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「バトルウルフだ!!!!」

「姫様、お逃げください!」

「逃げきれるわけないでしょう!」

銀の背中に乗ってマーカス達のとこに帰っていくとみんな慌てて戦闘用意してた。

「待った待った。」

慌てて背中から飛び降りる。

「…リード殿?」

マーカスが顔面蒼白でそう聞いてくる。

「用事ってこれのことだ。ちょっと使役してきた。」

「…バトルウルフを?」

「初めまして、我は銀牙と申します。銀とお呼びください。」

「私の後輩ですので仲良くしてくださいね。」

銀が頭を下げる、それだけで風圧が発生しそうだ。

「まぁそうゆうことだから。よろしく頼む。」

「わー、初めて見ましたわ!触ってもよろしいかしら?」

たくましいなレイ、使役されてるとわかるとすぐに走ってきてそんなことを言う。

「銀がいいならいいぞ。」

「我は別にいいですよ。」

「毛並みがいいですわね…。」

返事を聞いてんのかしらんがすぐに触ってるレイ。

「バトルウルフを使役ですか・・・、そんなことは聞いたことありませんぞ。」

恐る恐るマーカスも近づいてくる。ウォードも既に銀を触りに来てる。

「やっぱり?かなり強かったからさ。」

「当たり前ですよ。ランクで言えばB+に値しますからね。」

聞いてみたところ魔物にはランクがあり、冒険者ギルドがそのランクを決めているらしい。D、C、B、Aの4つのランクがあり、そこに+と-がつくので合計12個だ。

「銀。よかったな、お前ランク高いぞ。」

「はぁ…。人族の決めたことなどあてにはしてませんが…。」

関心がなさそうだ。私に傷をつけたのはあなたが初めてですよ?

「もっふもふですわー。」

「寝床にちょうど良さそう。」

レイとウォードがそんなこといってる。お前らはもうちょっと…。

「リード殿、食事はどうされますか?」

マーカスももう気にしてないようだった。

「食べる食べるー。あっ、銀はどうすんだ?」

「別に食べなくても大丈夫ですが…。」

「このサイズでは食費がかかりそうですね。」

「そうだなー、ちゃんと食べてもらいたいしな。」

「気にしなくても大丈夫ですよ。魔力さえあれば。」

「当面の目標は食費稼ぎだな。」

銀の言葉を遮るように言う。部下の体調管理はしっかりしないとな。

マーカスからサンドイッチのようなものを受け取る。

「リード殿はいつも予想できないことをやりますね。」

「そうか?魔物使いならやれないことはないだろ。」

「一人で魔物使いの実力もあり、バトルウルフに認められる程強い者なんていませんよ。」

パンを飲み込みそう答えると呆れた顔のマーカスがそう言った。

「強かったからなー。うん、俺には経験が足りない。マーカス、色々と教えてくれないか?」

「強いってものではないと思うのですが…。私に答えられることなら答えますよ。」

おし、これで騎士の知恵ゲットだぜ。マーディの剣は我流だったからな。正式なやつを見ておいて損はしないだろ。

「わたくしもバトルウルフ欲しいですわ!」

「一家に一匹バトルウルフを!」

既に毛並みの虜になってるレイとウォード。気持ちはわからんでもない、上に乗ってる時寝そうだったからな。


「さて、銀は初めてだし、これからの予定を伝えたいと思う。」

「そういえば、そうですな。具体的な案が何もなかったですな。私としたことが…。」

マーカスが頭を抱えてる。まぁ俺が無理やり言わせたようなもんだったしな。

「うちのお父様は絶対リーを欲しがると思いますわ。」

「ん?どういうことだ?」

レイが自信満々にそんなことを言う。

「…ティスカ公は少々変わってまして。」

「お父様は強い者が好きですわ。そして自分の認めた強者を部下にするのが多くて…。マーカスもそれで認められたのですわ。」

「いや、俺は別に公爵に仕える気はないぞ?」

「そこが悩みどころですな。絶対ティスカ公はリード殿を手元に収めようとします。」

マーカスがその時の事を思い出してるのか苦い顔でそんなことを言う。かなりしつこかったんだろうな。

「まぁ別に俺は公爵に会わなくてもいいんだけどな。」

「それではわたくしが困りますわ。」

「こうだもんなぁ。」

当面は困るだろうが暮らしてけないほどではないだろう。自分で何か錬金してそれ売ってもいいしな。

「ティスカ公も悪いようにはしないでしょう。いざとなれば逃げればいいのです。」

マーカス・・・忠誠心ないのか?いやあのマーカスにここまで言わせるティスカ公がある意味すごいのか。

「それで少し困ったことが、銀殿をどうしようかと…。」

「我がどうかしたか?」

あぁ、このサイズだとまずいのか。確かにバトルウルフが街とか城に行ったらパニックになるだろ。

「あー、別に銀が悪いんじゃないんだけど、街とかに銀が行ったらまずいのか?やっぱり。」

「まずいでしょう。いくら使役してるといってもバトルウルフですからね。」

「我がまずいなら外で待っていましょうか?」

「それも考えたがこれからずっとそれでやるのもダメだろ。もう銀は家族だしな。」

「主様…。」

「銀、ちっちゃくなれない?犬くらいにさ。」

「…主様。」

二通りの主様をありがとう。

「それならわたくしが乗ればいいんですわ!」

レイが素っ頓狂な事を言い出す。

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