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「二つ返事で了承でしたわい。」

「あー!」

「知ってた。」

流石ティスカ公、期待を裏切らない。

もっとよく聞いてみたら、元々ラークスがよく働いているからであって別にクフーの可愛さにやられた訳ではないらしい。

まぁ、その場にマーカスがいてクフーの事を色々聞かれたらしいが本人は喋れないし、ラークスは詳しい事知らないしで怪しさ満点だったが、俺が関わってるってわかったらもう渋々頷くしかなかったらしい。国のトップがそのへん聞くんじゃないですかね、普通。

まぁ、ティスカ公ならクフーが本当はやべーやつだってわかってて十中八九俺が関わってるからノータイムで了承。って感じだったらいいんだがなぁ、あの人どこまでノリでやってんのかわからんし。

元々、期間が短くただ預かるだけなので問題はないとのこと。

ラークスは普通に働くし、クフーは素直に言う事は聞くので問題ないだろう。メイドさん達に遊んでもらえそうである。・・・あと兵士達にちょっかい出されそうだが、後で俺がしめるので問題はなし。

「しかし、本当に預かるだけでいいのかのう?」

「んー?」

「・・・色々教える事がありそうじゃが。」

「まぁ、そのへんは気にしなくていいよ。・・・気がついたらいってあげるくらいで。」

「ぅー?」

ラークスの顔が少し苦々しいのは既にクフーがなんかやらかした説あるな。まぁ、いいんだよ。カワイイは正義やし。

てゆうかこのくらい物知ってない方が問題がないまであるな。・・・抑えてるみたいであんまり好きじゃないけど。

「まぁ、よろしく頼むよ。・・・そうそう、定期連絡で言ってなかったけど・・・。」

その時、頭の中で一つの糸が切れる感じがした。

(シェリー、報告。)

(・・・今のとこ何もないですが、村の東側ですね。・・・ちょうど先ほどまで雷風ちゃんがいた辺です。)

いきなり止まった俺にラークスとクフーが訝しげな顔をするがそれを手で止める。

「・・・すまん、ちょっと急用だ。これ、給金とあとクフーが迷惑かける分の金。」

「うん?・・・あぁ、念喋かのう。」

(すぐ戻る。警戒レベルあげといてくれ。・・・心配かけないように母さん達には内緒で。)

(・・・なるべく、早く戻ってくださいね。)

「クフー、ちょっとバタバタしちゃうけどごめんな。ラークスの言う事聞いて大人しく暮らしててくれ、時々様子見に来るから。」

「ぅー・・・?あー!」

早口になってしまうのが抑えれない。

こんな急にいなくなる予定じゃなかったので中途半端になってしまったがクフーはそれでも俺の言ったことを理解はしてくれた様だ。

「んじゃ、頼んだラークス。」

「・・・そちらも頼みますぞ。」

俺の様子が急に変わったのでラークスも何か察したのだろう、念を押すように村にいるハピ達の事を頼んだようだ。

俺は頷きながら転門石をだし、村に飛んだ。


(戻った。)

(・・・まだ動いてませんね。こっちを待ってるようですが。)

(・・・こっちでも確認した。多分あいつらだ。)

気配が曖昧でよくわからんが、村に貼った結界モドキが反応するならあいつらだろう。

転送石から早足で家に戻る。あんまり、本気で走ると村の人達が何事かと思うからな。あくまで日常感を出しておきたい。

「・・・おかえりなさい。」

「おう。・・・まだ動いてないな。」

家につくとシェリーが家の前で待っていた。

「・・・雷風ちゃんは家の守りに回しますか?」

「あぁ、陽動の可能性もなくはないしな。」

「じゃあ、一言言ってきます。」

「頼んだ。」

シェリーが馬小屋の方に歩いて行く。

「・・・あれ、リードさん戻ったんですか?」

「お、メルと・・・フランか。珍しいコンビだな。」

「メル君に森の中での動き方教えて欲しいって言われてね。・・・どうかしたの?」

メルとフランが馬小屋の方から歩いてきた。

・・・てことはさっきまであいつらがいた場所にメルとフランがいたのか。

「いや別に?ちょっとシェリーに頼みごとしに戻っただけですぐ移動するぞ?」

「・・・本当に?」

フランが俺の方に足を進めてくる。

その顔は悲しんでるのか怒ってるのか、よくわからない顔をしてる。

「いや、別に嘘はついてねぇよ?マジマジ。」

「・・・そっか。・・・嘘はついてないんだね。」

今度は明確にフランが悲しい顔をする。

「じゃあ、リー君の家にいるね?」

「あぁ、そうしてくれ。」

「・・・メル君、いこっか。」

「え、・・・はい。」

フランがよくわかってないだろうメルをつれて家に戻っていく。

「・・・どうしようもないですしねぇ。」

「まぁ、な。・・・自分でもわかってるからなんも言わなかっただろうしな。」

シェリーがいつの間にか雷風をつれて戻ってきた。

今のを見ていたのか難しい顔をしながらシェリーがそんなことを言う。

フランはもう何かが起きてるのがわかってるんだろう。

だけど、俺が何も言わないって事が自分に何も出来ない事だとわかってしまったんだろう。だからあんな顔をしていたのだろう。

「主様?」「どうされますか?」

「ん、あぁ。雷風、お前達は家を全力で守り抜け。」

「「はっ。」」

「シェリー、お前は俺と一緒にあいつらと対面しにいくぞ。」

「わかりました。」

簡単な命令を下す。それだけで雷風は全力で答えてくれるし、シェリーもそうだろう。

家の事は雷風に任せ、シェリーと共にあの場所に向かう。



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