって言ってましたけど、勝手に食堂の方へいけばあるんじゃないですの?」

適当すぎるだろ。まぁお金持ってないし選択肢がないわけだけど。

「ふーん、そんなもんなのか。そういえば魔石って売れるの?」

「売れますわよ?冒険者ギルドに持っていけば買い取ってもらえるはずですわ。」

そういえば宝物庫に魔石入ってるんだよな、それ売って金作るか。ついでに冒険者ギルド見れるしな。

「んじゃ明日は冒険者ギルドいくか、興味があるしな。それで昼食は街で何か食うか。」

シェリー達にそういう。

「わーい、私いっぱい食べるー。」

「お肉がいいですね。」

おう、なんでもおごってやるよ。魔石のお金しだいだけどな、足りなかったらなんか作って売るか。


もう時刻は夕方くらいだ。日が沈んでる。

なんだかんだいって結構時間たってたんだな。

レイも一緒に夕食を食べるみたいだった。案内されて食堂に向かう、かなり立派な食堂に連れて行かれた。

「こんなとこで食うの?これってお偉いさんたちが集まって食べるようなとこじゃない?」

大きなテーブルにたくさんの椅子がある。そのままここで会議出来そうだ。

「いつもここで食べてますわよ?」

これが格差社会か…、ともいつつも椅子に座る。シェリーは机の上に立ってて銀は俺の横にお座りしてる。

「…これだと少し行儀が悪いですね。」

そういってシェリーが姿を変えて大人シェリーになり俺の隣に座る。

ちょうど、シェリー、銀、俺。その向こう側にレイといった具合だ。

「夕食をお願いしますわ。」

「かしこまりました。そちらの方たちはどういたしますか?」

部屋にいるメイドにレイが声をかける。

「銀とシェリーは何がいい?」

「私は甘いものならなんでも、果物とか。」

「お肉が食べたいです。焼いてなくても焼いてあってもどっちでもいいです。」

「だそうだ。大丈夫か?」

「はい、お客様ですから。公爵様直々に丁寧に対応するようにと言われておりますので。」

国滅ぼされたらかなわんからな。あの一言が効いててよかったわ。

「んじゃ遠慮せずに俺はレイと同じもので。」

「かしこまりました。」

そういって部屋を出て行くメイド。いいなメイド。俺も欲しいわ。


しばらく喋ってるとメイドが料理を運んでくる。

俺とレイは同じシチューみたいなものとパンを、シェリーには桃みたいな果物の蜜漬けを、銀には焼いたお肉の塊が運ばれてくる。

「流石にうまそうだな。」

「これは文句なしです。」

「久しぶりにちゃんとしたお肉が食べられます。」

「喜んでもらえたら嬉しいですわ。」

そういって胸を張るレイ。もう食べてる、食いしん坊め。

「俺たちも食べるか。いただきますっと。」

口々にいただきますをいい料理を口に運ぶ。やっぱりうまい、このシチューもどきはパンにあうな。

おかわりを何度かし、完全に満喫した。デザートにシェリーと同じものが運ばれてきたけどそれもうまかった。

「ふー、食った食った。」

「オヤジ臭いですね。」

「いやこうなるだろ、うまかったんだもん。」

「気持ちはわかりますわ、体を動かしたあとのご飯はおいしいですからね。」

「ほらな?レイもそういってるんだし、実質俺ら久しぶりの飯だぜ?」

「私たちは別に食べなくても大丈夫ですから、ねー。」

といいながら銀の頭を撫でるシェリー。ずるいわ。

「…リードを倒すには兵糧攻めが有効っと。」

「おい、弱点みたいなの調べてんじゃねぇぞ。しかもそれ全員に言えることだからね。」

脳内に刻んでるのか変な顔してるレイにそう言う。

「あら、弱点ならこれもありですよ?」

そういって席を立ちシェリーが俺にもたれるように抱きついてくる。

「うぉい!やめろ!」

「ほらほら。」

そういいながら俺を少し持ち上げてさらにギュッとしてくる。

「あの、本当にやめてください。色々当たってるんですけど。」

「当ててんのよ。」

「…色仕掛けもありっと。」

レイが自分の体を見ながらそんなことをつぶやいてる。バッキャロー、大人シェリーはバインバインだからあれだけどそんじょそこらの子供じゃこうはいかねぇよ。

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